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Interstage Business Application ServerV10.0.0 アプリケーション開発ガイド
Interstage

H.4.7 COBOL実行基盤インタフェースを含むコンパイル・リンク

サーバに転送済みのCOBOL実行基盤インタフェースを含む開発資産を使用し、サーバアプリケーションをビルドします。

プラットフォームに応じて以下の手順で実施します。

資産のサーバ環境への転送(Solaris、Linuxの場合)

システム構築シートより出力した運用資産および、COBOL実行基盤インタフェースを含むアプリケーション資産をサーバへ転送します。“コンパイル・リンク・デバッグ”で作成したプロジェクトに対し以下の作業を行った後、サーバに転送します。

COBOL実行基盤インタフェースソースファイルの追加

COBOLソースファイルフォルダにCOBOL実行基盤インタフェース生成ツールで生成されたCOBOL実行基盤インタフェースソースファイルを登録します。なお、COBOL実行基盤インタフェースと業務処理はあわせて1つのサーバアプリケーションであるため、それぞれを個別のライブラリとして作成することはできません。同じ最終ターゲットファイルのCOBOLソースフォルダに登録してください。

COBOL実行基盤インタフェースライブラリの追加

プロジェクトに登録された資産からサーバアプリケーションをビルドするためのビルド制御文(makefile)にCOBOL実行基盤インタフェースライブラリを追加します。ビルド制御文生成ウィンドウのオプション設定で、以下の資源のパスとライブラリを追加します。

リンクするライブラリ名はプロセスモード版とスレッドモード版で次のように異なります。

  

プロセスモード

スレッドモード

リンクするCOBOL実行基盤インタフェースライブラリ

libapfwcdrcobol_nt.so
libapfwcblconv_nt.so

libapfwcdrcobol.so
libapfwcblconv.so

COBOL登録集ファイルの入力先ディレクトリの追加方法を説明します。COBOLプロジェクトマネージャの〔プロジェクト〕-分散開発メニューで“ビルド制御文生成”を選択すると、〔ビルド制御文生成〕ダイアログが表示されます。ダイアログにある〔オプション設定〕ボタンをクリックして、翻訳オプションタブにある翻訳オプションメニューから、〔登録集ファイルの入出力ディレクトリ(-I)〕を選択し、追加ボタンをクリックします。〔追加-ディレクトリ〕ダイアログでCOBOL登録集ファイルの入力先ディレクトリを指定します。以下にCOBOL登録集ファイルの入力先ディレクトリを追加した例を示します。

リンクするライブラリの追加方法を説明します。COBOLプロジェクトマネージャの〔プロジェクト〕-分散開発メニューで“ビルド制御文生成”を選択すると、〔ビルド制御文生成〕ダイアログが表示されます。ダイアログにある〔オプション設定〕ボタンをクリックして、リンクオプション1タブから、追加ボタンをクリックします。〔追加-ライブラリファイル〕ダイアログでリンクするライブラリのディレクトリおよびライブラリ名を指定します。以下にプロセスモードのライブラリを追加した例を示します。

ビルド制御文の生成

ソースファイルおよびライブラリを追加しているため、ビルド制御文を再生成します。
COBOLプロジェクトマネージャの〔プロジェクト〕-分散開発メニューで“ビルド制御文生成”を選択すると、〔ビルド制御文生成〕ダイアログが表示されます。ダイアログにある〔更新〕ボタンを選択して、〔OK〕ボタンクリックすると、ビルド制御文が再作成されます。

配備資産の追加

COBOLプロジェクトにその他フォルダを作成します。作成したフォルダにシステム構築シートより出力した定義ファイルと、“Interstage Business Application Server アプリケーション開発ガイド”の“サーバアプリケーションの開発(COBOL)”の“COBOL実行基盤インタフェースの生成”で作成したアプリケーションインタフェース定義ファイルおよびアプリケーション呼出し定義ファイルを追加します。
以下に、プロジェクトのその他フォルダに追加するファイル一覧を示します。

