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ServerView Resource Orchestrator Cloud Edition V3.0.0 運用ガイド

6.5.5 オーバーコミット機能の設定

オーバーコミットとは、サーバに実装されているCPUやメモリのリソース量よりも、多くのリソースをゲストOSに対して仮想的に割り当てられる機能です。

CPUおよびメモリに対して、以下のような設定を行います。

項目名

内容

CPU動作周波数

仮想サーバに割り当てる最大CPUリソース量

CPU予約周波数

仮想サーバに保証される最小割当てCPUリソース量

CPU配分比

複数の仮想サーバが競合した場合、CPUリソースの配分を決める相対的な配分比

メモリサイズ

仮想サーバに割り当てる最大メモリリソース

メモリ予約サイズ

仮想サーバに保証される最小割当てメモリリソース量

メモリ配分比

複数の仮想サーバが競合した場合、メモリリソースの配分を決める相対的な配分比

注意

  • 本製品で利用するすべてのL-Serverテンプレートには、オーバーコミットの設定を行う必要があります。

  • サポートする仮想化ソフトは、VMwareおよびHyper-Vだけとなります。

  • オーバーコミット有効の仮想サーバは、起動時にリソースを消費するため、CPU予約性能やメモリ予約容量の設定が、OSの起動に最低限必要な容量に満たない場合、リソース不足で起動に失敗する場合があります。

  • オーバーコミットの有効または無効は、必ず運用開始前に設定してください。運用開始後に属性の切り替えはできません。

利用方法

オーバーコミット機能を利用する場合は、以下の手順を実施してください。

  1. L-Serverテンプレートの登録

    L-Serverテンプレートの作成・登録方法については、「操作ガイド インフラ管理者編 (リソース管理) CE」の「第8章 L-Serverテンプレートの操作」を参照してください。

  2. 定義ファイルの設定

    1. 本製品の定義ファイルをエディタで開きます。

      定義ファイルは、以下に格納されています。

      [vsys_config.xml]

      <本製品のインストールディレクトリ>\RCXCFMG\config\vsys_config.xml

      [managerview_config.xml]

      <本製品のインストールディレクトリ>\RCXCTMG\MyPortal\config\managerview_config.xml

      【Linux】

      [vsys_config.xml]

      /etc/opt/FJSVcfmg/config/vsys_config.xml

      [managerview_config.xml]

      /etc/opt/FJSVctmyp/config/managerview_config.xml
    2. 以下のキーと値を追加してください。

      [vsys_config.xml]

      キー名

      内容

      over-commit

      no : オーバーコミット無効(デフォルト値)
      yes: オーバーコミット有効

      設定例は以下のとおりです。

      <properties version="1.0">
          :
        <entry key="over-commit">yes</entry>

      [managerview_config.xml]

      キー名

      内容

      enable-overcommit

      false: オーバーコミット無効(デフォルト値)
      true : オーバーコミット有効

    3. ファイルを保存します。

    4. マネージャーを再起動します。

      マネージャーの再起動については、「導入ガイド CE」の「7.2 マネージャーの起動と停止」を参照してください。

  3. 項目値の設定について

    L-Platform管理画面を使用して、各項目の設定を行います。

    詳細は、「操作ガイド テナント管理者編 CE」の「6.3.11 L-Platform構成変更」を参照してください。