クラスタシステムが1:1の運用待機構成である場合の設定方法について説明します。
Systemwalker for Oracleのクラスタ環境設定コマンドを実行します。
以下のコマンドを実行してください。
コマンドは運用系および待機系の両ノードで実行してください。
コマンドは、Administratorsグループに属するユーザで実行する必要があります。
mporsetclst.exe -s mscs -t hot_standby <ENTER> |
クラスタ環境設定コマンドの実行後、以下を実行してクラスタ環境設定の設定状態を確認してください。
mporsetclst.exe -v <ENTER> mporsetclst : mporsetclst information. Configured cluster system on mscs. (The cluster configuration is 'hot_standby'.) |
mscs:クラスタシステムが「MSCSまたはMicrosoft(R) Fail Over Clustering」で設定されていることを示しています。
hot_standby:運用モードが「運用待機モード」で設定されていることを示しています。
監視対象とするOracleの構成(アラートログファイル格納先ディレクトリ、トレースファイル格納先ディレクトリ)によって、Systemwalker for Oracleの内部データを格納するために、共有ディスク上(ファイルシステム)に存在する領域(約300KB)が必要となります。共有ディスクを必要とするか否かについては、“4.2 Oracle環境情報の設定を行う場合の注意事項”を参照してください。
Systemwalker for Oracleの内部データを格納するための共有ディスク上の領域は、すでに存在する共有ディスク上の領域を使用することも可能です。また、Systemwalker for Oracle専用に共有ディスク上の領域を作成・使用する場合、事前に共有ディスクに対する論理ボリューム作成操作等が必要となります。共有ディスクに関する設定方法については、各クラスタシステムのマニュアルを参照してください。
注意
共有ディスクの論理ボリュームについて
Systemwalker for Oracleが内部データを格納するために使用する共有ディスクの論理ボリュームは、Oracleパッケージのフェールオーバ等のノード切り替え時に追従し、切り替え先ノードで使用可能となるように制御される必要がありますので注意してください。
Oracleがフェールオーバした場合、Systemwalker for Oracleのサービスを同時にフェールオーバできるようにSystemwalker for Oracle用のサービスを「Oracle Fail Safe Manager」で登録します。
登録方法の詳細は以下を参照してください。
“Oracle Fail Safe for Windows インストレーションガイド”
“Oracle Fail Safe for Windows 概要および管理ガイド”
“Oracle Fail Safe for Windows リリース・ノート”
注意
MSCSまたはMicrosoft(R) Fail Over ClusteringでOracleを監視する場合の注意事項
Systemwalker for Oracleでは1:1運用待機(アクティブ/パッシブシステム)のシステム構成のみサポートしています。
Systemwalker for Oracleで複数のOracleを監視する場合、監視対象とするOracleのリソース全てを同一のクラスタグループ内に設定してください。また、Systemwalker for Oracleのリソースは1つのクラスタグループ内に1つだけ設定してください。
複数のクラスタグループにSystemwalker for Oracleのリソースを登録した場合は、監視機能が正常に動作しません。
リソースへの登録は以下の手順で実施してください。
リソースの登録を行います
監視対象となるOracleのクラスタリソース(Oracle Database)が所属するグループに、以下のSystemwalker for Oracleの汎用サービスをリソース登録します。
「MpOracleM」(Systemwalker for Oracle Monitor)
リソースの登録は以下の手順で行います。
Oracle Fail Safe Managerの起動
運用系ノードでOracle Fail Safe Managerを起動してください。
設定するサーバの[グループ]フォルダを開きます。
bで開いたフォルダ内から監視対象のOracleのクラスタリソース(Oracle Database)が含まれるグループを選択し、ポップアップメニューで[リソースをグループに追加]を選択します。
[リソースをグループに追加-リソース]画面が表示されます。
[リソース・タイプ]をグループに追加します。[Generic Service]を選択し、[次へ]を選択します。
[リソースをグループに追加-汎用サービスの識別情報]画面が表示されます。
[表示名]で[Systemwalker for Oracle Monitor]を選択し、[次へ]を選択します。
[リソースをグループに追加-汎用サービスのアカウント]画面が表示されます。
アカウントを確認し、パスワード情報を入力した後、[次へ]を選択します。
[リソースをグループに追加-汎用サービスのディスク]画面が表示されます。
何も選択せずに、[次へ]を選択します。
[リソースをグループに追加-汎用サービスの依存性]画面が表示されます。
[使用可能なリソース]から、リソースの種類がOracle Databaseのリソースを[リソースの依存性]に追加し、[次へ]を選択します。
[リソースをグループに追加-汎用サービスのレジストリ]画面が表示されます。
追加項目はありません。[完了]を選択します。
グループへ追加した汎用サービスの情報が表示されます。[OK]を選択します。
サービス停止の確認画面が表示されます。[はい]を選択します。
リソース情報の変更を行います
Systemwalker for Oracleのリソース情報として、Systemwalker for Oracleのリソースが異常終了してもフェールオーバしないように以下の設定を行ってください。
リソース情報の変更は以下の手順で行います。
Oracle Fail Safe Managerの起動
運用系ノードでOracle Fail Safe Managerを起動してください。
リソースを追加したグループのクラスタリソースから「Systemwalker for Oracle Monitor」を選択します。右側のペインに「Systemwalker for Oracle Monitor」のリソース情報が表示されます。
[ポリシー]タブを選択し、[フェイルオーバーポリシー]の[リソースが失敗して再起動しない場合グループをフェイルオーバー]のチェックを外します。
[適用]ボタンを選択し、リソース情報を更新します。
以下のコマンドを実行し、Systemwalker for Oracleの通信サービス(Systemwalker for Oracle Communicator)を再起動します。
クラスタシステムで構成されている各ノードで実行してください。
コマンドは、Administratorsグループに属するユーザで実行する必要があります。
restartcommsrv.exe <ENTER> |