オーバーコミットとは、サーバに実装されているCPUやメモリのリソース量よりも、多くのリソースをゲストOSに対して仮想的に割り当てられる機能です。
CPUおよびメモリに対して、以下のような設定を行います。
項目名 | 内容 |
---|---|
CPU動作周波数 | 仮想サーバに割り当てる最大CPUリソース量 |
CPU予約周波数 | 仮想サーバに保証される最小割当てCPUリソース量 |
CPU配分比 | 複数の仮想サーバが競合した場合、CPUリソースの配分を決める相対的な配分比 |
メモリサイズ | 仮想サーバに割り当てる最大メモリリソース |
メモリ予約サイズ | 仮想サーバに保証される最小割当てメモリリソース量 |
メモリ配分比 | 複数の仮想サーバが競合した場合、メモリリソースの配分を決める相対的な配分比 |
注意
本製品で利用するすべてのL-Serverテンプレートには、オーバーコミットの設定を行う必要があります。
サポートする仮想化ソフトは、VMwareおよびHyper-Vだけとなります。
オーバーコミット有効の仮想サーバは、起動時にリソースを消費するため、CPU予約性能やメモリ予約容量の設定が、OSの起動に最低限必要な容量に満たない場合、リソース不足で起動に失敗する場合があります。
オーバーコミットの有効または無効は、必ず運用開始前に設定してください。運用開始後に属性の切り替えはできません。
ポイント
オーバーコミットに関する記事については、以下も合わせて参照してください。
「操作ガイドインフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「第15章 L-Serverテンプレートの操作」
「操作ガイドインフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「第20章リソースプールの操作」の「20.2 作成」
「運用ガイド CE」の「8.7.1 概算料金の表示機能の設定」
「運用ガイド CE」の「8.7.3 利用料金計算機能の設定」
「運用ガイド CE」の「8.8 稼動状況のサーバ一覧の設定」
利用方法
オーバーコミット機能を利用する場合は、以下の手順を実施してください。
L-Serverテンプレートの登録
L-Serverテンプレートの作成・登録方法については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「第15章 L-Serverテンプレートの操作」を参照してください。
定義ファイルの設定
本製品の定義ファイルをエディタで開きます。
定義ファイルは、以下に格納されています。
【Windowsマネージャー】
[vsys_config.xml]
インストールフォルダー\RCXCFMG\config\vsys_config.xml
[managerview_config.xml]
インストールフォルダー\RCXCTMG\MyPortal\config\managerview_config.xml
【Linuxマネージャー】
[vsys_config.xml]
/etc/opt/FJSVcfmg/config/vsys_config.xml
[managerview_config.xml]
/etc/opt/FJSVctmyp/config/managerview_config.xml
以下のキーと値を追加してください。
[vsys_config.xml]
キー名 | 内容 |
---|---|
over-commit | no : オーバーコミット無効(デフォルト値) |
設定例は以下のとおりです。
例
<properties version="1.0"> : <entry key="over-commit">yes</entry>
[managerview_config.xml]
キー名 | 内容 |
---|---|
enable-overcommit | false: オーバーコミット無効(デフォルト値) |
ファイルを保存します。
マネージャーを再起動します。
マネージャーの再起動については、「運用ガイド CE」の「2.1 マネージャーの起動と停止」を参照してください。
項目値の設定について
L-Platform管理画面を使用して、各項目の設定を行います。
詳細は、「操作ガイド テナント管理者編 CE」の「8.3.11 L-Platform構成変更」を参照してください。