通常、業務システムへアプリケーションのリリースを行う際は、リリース計画の策定・テストといった複数のプロセスが存在します。これらは、リリースが完了するまでを1つのプロセスとみなすこともでき、それぞれのフェーズに分割されたプロセスの集合とみなすこともできます。
Systemwalker Runbook Automationでは、このような人が介在する作業も自動運用プロセスとして作成することができます。また、この自動運用プロセスから、それぞれのフェーズを自動化した自動運用プロセスを呼び出すこともできます。
図7.13 リリースのプロセス化
また、Systemwalker Runbook Automationが提供する以下の運用操作部品を使用することで、それぞれの自動運用プロセスのスケジュール設定も可能です。
運用操作部品名 | 使用目的 |
---|---|
スケジュール定義を登録 | 指定された条件に従いスケジュールを登録します。 |
スケジュール定義を削除 | 指定されたスケジュールを削除します。 |
以降の章では、上記の運用操作部品も含めたリリース自動化テンプレートのカスタマイズ方法について説明します。
リリースの各プロセスをまとめた自動運用プロセスで「スケジュール定義を登録」部品を使用することで、リリース計画に従い、リリース作業プロセスの実行をスケジューリングできます。
「スケジュール定義を登録」部品は、指定された条件に従いスケジュール定義を登録します。登録されたスケジュール定義は、スケジュール定義一覧画面より操作することができます。
また、その結果リリース作業プロセスの実行予定や進捗状況をプロセス状況画面で確認することができます。これにより、リリース作業が他の運用管理作業と合わせて予実管理を行うことができます。
図7.14 スケジュールされたリリース作業
また、「スケジュール定義を削除」部品を同じプロセス定義内に配置することで、すでに登録されたスケジュールの削除も行うことができます。
リリースパッケージが格納されているSCMサーバからリリースパッケージを取得します。リリースパッケージを取得する場合は、「任意のコマンドを実行」運用操作部品を使用してください。これにより、開発元と運用管理者間でのリリースパッケージの受け渡しも自動運用プロセスとして自動化することができます。
運用操作部品名 | パラメーター名 | 入力値 |
---|---|---|
任意のコマンドを実行 | commandline | SCMが提供するリリースパッケージ取得用のコマンドを設定します。 |
リリース自動化テンプレートをカスタマイズすることで、リリースパッケージを複数のリリース対象サーバにリリースすることができます。
複数のリリース対象サーバにリリースパッケージをリリースする場合は、「ファイルを転送」、「Fingerprintを採取」および「ファイルを削除」運用操作部品をリリース対象サーバ分追加してリリースします。
図7.15 複数のリリース対象サーバへのリリース