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Interstage Business Application ServerV10.0.0 運用ガイド(アプリケーション連携実行基盤編)
Interstage

4.3.4 データベース環境資源のバックアップ(Oracleの場合)

本手順は、非同期アプリケーション連携実行基盤を使用する場合に実施してください。
Oracleにおけるデータベース環境資源のバックアップ手順について説明します。

注意

バックアップする前に、以下のことを確認してください。

  • バックアップ用ディレクトリに、バックアップ資源格納に必要な空きディスク容量がある。

  • Oracleのインスタンスが起動している。

ここでは、バックアップ資源格納用ディレクトリを、以下のディレクトリとして説明しています。

/backup

Oracleを対象としたデータベース環境資源バックアップの作業の流れを、以下に示します。

4.3.4.1 インスタンスの起動

Oracleにおけるデータベース環境資源のバックアップ時には、該当インスタンスが起動されている必要があります。
インスタンスが起動していない場合は、インスタンスを起動してください。
インスタンスを起動するコマンドの実行例を以下に示します。詳細については、Oracleマニュアル“SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス”を参照してください。

4.3.4.2 バックアップ資源格納用ディレクトリの作成

Oracleのバックアップ資源を格納するディレクトリを作成します。
作成例を以下に示します。

mkdir -p /backup/rdb/

注意

バックアップ資源格納用ディレクトリを作成するディスクに、十分な空き容量があることを確認してください。

4.3.4.3 データベース資源のバックアップ

Oracleが提供するExportユーティリティにより、データベースのバックアップを行います。
Exportユーティリティ(exp)を利用した実行例を以下に示します。Exportユーティリティの詳細については、Oracleのマニュアル“データベース・ユーティリティ”を参照してください。

[bash、Bシェル、およびKシェルの場合]

ORACLE_SID=APFW
export ORACLE_SID
exp system/manager FILE=/backup/rdb/expdat.dmp FULL=y

[csh、tcshの場合]

setenv ORACLE_SID APFW
exp system/manager FILE=/backup/rdb/expdat.dmp FULL=y

4.3.4.4 初期化パラメタファイル・パスワードファイル・リスナーファイルのバックアップ

Oracleが提供するExportユーティリティによりバックアップされない、以下のファイルについてはOSのcpコマンドによりバックアップを行います。

注意

パスワードファイルは、Oracleの認証としてパスワードファイル認証を行っている場合にだけ必要です。

SIDがAPFWにより運用されている初期化パラメタファイル、パスワードファイル、およびリスナーファイルのバックアップ実行例を以下に示します。

mkdir backup/rdb
cp -p $ORACLE_HOME/dbs/initAPFW.ora /backup/rdb/.
cp -p $ORACLE_HOME/dbs/orapwAPFW /backup/rdb/.
cp -p $ORACLE_HOME/network/admin/listener.ora /backup/rdb/.

4.3.4.5 ネットサービス名の定義ファイルのバックアップ

Oracleを利用してメッセージとDBの整合性保証機能を使用している場合は、ネットサービス名の定義ファイルのバックアップを行って下さい。
ネットサービス名の定義ファイルのバックアップは、cpコマンドを使用します。
資源バックアップ先ディレクトリに格納するディレクトリを作成する必要があります。
実行例を以下に示します。

mkdir /backup/network 
cp -p $ORACLE_HOME/network/admin/tnsnames.ora /backup/network/.