以下に各JDBCドライバの環境設定方法を説明します。使用するJDBCドライバによって環境設定が必要な項目が異なります。各環境設定項目を以下のように設定してください。IJServerクラスタに対する設定以外に各種ユーティリティ機能(Ping機能やデータベーステーブル自動生成機能など)を使用する場合にはInterstage Java EE DASサービスの環境設定が必要です。また、Interstage Java EE DASサービスを開発環境として使用する場合も、Interstage Java EE DASサービスに環境設定を行ってください。
Type 2のJDBCドライバとは、一部ネイティブコードで実装されたJDBCドライバです。Type 4のJDBCドライバとは、すべてJavaで実装されたJDBCドライバです。
クラスパスの設定
JDBCドライバのJARファイル(ZIP形式で提供している場合はZIPファイル)をIJServerクラスタ、またはInterstage Java EE DASサービスが参照可能なように設定するには、次のいずれかを実行します。
クラスローダの詳細については、「2.22 クラスローダ」を参照してください。
ツリービューから「設定」を選択し、設定名を選択します。
「JVM設定」を選択します。
「パス設定」タブをクリックします。
「クラスパスのサフィックス」フィールドで、ドライバのJARファイルの完全修飾パス名を入力します。
「保存」をクリックします。
環境設定の対象に応じて、IJServerクラスタ、またはInterstage Java EE DASサービスを再起動します。
コマンドから指定する場合は、asadminコマンドのsetサブコマンドでクラスパスのサフィックスに設定後、IJServerクラスタ、またはInterstage Java EE DASサービスを再起動してください。詳細は、「6.8.15 Java VMの定義項目」を参照してください。
ドライバのJARファイルを以下の共通ディレクトリにコピーしてください。
jar: [Java EE共通ディレクトリ]\domains\interstage\lib
クラス: [Java EE共通ディレクトリ]\domains\interstage\lib\classes
jar: [Java EE共通ディレクトリ]/domains/interstage/lib
クラス: [Java EE共通ディレクトリ]/domains/interstage/lib/classes
環境設定の対象に応じて、IJServerクラスタ、またはInterstage Java EE DASサービスを再起動します。
上記のように共通クラスローダに設定するにはJARファイルをディレクトリにコピーする必要があります。JARファイルのコピーが可能かどうかについては各JDBCドライバのマニュアルを参照してください。
パス/ライブラリパスの設定
Type2のJDBCドライバ(Oracle OCI JDBCドライバ、または、Symfoware JDBCドライバ)を使用する場合にパス/ライブラリパスをIJServerクラスタ、またはInterstage Java EE DASサービスが参照可能なように設定するには以下を実行します。
Interstage Java EE Node Agentサービス起動時の環境変数PATHにて指定を行ってください。指定する値は「4.15.4 Oracle OCI JDBCドライバ(Type2)」または「4.15.6 Symfoware JDBCドライバ(Type2)」を参照してください。Interstage Java EE Node Agentサービスの環境変数設定については、「4.4.3 環境変数の設定」を参照してください。
ツリービューから「設定」を選択し、設定名を選択します。
「JVM設定」を選択します。
「パス設定」タブをクリックします。
「ネイティブライブラリパスのサフィックス」フィールドで、ネイティブライブラリパスにパス/ライブラリパスを指定します。パス/ライブラリパスの設定値は「4.15.4 Oracle OCI JDBCドライバ(Type2)」または「4.15.6 Symfoware JDBCドライバ(Type2)」を参照してください。
「保存」をクリックします。
環境設定の対象に応じて、IJServerクラスタ、またはInterstage Java EE DASサービスを再起動します。
コマンドから指定する場合は、asadminコマンドのsetサブコマンドでネイティブライブラリパスのサフィックスに設定後、IJServerクラスタを再起動してください。詳細は、「6.8.15 Java VMの定義項目」を参照してください。
環境変数の設定
IJServerクラスタの設定
JDBCドライバが動作するために環境変数(PATH、LD_LIBRARY_PATH、CLASSPATH以外)の設定が必要な場合には以下を実行します。
IJServerクラスタを選択します。