ディレクトリ

格納ファイル

説明

環境定義ファイル格納
ディレクトリ

ワークユニット定義ファイル

システム構築シートより出力

CORBAアプリケーション情報定義ファイル

システム構築シートより出力

データベースリソース定義入力ファイル(注)

システム構築シートより出力

アプリケーション配備定義ファイル

システム構築シートより出力

定義ファイル格納
ディレクトリ

アプリケーション連携実行基盤定義ファイル

システム構築シートより出力

クライアント用の動作環境ファイル

システム構築シートより出力(注)

アプリケーションインタフェース定義ファイル

COBOL実行基盤インタフェース生成ツールで生成

アプリケーション呼出し定義ファイル

COBOL実行基盤インタフェース生成ツールで生成

アプリケーション動作定義ファイル

(注)

ログ定義ファイル

(注)

ログメッセージファイル

(注)

注)

下記にCOBOLプロジェクト名“MyPrj”をC:\COBOLPRJ\MyPrjに作成した場合の例を示します。

(アプリケーション配備対象定義ファイル格納フォルダは、業務名またはDestination定義に指定した名前です。下記はC:\COBOLPRJ\MyPrj\deployの場合)

格納ファイル

ファイル名

サーバアプリケーションのパラメタを定義したCOBOL登録集

copy\serverparam.cbl

サーバアプリケーションのCOBOLソースファイル

serverapl.cob

COBOL実行基盤インタフェースソースファイル

serverapl_apfwcdr.cob
serverapl_apfwskel.cob

ワークユニット定義ファイル

WU01.wu

CORBAアプリケーション情報定義ファイル

serverapl_corba.def

データベースリソース定義入力ファイル

symfodb_dbrsc.def

アプリケーション配備定義ファイル

WU01_dest1.deploy

アプリケーション連携実行基盤定義ファイル

dest1\apfwrt-config.xml

アプリケーションインタフェース定義ファイル

dest1\application1_funcDef.xml

アプリケーション呼出し定義ファイル

dest1\application1_callHandler.xml

クライアント用の動作環境ファイル

fssqlenvc

ビルド制御文

MYPRJ.make

COBOLプロジェクトに追加したファイルをサーバに転送します。
COBOLプロジェクトマネージャの〔プロジェクト〕-分散開発メニューで“送信”を選択すると、〔送信〕ダイアログが表示されます。ダイアログにある〔追加〕ボタンを選択して、システム構築シートより出力した定義ファイルと、“Interstage Business Application Server アプリケーション開発ガイド”の“サーバアプリケーションの開発(COBOL)”の“COBOL実行基盤インタフェースの生成”で作成したアプリケーションインタフェース定義ファイルおよびアプリケーション呼出し定義ファイルを追加します。〔OK〕ボタンクリックすると、ビルド制御文が再作成されます。
下記に〔送信〕ダイアログの例を示します。

FTP運用時の注意

ftpdサービスの初期設定で、テキストモード(ASCII転送)でのファイル転送が有効になっていない場合は、有効になるように設定を変更してください。

vsftpdの設定例を、以下に示します。

/etc/vsftpd/vsftpd.confファイルの“ascii_upload_enable”および“ascii_download_enable”がコメントで無効になっている場合、以下のようにコメントを削除して有効化してください。

ascii_upload_enable=YES
ascii_download_enable=YES
ファイル転送時の注意

FTPでファイルを転送する場合、文字コードが“UTF-8(BOM無し)”、および改行コードが“LF”となるようASCII転送を使用してください。

サーバアプリケーションのビルド(Solaris、Linuxの場合)

転送済の資産を使用しターゲットビルド機能を使用してサーバアプリケーションをビルドします。COBOLプロジェクトマネージャの〔プロジェクト〕-分散開発メニューで“ターゲットビルド”を選択し、作成済のメイクファイル名を指定して〔ビルド〕ボタンをクリックしターゲットビルドを実行します。ターゲットビルドを実行すると、サーバ側のCOBOLプロジェクトカレントディレクトリにサーバアプリケーションが生成されます。

