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Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編
Systemwalker

4.1.2 ノードのMIB情報を監視する

MIB監視の設定は、トラフィックやノードの状態に関するMIBの値を、一定時間間隔または指定時刻に監視し、ノードの異常を検出する場合に設定します。しきい値条件を設定し、しきい値条件を満たしたときに、SNMPトラップを通知できます。MIB監視の設定では、以下の項目を設定します。

項目

内容

設定画面

[監視対象MIB]

MIB値を一定間隔で監視し、しきい値を超えた場合にイベントで通知します。MIB監視の設定を有効にします。

[MIBの監視]

[MIB名]
[MIBしきい値条件]

MIBの監視の対象となるMIB名を設定します。MIB監視のしきい値超えを監視するために、しきい値条件を設定します。

[MIBしきい値]の[対象MIB]タブ

[タイムアウト時間]
[リトライ回数]
[動作時間]

MIBの監視を行うためのポーリング間隔および動作時間を設定します。設定した時刻にポーリングが行われます。

[MIBしきい値]の[ポーリング]タブ

[しきい値]
[条件]
[リセット条件を指定する]

MIBの監視を行うためのしきい値条件を設定します。設定したしきい値を超えた場合、イベントで通知されます。

[しきい値条件]の[しきい値]タブ

[トラップで通知する]

しきい値超えをイベントで通知する代わりに、トラップ通知するときに設定します。

[しきい値条件]の[トラップ]タブ

[ポーリングの間隔指定]
[動作時刻指定]

稼働監視を行う時間帯、ポーリング間隔、動作時刻を設定します。設定した時刻になると処理を開始します。設定した時刻になると、稼働監視を開始します。

[動作時間]

[開始時刻]
[終了時刻]

ノードの稼働状態を監視する時間帯を設定します。監視を開始する時刻と終了する時刻を設定します。

[時間帯]

[時刻指定]
[範囲指定]

ノードの稼働状態を監視する時刻を設定します。時刻指定または範囲指定で設定します。設定した時刻に監視を行います。

[時刻]

手順

  1. [監視ポリシー[管理]]画面を起動します。

  2. [オプション]メニューの[カスタムモード表示]にチェックが入っていることを確認します。チェックが入っていない場合は、[オプション]メニューの[カスタムモード表示]を選択することでチェックします。

  3. [設定対象]の[ポリシー]-[ノード監視]-[MIB監視]を選択します。

  4. [操作]メニューの[新規作成]を選択します。

    →[監視ポリシー[ポリシーの作成]]画面が表示されます。

  5. [ポリシー名]、[コメント名]を入力します。

  6. [OK]ボタンをクリックします。

    →[MIBの監視]画面が表示されます。

    監視対象MIBには、監視中のMIBしきい値が表示されます。

  7. [追加]または[更新]ボタンをクリックします。

    →[MIBしきい値]画面が表示されます。

  8. [対象MIB]タブを選択し、MIBしきい値に対する[MIB名]または[インスタンス]を設定します。

  9. MIBしきい値の条件を追加するときは、[追加]ボタンをクリックします。

    →[しきい値条件]画面が表示されます。

  10. 追加するMIBしきい値の情報を設定します。

  11. [OK]ボタンをクリックします。

    →[MIBの監視]画面にもどります。

  12. 特定のMIBを一時的に監視対象からはずすときには、監視対象MIBの一覧からMIBを選択し、[選択されているMIBの設定を有効にする]オプションボタンのチェックをはずします。

MIB拡張後のメッセージ

トラップ変換で使用されるObjectIDをMIBの名前形式で表記させます。

MIB拡張操作を行うと、拡張MIBに含まれるObjectIDの定義(OIDの値と名前)が、Systemwalkerに登録されます。

SNMPトラップ受信の結果、表示されるメッセージは、MIB拡張操作前と後で以下のように変わります。

上記のように、拡張前はOIDで表示されていたTrapデータ部の情報が、拡張後はオブジェクト名で表示されます。

被監視サーバの文字コードがUTF-8の場合

文字コードがUTF-8のサーバに対してMIBの監視を行う際、取得したデータにマルチバイト文字が含まれていた場合、取得したMIB監視ログを以下の画面およびファイルを参照すると、16進数表示となります。

mpnmmibconv(MIBログCSV変換コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。

Windows SystemWalker/CentricMGR V4.0の部門管理サーバにMIB監視を設定した場合

部門管理サーバを再起動したのと同じ状態になるため注意してください。例を以下に示します。

  1. ある監視対象ノードに対して以下のポリシー設定を行っていた場合

    • しきい値種別=“絶対値”

