図A.7 QuickOPCの流れ
セッション操作 | Expressで使用するコマンド |
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開始 | acopc start |
差分コピーの開始 | acopc start -diff |
停止 | acopc cancel |
開始
QuickOPCのセッションを開始します。
このとき、物理コピーの前に、論理コピーが完了します。(論理コピーが完了した後は、コピー元ボリュームからコピー先ボリュームへの物理コピーとトラッキング処理が始まります。これは、ETERNUS ディスクアレイの内部で実行されているプロセスです。サーバからは、見ることができません。)
論理コピーが完了した後は、コピー先のデータにアクセスできます。
また、物理コピーが完了すると、QuickOPCのセッションは中断状態になります。コピーが完了してもトラッキング処理は残っているため、セッションは終了しません。
ポイント
QuickOPC機能では、論理コピーが完了した後にコピー元/コピー先に発生した更新を、ハードウェアが記録しています。ハードウェアが更新箇所を記録している状態を"トラッキング状態"といいます。
差分コピーの開始
QuickOPCの差分コピーを開始します。
差分コピーとは、1回目のQuickOPCを実行したときの全面コピーの代わりに、トラッキング処理で記録された更新箇所だけがコピー先ボリュームに反映されることです。
コピーするデータの量は(1回目のコピーと比べて)少ないですが、物理コピーより前に論理コピーが実行されるという点では、1回目のコピーと同じです。
論理コピーが完了すると、コピー先ボリュームの読み出しや書き込みができます。
その後トラッキング処理が再開し、変更箇所の記録が始まります。
差分コピーを開始すると、論理コピーの前に変更したコピー元のデータをコピー先に反映します。
しかし、論理コピーの前にコピー先のデータを変更すると、コピー先で変更したデータはすべて失われます。
停止
QuickOPCのセッションを停止します。
物理コピー中かつトラッキング処理中の場合にQuickOPCのセッションを停止すると、物理コピーが不完全な状態になります。そのため、QuickOPCのセッション停止後に、コピー先ボリュームを使用できません。
トラッキング処理中だけの場合にQuickOPCのセッションを停止するときは、物理コピーが完了しています。QuickOPCのセッション停止後に、コピー先ボリュームを使用できます。