リストアの注意事項について説明します。
リストアのタイミングについて
最新のバックアップボリューム採取時点からリストア操作を行うまでに、業務ボリュームの内容を書き換えたとしても、書き換えられたデータについては保証されません。
図22.1 AdvancedCopy Managerのリストア注意事項
TD:業務ボリューム
BD:バックアップボリューム
リストアの優先度
リストアはバックアップに比べ、ドライブの割当てやテープへのアクセスにおいて高い優先度が設定されています。例えば、すべてのドライブがバックアップ実行中の状態においてリストアコマンドを投入すると、バックアップがキャンセルされリストアが開始されます。
リストアを実行する前に、ETERNUS テープライブラリのドライブおよびテープの使用状況について以下の方法で確認を行ってください。
実行中のバックアップ処理について、19.4.7 tboreqstat(テープ実行履歴表示コマンド)を実行し確認する。
リストアする業務ボリュームのバックアップデータが、どのテープ上に存在するか19.4.8 tbohistdisp(テープ履歴情報表示コマンド)の詳細表示により確認する。
ETERNUS テープライブラリのドライブおよびテープの使用状況をETERNUS テープライブラリのパネルより確認する。
ポイント
ETERNUS テープライブラリのパネルの操作方法は、装置添付のマニュアルを参照してください。
ドライブに空きがない場合、またはリストアしようとするテープがバックアップによって使用されている場合には、以下の手順で空きドライブと必要なテープを確保するか、コマンドを投入したすべてのバックアップ処理が完了した後にリストアを行ってください。
ドライブ空き待ちのバックアップ処理を19.4.3 tbocancelback(テープバックアップキャンセルコマンド)を使用してすべてキャンセルする。
リストアに使用するテープに対して書込みを行っているバックアップを、19.4.3 tbocancelback(テープバックアップキャンセルコマンド)を使用してキャンセルする。
ドライブを使用しているバックアップを、19.4.3 tbocancelback(テープバックアップキャンセルコマンド)を使用してキャンセルする。
なお、リストアの優先度は、TSMのサーバオプションファイル(dsmserv.opt)にNOPREEMPTを指定することで無効にできます。無効にした場合は、バックアップとリストアのコマンドを同時に投入しても、コマンドを投入した順番に処理されます。
サーバオプションファイルの詳細は、『Tivoli Storage Manager for Sun Solaris 管理者ガイド』および『Tivoli Storage Manager for Sun Solaris管理者解説書』を参照してください。