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Interstage Application Server シングル・サインオン運用ガイド
Interstage

2.2.1 SSOリポジトリの設計

  Interstage シングル・サインオンでは認証、および認可に必要となる情報をSSOリポジトリで一元管理します。ここでは、SSOリポジトリの作成にあたり、事前に設計しておく事項について説明します。

SSOリポジトリに登録する情報の設計

  SSOリポジトリには、ロール定義、ユーザ情報、保護リソースの3つの情報が登録されます。認証基盤を新規に構築する場合は、ロール定義とユーザ情報を設計する必要があります。

  ロール定義とユーザ情報を設計する際は、不正なSSOリポジトリデータが作成されないよう十分注意してください。
  設計時に注意すべき項目についてまとめたSSOリポジトリデータチェックシート(Excelファイル)を提供しています。ロール定義とユーザ情報を設計する際に以下の格納先より取り出して使用してください。

SSOリポジトリデータチェックシートのファイル名と格納先
  SSOリポジトリデータチェックシートのファイル名

  SSO_Data_Chk.xls

  SSOリポジトリデータチェックシートの格納先

  マニュアルCDの“ApplicationServer\tuning”フォルダ

  なお、ロール定義とユーザ情報は、SSOリポジトリ作成後に、SSOリポジトリに登録します。保護リソースについては、業務システムの追加時に設計、登録します。

登録先エントリの設計

  SSOリポジトリにロール定義、ユーザ情報、および保護リソースを登録するには、それぞれの情報を登録する登録先エントリを設計しておく必要があります。
  登録先エントリは、SSOリポジトリを作成する際に定義します。

  以下に、登録先エントリの例を示します。

管理情報

登録先エントリ

ロール定義

ou=Role,ou=SSO ACI,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com

ユーザ情報

ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com

保護リソース

ou=Resource,ou=SSO ACI,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com

  SSOリポジトリを作成する際に、[公開ディレクトリ]に初期値を設定した場合は、上記例に示す登録先エントリが作成されます。また、Interstage シングル・サインオンで提供しているロール定義、ユーザ情報の登録用のサンプルは上記例の登録先エントリで作成してあります。

SSOリポジトリの設計例

ロール定義


  以下の登録先に役職/所属で分類した3つのロールと、そのうちの2つのロールを含んだ1つロールセットを登録する設計例です。
    ロール定義登録先:ou=Role,ou=SSO ACI,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com

役職/所属

ロール/ロールセット名

ロールセットに含まれるロール名

全社員

all

employee、executives

幹部社員

executives

一般従業員

employee

総務部

administration

ユーザ情報


  以下の登録先に2人の利用者の情報を登録する設計例です。
    ユーザ情報登録先:ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com

項目

ユーザ情報

富士通太郎
cn=Fujitsu Tarou

富士通花子
cn=Fujitsu Hanako

認証方式

証明書認証

証明書認証

ユーザID

tarou

hanako

パスワード

00123401

00123402

証明書認証時に利用者を特定する情報

tarou@jp.sso.com

hanako@jp.sso.com

ロール名/ロールセット名

executives

employee、administration

再認証の間隔

60分

60分

有効期間開始日時

2004年01月01日00時00分00秒

2004年01月01日00時00分00秒

有効期間満了日時

2004年12月31日00時00分00秒

2004年12月31日00時00分00秒

登録先エントリ


  以下の登録先エントリに、上記ロール定義およびユーザ情報を登録する設計例です。
    ロール定義登録先:ou=Role,ou=SSO ACI,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com
    ユーザ情報登録先:ou=User,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com