SystemWalker/OperationMGR V10.0L10/10.0、Systemwalker OperationMGR V10.0L21/V10.0L20/10.1から移行する場合の非互換項目について説明します。
ジョブスケジューラについての非互換項目
[グループの監視]および[ジョブネットの監視]ウィンドウのジョブフローのアニメーション機能は削除されました。
[対処方法]
なし
Systemwalker Operation Managerクライアントより[複数サーバ監視]ウィンドウが削除されました。
[対処方法]
複数サーバ監視を行う場合は、複数サーバ監視クライアントより[複数サーバ監視]ウィンドウを起動して監視してください。
[ホストのプロパティ]ウィンドウで監視ホストの表示名を定義する場合に、すでに登録されている表示名は指定できなくなりました。
[対処方法]
重複しない表示名を指定してください。
監視ホストに重複するホスト名が複数登録されていた場合、監視ホスト構成を読み込む際に、表示名が以下のように変換されます。
“表示名_xxx”(xxx:000から順番に番号が振られます)
なお、“表示名_xxx”が128バイトの制限を超えてしまう場合、または“表示名_xxx”と同名の表示名がすでに登録されていた場合は、以下のように変換されます。
“HOST_xxx”(xxx:000から順番に番号が振られます)
[対処方法]
なし
Systemwalker OperationMGR V10.0L21/10.1以前では、“再起動”操作によって実行中となったジョブネットが終了した場合の状態および終了コードは、“再起動”操作により動作したジョブの状態および終了コードによって決まります。“再起動”操作前に終了状態となっているジョブの状態は含まれませんでした。Systemwalker Operation Manager V11.0L10/11.0以降では、“再起動”操作により実行中となったジョブネットが終了した場合の状態および終了コードは、ジョブネットに含まれるすべてのジョブの状態および終了コードによって決まります。すなわち、“再起動”操作前に終了状態となっているジョブの状態も含みます。
[対処方法]
なし
Systemwalker OperationMGR V10.0L21/10.1以前では、警告状態のジョブネットが終了する前に、異常終了のジョブを無効状態にした場合、そのジョブネットが終了した時の状態および終了コードは、無効状態のジョブを除くすべてのジョブの状態および終了コードによって決まります。Systemwalker Operation Manager V11.0L10/11.0以降では、警告状態のジョブネットが終了する前に、異常終了のジョブを無効状態にした場合、そのジョブネットが終了した時の状態および終了コードは、無効状態のジョブの前状態を含む、すべてのジョブの状態および終了コードによって決まります。
[対処方法]
なし
ジョブ履歴に出力されるホスト名の最大値が、8バイトから16バイトに変更されました。
[対処方法]
なし
Systemwalker OperationMGR V10.0L21/10.1以前では、[ジョブネットのプロパティ]ウィンドウ-[基本情報]シートの[電源未投入時の処置として電源投入時に起動]がチェックされていない場合、サーバの電源投入時に起動予定時刻を過ぎていて起動されなかったようなジョブネットは、無効状態としてガントチャート上に表示されます。
Systemwalker Operation Manager V11.0L10/11.0以降では、このようなジョブネットは、未実行状態としてガントチャート上に表示されるようになります。
[対処方法]
なし
ジョブスケジューラのスケジュール情報をポリシー配付する場合、ジョブ、ジョブネットおよびグループの状態は実行待ち(停止中、無効状態の場合を除く)となり、開始時刻や終了時刻、終了コードなどの実行実績情報は初期化されて配付されるようになりました。また、メッセージ事象の発生状況もクリアされます。
[対処方法]
なし
jobschprint -n(-N)コマンドおよびjobschprint -y(-Y)コマンドの出力結果において、「Start Time」以降の表示位置が、3バイト右に移動しました。
[対処方法]
アプリケーションなどでjobschprint -n(-N)コマンドおよびjobschprint -y(-Y)コマンドの出力結果を解析している場合は、アプリケーションを修正するなど、表示位置の変更に対処してください。
ジョブ実行制御についての非互換項目
[信頼ホストの定義]ウィンドウで、行単位で指定していたコメント(“#”で始まるコメント行)は、V11.0L10/V11.0以降では表示されません。
