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Systemwalker Runbook Automation リファレンスガイド
Systemwalker

3.13.5 OSの修正パッチ適用

機能説明

指定したホストのOSに対して、指定された修正パッチを適用します。

オプション

基本オプション

(1) hostname

運用操作部品を実行する対象のホスト名またはIPアドレスです。

管理サーバで運用操作部品を実行する場合、'localhost'または'127.0.0.1'を指定します。

ホスト名またはIPアドレスを省略した場合、引数エラーとなります。

ホスト名またはIPアドレスの文字数の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(2) patch_kind

適用する修正パッチの方法です。

wsus:Windows Server Update Services(WSUS)経由で修正を適用します。

mod :mod_targetdirオプションで指定されたディレクトリ内に格納されている修正パッチを適用します。

省略した場合は、wsusとなります。なお、大文字/小文字は区別しません。

wsusまたはmod以外が指定された場合、引数エラーとなります。

patch_kindの文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(3) mod_targetdir

修正パッチを適用するサーバ上に、修正パッチを格納するディレクトリの絶対パスです。

patch_kindオプションでmodが指定された場合だけ必須です。

文字数の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(4) mod_stragehost

修正パッチが格納されているホスト名またはIPアドレスです。

patch_kindオプションでmodが指定された場合だけ必須です。

管理サーバに修正パッチが格納されている場合、'localhost'または'127.0.0.1'を指定します。

ホスト名またはIPアドレスの文字数の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(5) mod_stragedir

mod_stragehostで指定した修正パッチが格納されているサーバ上のディレクトリの絶対パスです。

patch_kindオプションでmodが指定された場合だけ必須です。

文字数の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

  • 注:mod_stragedir内に格納する修正パッチは、Microsoft Download Centerからダウンロードしてきた形式のまま格納してください。
    <例>
    <mod_stragedir>\Windows6.0-KB2522422-x86.msu

(6) mod_patchfilename

適用する修正パッチのファイル名です。

patch_kindオプションでmodが指定された場合だけ必須です。

修正パッチファイルの個数の上限は、100個です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

重複した修正パッチファイルを指定した場合、引数エラーとなります。

指定は、CSV形式です。複数指定の例は、“3.18 入力パラメーターを複数指定する場合の注意事項”を参照してください。

拡張オプション

(1) wsus_patchno

適用する修正パッチ番号です。

patch_kindオプションでwsusを指定した場合だけ有効です。

修正パッチ番号の個数の上限は、100個です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

重複した修正パッチ番号を指定した場合、引数エラーとなります。

指定は、CSV形式です。複数指定の例は、“3.18 入力パラメーターを複数指定する場合の注意事項”を参照してください。

wsus_patchnoを指定すると、wsus_typeの指定は無効になります。

省略した場合は、wsus_typeの指定に従います。

(例) 修正パッチ番号としてKB000001~KB000005の5つを指定する場合
"KB000001","KB000002","KB000003","KB000004","KB000005"

(2) wsus_type

wsusを使用して適用する修正パッチの種類です。

patch_kindオプションでwsusを指定し、かつ、wsus_patchnoを省略した場合だけ有効です。

wsus_patchnoオプションで修正パッチ番号を指定した場合は無効となります。

software:ソフトウェアの修正パッチを適用します。

driver:ドライバの修正パッチを適用します。

all:ソフトウェアとドライバのすべての修正パッチを適用します。

省略した場合は、allとなります。なお、大文字/小文字は区別しません。

software、driverまたは、all以外が指定された場合は引数エラーとなります。

(3) ostype

修正パッチを適用するホストのOS種別です。

Windowsを指定します。なお、大文字/小文字は区別しません。

OS種別の入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得したOS種別の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

Windows以外が指定された場合は、引数エラーとなります。

OS種別の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(4) username

修正パッチを適用するホストへSSHを利用して接続するユーザー名です。

接続ユーザー名および接続に必要なパスワードの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した接続ユーザー名の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、接続ユーザー名は以下のようになり変更できません。このため、ユーザー名を指定しても無効になります。

  • 業務サーバがWindowsの場合: Administrator

接続ユーザー名の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(5) password

修正パッチを適用するホストへSSHを利用して接続するユーザーのパスワードを指定します。

接続ユーザー名および接続に必要なパスワードの入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した接続パスワードの値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、パスワードを指定しても無効になります。

接続に必要なパスワードの文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(6) mod_strage_ostype

修正パッチが格納されているホストのOS種別です。

Windows、Linuxを指定します。なお、大文字/小文字は区別しません。

OS種別の入力を省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得したOS種別の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

OS種別の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(7) mod_strage_username

修正パッチが格納してあるホストへSSHを利用して接続するユーザー名です。

接続ユーザー名および接続に必要なパスワードを省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した接続ユーザー名の値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、mod_strage_usernameは以下のようになり変更できません。このため、ユーザー名を指定しても無効になります。

  • 業務サーバがWindowsの場合: Administrator

接続ユーザー名の文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(8) mod_strage_password

修正パッチが格納してあるホストへSSHを利用して接続するユーザーのパスワードを指定します。

接続ユーザー名および接続に必要なパスワードを省略した場合、指定したホスト名またはIPアドレスを元に構成管理データベース(CMDB)を検索し、取得した接続パスワードの値をSystemwalker Runbook Automationが自動的に設定します。

