GLSは、複数のネットワークアダプター(物理アダプター)を束ねる1つの仮想的なネットワークアダプター(仮想アダプター)を作成することにより、物理アダプターを排他に使用するネットワーク伝送路の二重化を実現します。
仮想アダプター利用時の構成
複数の仮想アダプターでNICを共有することができます。ただし、各仮想アダプターが共有するNICの使用条件は、すべて同一条件とする必要があります。
なお、1つの仮想アダプターに複数のIPアドレスを設定できます。これにより、業務用途によってIPアドレスを使い分けることができます。
MACアドレスおよびIPアドレスの割り当て
仮想アダプターを作成した場合、各アダプターのMACアドレスおよびIPアドレスは、以下のように割り当てられます。
図2.2 MACアドレスおよびIPアドレスの割り当て
種類 | MACアドレス | IPアドレス |
---|---|---|
仮想アダプター | (以降、仮想MACアドレスと呼びます) | |
物理アダプター | (以降、実MACアドレスと呼びます) | (以降、実IPアドレスと呼びます) |
パケット上のMACアドレスおよびIPアドレスの扱い
通信時にパケット上に設定されるアドレスは、以下のようになります。
パケット種別 | MACアドレス | IPアドレス | ||
---|---|---|---|---|
宛先 | 送信元 | 宛先 | 送信元 | |
送信 | 任意 | 仮想MACアドレス | 任意 | 仮想IPアドレス |
受信 | 仮想MACアドレス | 任意 | 仮想IPアドレス | 任意 |
パケット上に設定されるアドレスは、仮想アダプターのものだけで、物理アダプターのMACアドレスについてはパケット上には設定されません。
注意
Windows Server 2003 R2の場合、仮想アダプターは、ジャンボフレームに対応していません。