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Systemwalker Operation Manager  活用ガイド
Systemwalker

2.1 異常終了したジョブネットの対処をしたい

ジョブネットが異常終了した場合の対処方法について説明します。

異常終了したジョブの確認が終わったので次の起動をさせたい場合

確認操作を利用します。

確認操作が有効となっている場合、異常終了したジョブネットに対して、確認操作を行うまで次回の起動を抑止できます(次回の起動条件が満たされてもジョブネットは実行されず、日変わり時刻が到来してもジョブネットはスケジューリングされません)。確認操作を行って“確認済”の状態にすると、次に起動条件が満たされた時に起動されます。

なお、確認操作が無効となっている場合は、何も対処しなくても、日変わり時刻をむかえればスケジューリングされ、実行待ちの状態になります。

異常終了したジョブやジョブネットを再起動したい場合

再起動を利用します。

単純に、異常終了したジョブから再起動できます。再起動ポイントを指定していた場合は、再起動ポイントから再起動します。

異常終了したジョブや子ジョブネットを、よりきめ細かく再起動したい場合

リカバリ操作を利用します。

例えば、異常終了したジョブを飛ばしてその次のジョブから実行したり、異常終了したジョブだけを実行したりできます。

ジョブやジョブネットの状態をそのままにし、間違った部分を変更して再起動したい場合

リカバリ変更を利用します。

例えば、コマンドラインの指定誤りなどで異常終了してしまった場合に、間違っていた部分のみを変更し、ジョブやジョブネットの状態を維持したまま、異常終了したジョブから再起動できます。(通常は、ジョブの情報を変更すると、ジョブネットやジョブネット内ジョブの状態はリセットされ“実行待ち”の状態になります。)

以下に、それぞれの対処方法の手順や動作について説明します。

詳細については、各マニュアルを参照してください。

確認操作

再起動

リカバリ操作

リカバリ変更

事前の設定は?

(1)[ジョブスケジューラ起動パラメタの定義]ウィンドウ-[利用機能1]シートで[異常時の確認操作]の[確認操作を有効とする]をチェック
(2)[詳細設定]ボタンをクリックして表示される[確認操作の詳細設定]ウィンドウで指定(デフォルトはすべて指定している状態)(注1)


確認操作の設定は、全ジョブネットに対して有効。

不要


※ジョブネットの再起動時に、このジョブから実行させたいという“再起動ポイント”を指定する場合は、[登録-ジョブ]ウィンドウ-[制御情報]シートで再起動ポイントを設定しておく。

不要

不要

どのウィンドウで操作できる?

[Systemwalker Operation Manager]([業務ツリー]・[ガントチャート])

[ジョブネットの管理]

[ジョブネット一括管理]

[Systemwalker Operation Manager]([業務ツリー]・[ガントチャート])

[ジョブネットの監視]

[ジョブネットの管理]

[ジョブネット一括管理]

[ジョブネットの監視]

[ジョブネットのリカバリ変更]

([ジョブネットの監視]ウィンドウの[ファイル]メニュー-「リカバリ変更」から呼出し)

上記ウィンドウでの操作手順は?

異常終了したジョブネットを選択して右クリックし、表示されたポップアップメニューから[操作]-[確認]でジョブネットが“確認済”の状態になる。

異常終了したジョブ/ジョブネットを選択して右クリックし、表示されたポップアップメニューから[操作]-[再起動]


フローに表示されているジョブネット全体の再起動は、[ファイル]メニュー[フロー再起動]

異常終了したジョブ/ジョブネットを選択して右クリックし、表示されたポップアップメニューから[リカバリ操作]を選択。さらに、以下の操作を選択

・指定のジョブから起動
・指定のジョブから再起動
・次のジョブから起動
・指定のジョブのみ起動

変更したいジョブの[登録-ジョブ]ウィンドウを表示し、ジョブ情報を変更

操作後の動作は?

