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ETERNUS SF Express 15.0 運用ガイド

A.5.1 作業の流れ

図A.7 QuickOPCの流れ

表A.3 QuickOPCのセッション操作とExpressで使用するコマンドとの関係

セッション操作

Expressで使用するコマンド

開始

acopc start

差分コピーの開始

acopc start -diff

停止

acopc cancel

開始

QuickOPCのセッションを開始します。

このとき、物理コピーの前に、論理コピーが完了します。(論理コピーが完了した後は、コピー元ボリュームからコピー先ボリュームへの物理コピーとトラッキング処理が始まります。これは、ETERNUS ディスクアレイの内部で実行されているプロセスです。サーバからは、見ることができません。)

論理コピーが完了した後は、コピー先のデータにアクセスできます。

また、物理コピーが完了すると、QuickOPCのセッションは中断状態になります。コピーが完了してもトラッキング処理は残っているため、セッションは終了しません。

ポイント

QuickOPC機能では、論理コピーが完了した後にコピー元/コピー先に発生した更新を、ハードウェアが記録しています。ハードウェアが更新箇所を記録している状態を"トラッキング状態"といいます。

差分コピーの開始

QuickOPCの差分コピーを開始します。

差分コピーとは、1回目のQuickOPCを実行したときの全面コピーの代わりに、トラッキング処理で記録された更新箇所だけがコピー先ボリュームに反映されることです。

コピーするデータの量は(1回目のコピーと比べて)少ないですが、物理コピーより前に論理コピーが実行されるという点では、1回目のコピーと同じです。

論理コピーが完了すると、コピー先ボリュームの読み出しや書き込みができます。

その後トラッキング処理が再開し、変更箇所の記録が始まります。

差分コピーを開始すると、論理コピーの前に変更したコピー元のデータをコピー先に反映します。

しかし、論理コピーの前にコピー先のデータを変更すると、コピー先で変更したデータはすべて失われます。

停止

QuickOPCのセッションを停止します。

物理コピー中かつトラッキング処理中の場合にQuickOPCのセッションを停止すると、物理コピーが不完全な状態になります。そのため、QuickOPCのセッション停止後に、コピー先ボリュームを使用できません。

トラッキング処理中だけの場合にQuickOPCのセッションを停止するときは、物理コピーが完了しています。QuickOPCのセッション停止後に、コピー先ボリュームを使用できます。