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PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.3 (伝送路二重化機能編)

B.5.1 シングルシステムによるNIC共有なしの設定例

以下のネットワーク構成における環境設定例を示します。

図のIPアドレスにおけるxxはアドレス自動構成により自動採番されることを表します。

GLS以外のネットワークの設定については、“3.2.2 ネットワークの設定”を参照してください。

注意

以下に、IPv6ルータとしてLinuxサーバを使用する場合の設定例を示します。
/etc/radvd.confの詳細については、radvd.conf(5)のマニュアルを参照してください。なお、NIC切替方式を使用しているサーバでは、radvdの設定をしないでください。

  1. /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-ethX(ethXはインタフェース名)ファイルに、システム起動時にradvdが使用するインタフェースがすべて活性化するように設定します。以下は、ifcfg-eth0の例です。

    DEVICE=eth0
    BOOTPROTO=static
    ONBOOT=yes
    TYPE=Ethernet
  2. /etc/sysconfig/networkファイルに、IPv6のモジュールをロードさせる設定を記述します。

    NETWORKING=yes
    NETWORKING_IPV6=yes
  3. /etc/radvd.confファイルを作成し、radvdが使用するインタフェースに対して以下の設定を行います。なお、radvdのバージョンによっては、カーネルパラメータの設定(net.ipv6.conf.all.forwarding=1)を/etc/sysctl.confに記述する必要があります。詳細については、radvd(8)のマニュアルを参照してください。

    interface eth0
    {
            AdvSendAdvert on;          # ルータ広報を送信
            MinRtrAdvInterval 3;
            MaxRtrAdvInterval 10;
            prefix fec0:1::0/64        # eth0からPrefix fec0:1::0/64を送信
            {
                    AdvOnLink on;
                    AdvAutonomous on;
                    AdvRouterAddr on;
            };
    };
  4. システムをリブートします。リブート後、radvdが起動していることを確認してください。

[HOST-Aの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/hostsファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。ただし、アドレス自動構成により自動採番されるIPv6アドレスは定義する必要はありません。

fec0:1::1       v6hosta    # HOST-Aの仮想IPアドレス
fec0:1::2       v6hostb    # HOST-Bの仮想IPアドレス
fec0:1::100     swhub1     # primary監視先HUBのIPアドレス
fec0:1::101     swhub2     # secondary監視先HUBのIPアドレス

1-2) /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-ethX(Xは0,1)ファイルを以下のように設定します。

注意

下記の設定例(/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-ethX)は、基本ソフトウェア(OS)がRHEL5の場合の例です。詳細については、“3.2.2 ネットワークの設定”を参照してください。

1-3) /etc/sysconfig/networkファイルに、IPv6のモジュールをロードさせる設定を記述します。

NETWORKING=yes
NETWORKING_IPV6=yes
IPV6TO4INIT=no

2) リブート

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、eth0がIPv6インタフェースとして活性化されていることを、ifconfigコマンドで確認してください。

/sbin/shutdown -r now

3) 仮想インタフェースの作成

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m d -i fec0:1::1/64 -t eth0,eth1

4) HUB監視機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n sha0 -p fec0:1::100,fec0:1::101 -b off

5) 待機パトロール機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m p -t sha0

6) 仮想インタフェースの活性化

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

7) HUB監視の開始

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on

[HOST-Bの設定]

1) システムの設定

1-1) /etc/hostsファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。定義内容はHOST-Aと同じです。

1-2) /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-ethX(Xは0,1)ファイルを以下のように設定します。

注意

下記の設定例(/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-ethX)は、基本ソフトウェア(OS)がRHEL5の場合の例です。詳細については、“3.2.2 ネットワークの設定”を参照してください。

1-3) /etc/sysconfig/networkファイルに、IPv6のモジュールをロードさせる設定を記述します。

NETWORKING=yes
NETWORKING_IPV6=yes
IPV6TO4INIT=no

2) リブート

以下のコマンドを実行し、システムをリブートします。リブート後は、eth0がIPv6インタフェースとして活性化されていることを、ifconfigコマンドで確認してください。

/sbin/shutdown -r now

3) 仮想インタフェースの作成

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create inet6 -n sha0 -m d -i fec0:1::2/64 -t eth0,eth1 

4) HUB監視機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n sha0 -p fec0:1::100,fec0:1::101 -b off

5) 待機パトロール機能の設定

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m p -t sha0 

6) 仮想インタフェースの活性化

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/strhanet

7) HUB監視の開始

/opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on