確認操作を行うと、異常終了したジョブネットは“確認済”の状態となり、次に起動条件が満たされた時に起動される。日変わり時刻が到来すればスケジューリングされる。

異常終了したジョブから実行。

再起動ポイントが設定されている場合は、再起動ポイントが設定されているジョブから実行。

[リカバリ操作]メニューから選択した操作に応じて、ジョブが起動/再起動される。

※ 下記、参考“リカバリ操作をした場合の動作について”を参照

変更の保存後、再起動により、異常終了したジョブから実行

こんな場合は操作できません

[異常時の確認操作]の[確認操作を有効とする]がチェックされていない場合

リカバリジョブが実行中の場合

・リカバリジョブが実行中の場合

・上位階層のジョブネットが実行待ちの場合

・上位階層のジョブネットに[次の再起動のみ無効]が指定されている場合

・後続ジョブが実行中・終了状態の場合、“指定のジョブのみ起動”以外は操作不可

・後続ジョブが実行待ちの場合、“指定のジョブのみ起動”は操作不可

・グループに含まれるジョブの場合、ジョブネットの状態が警告以外は操作不可

ジョブネットが実行中の場合、[ジョブネットのリカバリ変更]ウィンドウでの上書き保存は不可

注意事項

設定が有効になっている場合、確認操作を行うまで次回の起動が抑止される。

<再起動ポイントについて>

・ジョブネット内で1つしか指定できない

・再起動ポイントが設定されているジョブより前のジョブで異常終了した場合、再起動ポイントは無視され、異常終了したジョブから再起動

<リカバリ操作が可能なジョブの条件>

・ジョブ実行制御属性のジョブ

・親ジョブネットを含む上位階層のジョブネットがグループに属してない

<変更できる情報>

[登録-ジョブ]ウィンドウで登録可能な情報が変更可能。
以下は変更不可。
・リカバリジョブから通常のジョブへの変更
・アイコンが“ジョブネット”のジョブの“ジョブネット名”
・子ジョブネットの“起動日のみ有効”
なお、ジョブのフロー構成(先行/後続関係)や、ジョブの追加/削除はできない。

注1)

V13.2.0以前の場合は、[ジョブスケジューラ起動パラメタの定義]ウィンドウ-[利用機能1]シートで、[スケジュールオプション]の[ジョブネットの確認操作を有効とする]をチェックします。(デフォルトは指定している状態です。)


参考

「リカバリ操作」をした場合の動作について

リカバリ操作をした場合のそれぞれの動作は以下のようになります。

  • 指定のジョブから起動

    指定したジョブが実行されます。子ジョブネットを指定した場合、子ジョブネット内の先頭ジョブから実行されます。

  • 指定のジョブから再起動

    指定したジョブが実行されます。ジョブネット内の異常終了ジョブから実行されます。ジョブネットアイコンのジョブに対してのみ操作できます。

    異常終了したジョブの「再起動」と同じ操作になります。

  • 次のジョブから起動

    指定したジョブの状態はそのままで、後続のジョブが実行されます。ジョブネットアイコン以外のジョブに対してのみ操作できます。

  • 指定のジョブのみ起動

    指定したジョブだけが実行され、後続のジョブは実行されません。ジョブネットアイコン以外のジョブに対してのみ操作できます。


参考

異常終了した場合に、事前に登録しておいたリカバリ用のジョブを自動的に起動させる

異常終了してから対処するのではなく、事前に異常時の対処などを行う実行ファイル(リカバリジョブと呼びます)を登録し、異常終了した場合には、自動的にリカバリジョブを起動させる方法もあります。リカバリジョブが正常終了した場合、異常終了した元のジョブは、オペレータの操作なしに再び起動させることもできます。

マニュアルの参照先

<確認操作>
Systemwalker Operation Manager 導入手引書 “起動パラメタの定義”
Systemwalker Operation Manager 使用手引書 “ジョブネットの操作と動作”

<再起動>
Systemwalker Operation Manager 使用手引書 “スケジュールジョブを操作する” “ジョブネットの操作と動作”

<リカバリ操作>
Systemwalker Operation Manager 使用手引書 “スケジュールジョブをリカバリ操作する” “ジョブのリカバリ操作と動作”

<リカバリ変更>
Systemwalker Operation Manager 使用手引書 “ジョブ情報をリカバリ変更する”