[対処方法]
なし
システムの多重度およびキューの多重度に、無制限の表示がなくなりました。
[対処方法]
運用に必要な値を、Windows版は1~99、Unix版は1~999の範囲で設定してください。設定方法については“Systemwalker Operation Manager 導入手引書”を参照してください。
Systemwalker OperationMGR V10.0L21/V10.1以前では、[運用情報の定義]ウィンドウで設定した運用情報を、[運用情報定義の保存]ウィンドウで保存したのち、[ジョブ実行制御の起動モードの設定]ウィンドウのチェックボックスをチェックすることにより、次回の起動が初期化モードになり、設定が反映されます。
Systemwalker Operation Manager V11.0L10/11.0以降では、[ジョブ実行制御の起動モードの設定]ウィンドウが削除されました。[運用情報定義の保存]ウィンドウで設定を保存することにより、次回の起動は初期化モードになり、設定が反映されます。
[対処方法]
なし
負荷分散機能が拡張され、分散実行機能に変わりました。これにより、以下が改善されました。【Windows版】
Windows版だけでなくUNIX版でも利用可能です。
Windowsのドメイン環境以外でも利用可能です。
信頼ホストの定義との組み合わせが可能です。
[対処方法]
旧バージョンの負荷分散機能を使用したい場合は、[運用情報の定義]ウィンドウ-[非互換]シートで、[旧互換分散機能を有効にする]チェックボックスをチェックしてください。
ジョブ情報構造体(Mp_JOBINF_1)よりcompcodeの値が削除されました。【Windows版】
[対処方法]
ジョブ実行制御APIを使用しているアプリケーションはリコンパイルを実行し、動作確認をしてください。
ジョブの終了コード“0x40000999”が、“0x40000999”と“0x40000132”に分割されました。【Windows版】
[対処方法]
“Systemwalker Operation Managerリファレンスマニュアル”を参照してください。
qsubコマンドにおいて、ジョブ投入時におけるシェルスクリプト内のオプション指定機能が削除されました。【UNIX版】
[対処方法]
オプションを指定したい場合は、qsubコマンドの投入時に指定してください。
ジョブの終了コードを以下のように変更しました。【UNIX版】
変更前 | 変更後 |
---|---|
1 | 0x40000806 |
8 | 0x40000008 |
12 | 0x40000012 |
16 | 0x40000016 |
128 | 0x40000913 |
132 | 0x40000132 |
[対処方法]
変更後の詳細は、“Systemwalker Operation Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
UNIXサーバからWindowsサーバへのネットワークジョブで、以下の条件にすべて該当している場合、ジョブは実行できません。【UNIX版】
[運用情報の定義]ウィンドウ-[旧互換]シートの[ジョブ登録時に指定したスクリプトファイルをスプールに複写し、実行する]をチェックしている
[登録-ジョブ]ウィンドウ-[詳細情報]シートの[実行コマンドの転送]をチェックしている(または、qsubコマンドの-jftオプションを指定している)
[対処方法]
なし
[運用情報の定義]ウィンドウ-[旧互換]シートの[ジョブ登録時に指定したスクリプトファイルをスプールに複写し、実行する]をチェックした場合、Systemwalkerスクリプトが実行できない場合があります。【UNIX版】
[対処方法]
この場合、[ジョブ登録時に指定したスクリプトファイルをスプールに複写し、実行する]のチェックをはずしてください。
以下の条件にすべて該当している場合、ジョブは実行できません。【UNIX版】
[運用情報の定義]ウィンドウ-[旧互換]シートの[ジョブ登録時に指定したスクリプトファイルをスプールに複写し、実行する]をチェックしていない
ジョブの実行ユーザが一般ユーザである(=システム管理者でない)
スクリプトファイルにジョブの実行ユーザの読取り権および実行権がない
[対処方法]
スクリプトファイルにジョブの実行ユーザの読取り権および実行権を付加してください。
JCL内で実行するファイルについて、従来は、ユーザのログインシェルでパス環境変数にパスが指定されていれば動作していましたが、動作することができなくなりました。
[対処方法]
[登録-ジョブ]ウィンドウ-[詳細情報]タブにある[環境変数]にパスを指定するか、ジョブフォルダにパスを登録してください。