ファイル転送基盤を利用して接続する場合は、パスワードを指定しても無効になります。

接続に必要なパスワードの文字列の上限は、1024文字です。それより大きい場合、引数エラーとなります。

(9) timeout

運用操作部品の実行の完了待ち合わせ時間(秒)を指定します。

300~86,400(1日)の範囲で指定が可能です。

(例) 完了待ち合わせを10分間行う場合:600

指定した時間を経過しても運用操作部品の実行が完了しない場合は、運用操作部品の処理を復帰値:201で中断します。

(10) retry

運用操作部品の実行の起動リトライ回数です。

運用操作部品が復帰値:161で終了した場合に、起動リトライを行う回数を指定します。0~5の範囲で指定が可能です。

起動リトライにより再実行した結果、運用操作部品が161以外の復帰値で終了した場合は、指定した起動リトライ回数に達していなくても運用操作部品の実行は終了します。運用操作部品の復帰値は最後に実行した値になります。

(例) 起動リトライを2回行う場合:2

(11) retry_interval

運用操作部品のリトライ間隔(秒)です。

運用操作部品が復帰値:161で終了した場合に、起動リトライを行うまでの間隔を指定します。1~14400の範囲で指定が可能です。

(例) 300秒間隔でリトライを行う場合:300


timeout、retry、およびretry_intervalについて、指定を省略した場合や、範囲外の値を入力した場合は、運用操作部品実行定義ファイルで指定した値が有効になります。詳細は、“2.5 運用操作部品実行定義ファイル”を参照してください。

復帰値

アイコン

シンボル名
矢印名

復帰値

意味

成功

0

修正パッチの適用が正常終了しました。

成功(再起動)

1

サーバの再起動が必要です。

失敗

161

業務サーバとの通信処理でエラーが発生しました。リトライ回数を指定した場合、リトライします。

171

1つまたは複数の修正パッチの適用が失敗しました。

172

サーバの再起動が必要かつ、修正パッチの適用が失敗しました。

187

運用操作部品による操作を実施する際、業務サーバにネットワーク接続(SSH)時の認証に失敗しました。

または、運用操作部品による操作を実施する際に、業務サーバとの通信処理(ファイル転送基盤)で異常が発生しました。実行結果にファイル転送基盤のエラーコードを出力します。エラーコードについては、“3.21 ファイル転送基盤の詳細コード”を参照してください。

188

RBAエージェントが導入されていない業務サーバに対して運用操作部品による操作を実施中に、業務サーバとのネットワーク通信(SSH)が切断されました。

189

運用操作部品による操作を実施する際、業務サーバにネットワーク接続(SSH)できませんでした。

または、運用操作部品による操作を実施する際に、業務サーバとの通信処理(ファイル転送基盤)で異常が発生しました。実行結果にファイル転送基盤のエラーコードを出力します。エラーコードについては、“3.21 ファイル転送基盤の詳細コード”を参照してください。

197

オプションの内容に誤りがありました。

201

運用操作部品の実行がタイムアウトしました。

202

運用操作部品が実行されませんでした。運用操作部品を実行するための設定に問題があります。

203

運用操作部品を正常に実行できませんでした。管理サーバの環境に問題があります。

205

運用操作部品が実行されませんでした。運用操作部品の入力情報の指定に問題があります。

206

運用操作部品を正常に実行できませんでした。運用操作部品の出力情報の指定に問題があります。

207

運用操作部品が実行されませんでした。運用操作部品が管理サーバに登録されていない可能性があります。

208

運用操作部品の実行途中に自動運用プロセスのリカバリが行われたため、自動運用プロセスを中止状態にしました。

出力情報

変数

意味

message

すべてのサーバへの修正パッチで成功した場合、以下のメッセージを設定します。

The operation component was successful.

1つでも修正パッチの適用が失敗した場合、エラー内容を文字列として設定します。

execution_result

修正パッチの適用結果が格納されます。

以下の形式で出力します。
修正パッチ適用リターンコード,適用修正番号,メッセージ

<例>

以下の指定で修正パッチを適用した場合(wsus指定)

KB000001,KB000002,KB000003,KB000004,KB000005

以下が出力されます。

RC,PatchNo,Message
0,KB000001,"The update was installed normally."
2,KB000002,"Failed to install the update."
3,KB000003,"Installation of the update was interrupted."
4,KB000004,"The specified update does not exist."
1,KB000005,"The update was installed normally, however it is necessary to restart the server."

出力される情報の詳細を以下に説明します。

  • “RC”は、修正パッチ適用リターンコードを示します。“Message”はメッセージは、修正パッチ適用リターンコードに対応するメッセージです。意味は以下のとおりです。
    0: 修正パッチは正常に適用されました。
    1: 修正パッチは正常に適用されましたが、サーバの再起動が必要です。
    2: 修正パッチの適用に失敗しました。
    3: 修正パッチの適用が中断しました。
    4:指定された修正パッチが存在しません。

  • “PatchNo”は、適用修正番号を示します。
    patch_kindの値がmodの場合は、適用修正番号には修正パッチのファイル名が出力されます。

failure_patchlist

修正パッチの適用が失敗または、中断した場合、以下がCSV形式で出力されます。

patch_kindの値が「wsus」の場合:修正パッチ番号

patch_kindの値が「mod」の場合:修正パッチファイル名

returnCode

復帰値を設定します。

注意事項

上記いずれかの場所でメッセージを確認し、適切な対処を実施してください。メッセージの詳細については、“Systemwalker Runbook Automation メッセージ集”を参照してください。