    • しきい値=10

  2. しきい値=11でSNMPトラップ通知を行います。

  3. ポーリング間隔を変更して部門管理サーバにポリシー配付を行います。

  4. 2で、すでにSNMPトラップ通知済みにもかかわらず、再度しきい値=11でSNMPトラップ通知を行います。

Linuxノードを被監視サーバとする場合

【ipchainsコマンドの場合】

  1. 現在の設定状況を確認します。

    /sbin/ipchains -L
  2. snmpポートが開いていない場合、以下のようなコマンド実行で、任意のコンピュータからsnmpポートに対してアクセスできるようになります。

    /sbin/ipchains -I input -p udp -d 0.0.0.0/0 161 -j ACCEPT

【iptablesコマンドの場合】

  1. 現在の設定状況を確認します。

    /sbin/iptables -L
  2. snmpポートが開いていない場合、以下のようなコマンド実行で、任意のコンピュータからsnmpポートに対してアクセスできるようになります。

    /sbin/iptables -I INPUT -p udp -d 0.0.0.0/0 --dport 161 -j ACCEPT

    実際には必要最低限のコンピュータから要求を受け付けるなど、必ずセキュリティを考慮して設定してください。詳細については“man ipchains”または“man iptables”を参照してください。

MIB監視ログについて

MIB監視時に監視対象ノードがSNMP要求に対し応答を返さなかった場合は、MIB監視ログに、何も出力されません。

[トラップ通知]

SNMPトラップの通知を受けると、以下のメッセージが[監視イベント一覧]に出力されます。

トラップ通知

メッセージ

SNMPトラップのEnterpriseを省略値から変更した場合

“SNMPトラップを通知しました.”

VarBind情報を設定した場合

“MIB監視事象が発生しました.(MIB名:***,値:***)”

なお、1番目に設定したVarBind情報のうち、VarBindNameがMIB名として、VarBindValueが値として出力されます。

しきい値条件を満たしてもSNMPトラップが通知されない場合

コミュニティ名について

MIB情報を取得する際に使用する設定値(SNMPv1、SNMPv2Cの場合、コミュニティ名、SNMPv3の場合、SNMPv3の設定)は、各ノードの[ノードプロパティ]の[ネットワーク]タブ内の設定値(SNMPv1、SNMPv2Cの場合は、[Rコミュニティ名]、SNMPv3の場合はSNMPv3の設定)を用います。

しきい値条件を満たしたときに送信するSNMPトラップのコミュニティ名は、各ノードの[ノードプロパティ]の[ネットワーク]タブ内の[Rコミュニティ名]を使用します。

SNMPバージョンについて

MIB情報を取得する際に使用するSNMPバージョンは、各ノードの[ノードプロパティ]の[ネットワーク]タブ内の[有効なSNMPエージェントのバージョン]で選択したバージョンを使用します。

ポーリングの設定

[ポーリング間隔指定]を選択してポリシーを設定した場合、最初にポリシー設定を適用した時点、または、動作時間帯の開始時刻に必ず最初のポーリングが行われます。それ以降のポーリングは、監視処理が終了してから[ポーリング間隔指定]にて指定された時間が経過するごとに行われます。また、動作時間帯の終了時刻以前に処理を開始すると、終了時刻を過ぎても、処理が終了するまで実行されます。

ポリシーの設定変更については、“ポリシーの変更について”を参照してください。

監視対象がクラスタの場合

監視対象ノードがクラスタ構成の場合は、物理IPアドレスを指定するようにしてください。

部門共通画面で送信間隔を設定した場合

[部門共通]画面の[MIB監視]タブの[ポーリング種別]の送信間隔を指定している場合、MIB取得要求の結果を待ち合わせた後、指定した送信間隔後に次のMIB取得要求を発行します。この処理により、処理時間はかかりますが、確実にMIB情報を取得できます。