[運用情報の定義]ウィンドウ-[旧互換]シートで、[ジョブ登録時に指定したスクリプトファイルをスプールに複写し、実行する]を指定している場合、シェル内で$0を指定しても、シェルスクリプト名を取得できなくなりました。
[対処方法]
[運用情報の定義]ウィンドウ-[旧互換]シートの[ジョブ登録時に指定したスクリプトファイルをスプールに複写し、実行する]のチェックをはずしてください。
ジョブ出力制御についての非互換項目
ジョブ出力制御機能が削除されました。【Windows版】
[対処方法]
JCLで、ジョブ出力制御機能を使用しているときだけ指定可能なオペランドを指定していた場合、JCLエラーとなります。この場合はJCLを作成し直してください。
メッセージについての非互換項目
以下の機能が出力するメッセージ本文の、「OperationMGR」の文字列が、「Operation Manager」に変更されました。
IPC資源監視(ソース名:MpIpcmgr)
プロセス監視(ソース名:MpPmonO)
変更されたメッセージの詳細は、“Systemwalker Operation Manager メッセージ説明書”を参照してください。
[対処方法]
ユーザアプリケーションなどでメッセージ本文を利用している場合は、「OperationMGR」の文字列を、「Operation Manager」に変更してください。
以下の機能が出力するメッセージに、新たなメッセージIDが付加されました。
ジョブ実行制御(ソース名:MpMjes)
セキュリティ(ソース名:MpFwsec)
IPC資源監視(ソース名:MpIpcmgr)
新たなメッセージIDが付加されたメッセージの詳細は、“Systemwalker Operation Manager メッセージ説明書”を参照してください。
[対処方法]
ユーザアプリケーションなどでメッセージIDを利用している場合は、付加されたメッセージIDを追加してください。
以下のメッセージの本文が変更されました。
ジョブ実行制御(ソース名:MpMjes)
メッセージID:6036~6041/6052/10064
セキュリティ(ソース名:MpFwsec)
メッセージID:00005~00007/00011/00012
変更されたメッセージの詳細は、“Systemwalker Operation Manager メッセージ説明書”を参照してください。
[対処方法]
ユーザアプリケーションなどでメッセージ本文を利用している場合は、新しいメッセージ本文に変更してください。
Systemwalker Centric Managerへ通知されるジョブネット異常終了のメッセージについての非互換項目
[ジョブスケジューラ起動パラメタの定義]ウィンドウの[イベント出力]シートで、[自動通知/対処をする]チェックボックスを選択している場合において、Systemwalker Centric Managerへ通知されるジョブネット異常終了メッセージが以下のように変更されました。
【HP-UX版/Linux版】
[Systemwalker Centric Manager が11.0以前の場合]
“UX:jobschExit: ERROR: JOBNET has abnormal ended. JobNetComment=xxx JobNetName=xxx Code=xxx ProjectName=xxx SubSystemNumber=xxx”
[Systemwalker Centric Manager が12.0以降の場合]
“UX:jobschExit: ERROR: JOBNET terminated abnormally. JobNetComment=xxx JobNetName=xxx Code=xxx ProjectName=xxx SubSystemNumber=xxx”
Systemwalker Centric Manager のバージョンに関わらず、
“UX:jobschExit: エラー: ジョブネットが異常終了しました.ジョブネット名称=xxx ジョブネット名=xxx コード=xxx プロジェクト名=xxx サブシステム番号=xxx”
上記イベントをSystemwalker Centric Managerで監視する場合は、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”を参照し、イベントを監視する設定を行ってください。
クライアントについての非互換項目
業務ツリーの選択位置を、キーボードのカーソルキーで移動した際、一定時間(0.5秒あまり)後更新されるようになりました。
[対処方法]
なし
本バージョンに移行するには、“移行時の注意事項と非互換項目の確認範囲”を参照して、移行時の注意事項と非互換項目を順番に確認してください。