ジョブの実行権を選択する【Windows版】
Systemwalker Operation Managerから投入されたジョブは、標準では、サーバにおいてジョブ実行制御サービスのログオンアカウントの権限で実行されます。この実行権は、以下の設定を行うことにより、実際にジョブを投入したユーザーIDの権限にすることもできます。
[運用情報の定義]ウィンドウの[利用機能]シートで“ジョブを所有者の権限で実行する”を指定する
[ジョブ所有者情報の定義]ウィンドウで、ジョブを投入したいユーザーIDのパスワードを設定する
ジョブを投入したいユーザーIDに対して“バッチジョブとしてログオン”の権限を与える
詳細については、“Systemwalker Operation Manager 導入手引書”を参照してください。
ネットワークジョブを投入する
ジョブは、ネットワークで接続する任意のサーバに実行を依頼することができます。ジョブの実行結果は投入元サーバで参照します。ジョブの実行依頼中に回線異常などが発生する場合に備えて、リトライ処理を指定することもできます。なお、ジョブを依頼したサーバと通信できない状態でネットワークジョブを投入した場合、通信のリトライを試みることにより、エラーの検出が遅れることがあります。
また、自サーバに対して、意図しない他サーバからネットワークジョブが投入されるのを防ぐ場合は、“信頼ホストの定義”を行います。この定義では、ネットワークジョブの受付を許可するサーバを指定します。
ジョブを分散実行する
ジョブを指定された複数のサーバに分散し、実行させることができます。 (分散実行機能)
分散実行機能により、複数のサーバに分散して実行されるジョブを“分散実行ジョブ”と呼びます。分散実行ジョブは、指定された複数のサーバの中で、一番多重度の低い(実行中ジョブ数÷実行多重度の値が最も小さい)サーバで実行されます。分散先のジョブの多重度や、分散実行先のホストの追加/削除については、運用中に変更することもできます。
分散実行機能は、Systemwalker OperationMGR V10.0L21以前のバージョンでWindows版のみに提供されていた“負荷分散機能”が拡張された機能です。V10.0L21以前のバージョンとの互換のために、負荷分散機能を利用したい場合は、[運用情報の定義]ウィンドウの[旧互換]シートで“旧互換負荷分散機能”を選択することで、V10.0L21以前のバージョンの負荷分散機能を利用することが可能です。負荷分散機能を利用したときの詳細については、V10.0L21以前のバージョンのマニュアルを参照してください。
サーバからジョブを投入/操作する
デマンドジョブについては、クライアントからウィンドウ画面を使って投入/操作するほか、サーバ側からコマンドを使って同様に操作できます。これにより、サーバ上のバッチファイルやシェルスクリプト、アプリケーションなどから、ジョブの投入/操作をすることができます。
リカバリモードでのキューを停止状態にする
システムダウンや停電(運用中の電源断を含む)によってシステムが停止した場合、次回システム起動時には、ジョブ実行制御サービス/デーモンは実行中であったジョブを保証するため、キューが稼働した状態で運用を開始します(リカバリモード)。
しかし、運用を再開する前に、Systemwalker Operation Managerを導入しているサーバやジョブの状態をチェックして必要な処置をしておきたい場合があります。その場合には、[運用情報の定義]ウィンドウの[利用機能]シートで“リカバリモードで起動した時、すべてのキューを停止する”を指定します。この項目を指定した場合、サービスを再起動してもジョブは実行待ち状態(キュー停止)になり、キューを起動するまでジョブは実行されません。必要な処置を実施した後、キューを開始して運用を再開します。
サービス/デーモン起動時にすべてのキューを停止状態にする
ハードメンテナンスの定期保守作業時など、次回のジョブ実行サービス/デーモン起動時にシステムの状況を確認するまでジョブを起動させたくないときには、[運用情報の定義]ウィンドウの[利用機能]シートで“サービス起動時にすべてのキューを停止する”を指定します。ジョブ実行サービス/デーモン起動時にジョブを実行待ち状態(キュー停止)にして、キューを手動で起動するまでジョブの実行を停止します。必要な処置を実施した後、キューを開始して運用を再開します。
ジョブの結果を一括出力する
JCLを利用した場合、ジョブの結果を1つのジョブとしてまとめ、一括して出力することができます。これにより他ジョブの出力結果が混在することを防ぎます。
ジョブ結果の一括出力はjobstart制御文で指定します。この制御文での指定により、一括出力ジョブに対して以下の処置を行うことができます。
出力に失敗した場合や、再出力したい場合などに備えて、一括出力ジョブを保存する。
ジョブの実行が終了した時点でジョブの実行結果を確認したい場合に、一括ジョブの出力を保留状態にする。
保留状態になった一括出力ジョブは、監視画面から操作(出力可能状態にする、結果を参照する、削除する)できます。
JCLの制御文の詳細は“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
ジョブの報告リストを出力する
JCLを利用した場合、ジョブ処理の報告リストを出力することができます。報告リストの出力は、JCLのjobstart制御文のjoblstオペランドで指定します。ジョブステップの区切りの出力については、[運用情報の定義]ウィンドウ-[利用機能]シートの、“標準出力にジョブステップの区切りを出力する”チェックボックスで定義できます。
出力内容の項目を以下に示します。
ジョブ開始日付/時刻
ジョブステップ開始日付/時刻
ジョブステップ終了日付/時刻、および終了コード
ジョブ終了日付/時刻、および終了コード
ネットワークジョブに関する情報
ジョブステップの区切り(ステップ名・終了コード)
なお、報告リストの出力内容およびjobstart制御文の詳細については、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。