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Kシリーズ端末エミュレータ V7.1 L40 使用手引書

15.1 Windows(R)のスプールについて

(1)スプールとの競合

ダイレクト印刷では、プリンタエミュレータはプリンタ装置を占有します。そのため、Windows(R)とプリンタ資源の競合が発生します。競合が発生した場合、次の処理を行ってください。なお、ほかの印刷形態では競合は発生しません。

プリンタエミュレータが印刷中のときに他アプリケーションから印刷を行った場合

他アプリケーションからの印刷については、スプーリング中のファイルの状態が「エラー-印刷中」となり、保留されます。 プリンタエミュレータの印刷が完了したあと、印刷が自動的に再開されます。

他アプリケーションが印刷中のときにプリンタエミュレータから印刷を行った場合

ホストに「入出力装置が介入要求状態になった(自動再開)」のメッセージが表示されます。アプリケーションの印刷が完了した時点で、プリンタエミュレータからの印刷が自動的に再開されます。

(2)スプール印刷とホストの印刷ジョブ

Windows経由印刷、GDI印刷では、Windows(R)のスプールを使用して印刷を行うため、次のような仕様となります。

印刷の完了タイミング

端末のスプールへの格納が成功した時点でホストからの印刷は正常終了となります。(ホストがライタを使用していればホストのスプール内の印刷ファイルは次々に端末のスプールにたまり、ホストのスプールからは印刷ファイルが次々に削除されていくことになります。)

注意

大量印刷をされる場合は、必ずダイレクト印刷をご使用ください。

Windows経由印刷、GDI印刷の場合、上述のとおり実際の印刷が終了していなくても端末のスプールへの格納が成功した時点でホストからの印刷は正常終了となります。そのため、大量印刷を行った場合、端末側のメモリおよびディスクに印刷データが蓄積されていき、メモリやディスクの枯渇が発生し、システムのハングアップや動作不良が発生する可能性があります。

スプーリング中のエラー

端末のスプールへの格納が次の操作により失敗するとホストに対し電源断を通知します。(この場合ホストは自動再開しません)

  • スプーリング中のファイルを削除した場合。

  • スプーリング中のファイルが、スプーリングと同時に印刷状態になり、さらに装置エラー発生によるプリンタドライバの印刷中断メッセージに『キャンセル』を選ぶことでファイルが削除された場合。

スプール後のエラー

印刷動作におけるプリンタ装置のエラーはホストに通知されません。エラーリカバリは、スプールのエラーリカバリ処理に依存されます。

したがって、端末のスプールへの格納が成功した印刷ファイルが印刷状態になり、そこで装置エラーが発生し、プリンタドライバの印刷中断メッセージに対し『キャンセル』を選ぶと印刷データはなくなることになります。また、紙詰まりなどの装置エラーが発生した場合、印刷データは保証できません。

注意

上記のように、スプーリング中/スプール後にエラーが発生した場合、目的の印刷は完了していません。次の操作を行う必要があります。

  1. 端末のエラー原因を除去し、スプール内のジョブを取り除いてください。

  2. ホストにエラーが表示されている場合には、エラーメッセージに応答し、印刷要求を打ち切ってプリンタを解放してください。

  3. 目的の印刷をやり直してください。