本災害対策ディザスターリカバリー機能(以降、“テープを利用した災対リストア機能”と略します)は、運用環境(以降、“運用サイト”と略します)の以下のデータを元に、災害対策として用意したデータ復旧環境(以降、“災対サイト”と略します)のETERNUS ディスクアレイ上へユーザーデータを復旧する機能です。
ETERNUS ディスクアレイ上のユーザーデータのバックアップテープ
一括バックアップされたACM管理情報
テープバックアップを制御しているTSMの管理情報
一括バックアップされたACM管理情報は、ファイル単位バックアップ機能を使用してテープにバックアップします。このため、運用サイトのテープサーバでは事前にファイル単位バックアップ環境を構築しておいてください。
ファイル単位バックアップ機能は、「第13章 バックアップ運用(ファイル単位)」を参照してください。
ポイント
災対サイトでは、以下の装置を準備してください。
データ復旧用のテープサーバ
復旧したデータを使用する、管理対象サーバ(Storageサーバ)
テープ装置
ETERNUS ディスクアレイ
注意
管理対象サーバは、運用サイトで復旧データに該当するデータを使用していたサーバと同一プラットフォームのサーバを準備してください。
テープ媒体からのデータ復旧のため、ディスク間の処理を含めたすべてのACMのバックアップ環境を復元せず、AdvancedCopy Managerテープマネージャーに含まれるTSMバックアップ/リストア環境だけを復元し、ACM管理情報内のバックアップ履歴情報を元にテープに保存されているユーザーデータをETERNUS ディスクアレイ上へ復旧します。
図18.1 運用サイトと災対サイトでのデータ復旧の流れ