サーバアプリケーションをビルドした後のサーバ側のディレクトリ構成を、“資産のサーバ環境への転送”の構成を例に以下に示します。

サーバアプリケーションのビルド(Windowsの場合)

プロジェクトファイルの作成

COBOLプロジェクトマネージャの〔ファイル〕メニューで〔プロジェクトを開く〕を選択し、任意のファイル名でプロジェクトファイルを作成してください。

サーバアプリケーション作成

COBOLプロジェクトマネージャの〔編集〕メニューで〔新規作成〕を選択します。
サーバアプリケーションのライブラリ名を設定します。アプリケーション情報入力ファイルの“library”タグで指定したライブラリ名を設定してください。

サーバアプリケーションのソースファイルの追加

サーバアプリケーションを選択した状態で右クリックし、〔フォルダ作成〕メニューで〔COBOLソースファイル〕を選択します。
作成された〔COBOLソースファイル〕フォルダを選択した状態で右クリックし、〔新規作成〕を選択して、業務処理のCOBOLソースファイルを新規作成するか、または〔COBOLソースファイル〕フォルダを選択した状態で右クリックし、〔追加〕を選択して、業務処理のCOBOLソースファイルを登録してください。

翻訳オプションの追加

サーバアプリケーションを選択した状態で、〔プロジェクト〕メニューから〔オプション〕 >〔翻訳オプション〕を選択して翻訳オプションダイアログを起動します。
翻訳オプションとして以下を選択してください。

作成するサーバアプリケーションに合わせて翻訳オプションを指定してください。

COBOL実行基盤インタフェースソースファイル翻訳

COBOLプロジェクトマネージャの〔ツール〕メニューで翻訳を選択し、〔WINCOB〕ダイアログを起動します。
〔WINCOB〕ダイアログのソースファイルに、COBOL実行基盤インタフェース生成ツールで生成されたCOBOL実行基盤インタフェースソースファイルを選択します。
〔WINCOB〕ダイアログの〔オプション〕ボタンをクリックして〔翻訳オプション〕ダイアログを起動します。
翻訳オプションとして以下を選択してください。

その他のオプションとして以下を指定してください。

なお、作成するサーバアプリケーションに合わせて翻訳オプションを指定してください。

翻訳オプションを指定した後、〔翻訳オプション〕ダイアログの〔OK〕ボタンをクリックしオプションを決定します。
〔WINCOB〕ダイアログの〔翻訳〕ボタンをクリックし、COBOL実行基盤インタフェースソースファイルを翻訳します。

COBOL実行基盤インタフェースを翻訳したオブジェクトファイルの追加

サーバアプリケーションを選択した状態で右クリックし、〔フォルダ作成〕メニューで〔オブジェクトファイル〕を選択します。
作成された〔オブジェクトファイル〕フォルダを選択した状態で右クリックし、〔追加〕メニューを選択して、翻訳したCOBOL実行基盤インタフェースソースファイルのオブジェクトファイルを指定します。
なお、COBOL実行基盤インタフェースと業務処理はあわせて1つのサーバアプリケーションであるため、それぞれを個別のライブラリとして作成することはできません。同じライブラリに登録してください。

COBOL実行基盤インタフェースライブラリの追加

サーバアプリケーションを選択した状態で右クリックし、〔フォルダ作成〕メニューで〔ライブラリファイル〕を選択します。
作成された〔ライブラリファイルフォルダ〕を選択した状態で右クリックし、〔追加〕メニューを選択して、COBOL実行基盤インタフェースライブラリを追加します。
リンクするライブラリは、“[Interstageのインストールディレクトリ]\BAS\lib”ディレクトリに格納されています。ライブラリ名は以下のとおりです。

リンクするCOBOL実行基盤インタフェースライブラリ

libapfwcdrcobol.lib
libapfwcblconv.lib

サーバアプリケーションのビルド

サーバアプリケーションを選択した状態で、〔プロジェクト〕メニュー から〔ビルド〕を選択してサーバアプリケーションをビルドします。

資産のサーバ環境への転送(Windowsの場合

システム構築シートより出力した定義ファイルおよび、アプリケーションライブラリをサーバへ転送します。