「設定」タブをクリックします。
「プロセス制御」を選択します。
「環境変数」フィールドで、PARAM=VALUEの形式で値を入力します。
例) ORACLE_HOME=/opt/oracle
「保存」をクリックします。
IJServerクラスタを再起動します。
コマンドから指定する場合は、asadminコマンドのsetサブコマンドで環境変数に設定後、IJServerクラスタを再起動してください。詳細は、「6.8.15 Java VMの定義項目」を参照してください。
Interstage Java EE DASサービスの設定
OSのシステム環境変数に環境変数を追加します。
システムを再起動してください。
OSのシステム環境変数に環境変数を追加します。
1.が有効になっているコンソール上でijdasstopコマンドとijdasstartコマンドを実行してInterstage Java EE DASサービスを再起動してください。
リソースタイプ
接続プールを作成する際に、リソースタイプを以下の3つから選択できます。使用するデータソースクラスが実装するインタフェースを指定してください。指定したリソースタイプによって、グローバルトランザクションでの利用可否とJDBCドライバに対して物理接続の獲得と破棄を要求するメソッドに違いがあります。リソースタイプを指定しなかった場合や、使用するデータソースクラスがリソースタイプに指定したインタフェースを実装していない場合には、javax.sql.DataSourceが指定された場合と同様の動作をします。
リソースタイプ | 説明 |
---|---|
javax.sql.DataSource | ローカルトランザクションを使用する場合に指定します。 |
javax.sql.XADataSource | グローバルトランザクションを使用する場合に指定します。 |
javax.sql.ConnectionPoolDataSource | ローカルトランザクションを使用する場合に指定します。 |
注意
JDBCドライバが提供するプーリング機能を利用した場合の注意事項
JDBCドライバ側のプーリング機能を有効にすると、Interstage側のプーリング機能と冗長に動作します。このため、Interstage側のプーリング機能を無効にしてください。設定方法については「6.6.1 JDBC接続プールの定義項目」を参照してください。
例えば、Oracleが提供するoracle.jdbc.pool.OracleDataSourceを利用し、かつ、プロパティにおいてConnectionCachingEnabledプロパティをtrueに設定した場合は、Interstage側のプーリング機能を無効にしてください。
追加プロパティ
データベース名(URL)、ユーザ名、およびパスワードなど、使用するJDBCドライバにあわせて必要なプロパティを接続プールの定義へ追加できます。
指定可能なプロパティは、JDBCドライバごとに異なるため詳細は、各JDBCドライバのマニュアルを確認してください。
JDBCドライバのJARファイルがInterstage Java EE DASサービスで参照可能となっている場合、デフォルトで表示されるデータソースクラス名のクラスから、指定可能なプロパティの名前をロードして表示します。また、プロパティのデフォルト値も合わせてロードして表示します。デフォルトで表示されるデータソースクラス名については、各JDBCドライバの環境設定の説明を参照してください。
JDBCドライバのJARファイルがInterstage Java EE DASサービスで参照できない場合、以下をプロパティの名前としてデフォルトで表示します。必要によってプロパティを追加/削除してください。値を指定しない場合にはそのプロパティは無視されます。
databaseName
datasourceName
networkProtocol
password
portNumber
roleName
serverName
user
注意
JDBCドライバのJARファイルがInterstage Java EE DASサービスで参照可能となっていても、指定したクラス名により定義更新を行うとエラーが発生するプロパティ(Oracleの「connectionCachingEnabled」プロパティなど)が一部表示されません。指定が必要な場合にはプロパティを追加してください。
プロパティにパスワードを指定する場合には、パスワードエイリアスを定義することを推奨します。パスワードエイリアスについてはasadminコマンドの「create-password-aliasサブコマンド」を参照してください。
プロパティの名前の先頭文字は、大文字/小文字のどちらも使用可能です。
プロパティの値の型がjava.util.Propertiesの場合、プロパティに「{[name=value[,name=value]...]}」という形式で値を指定してください。nameとvalueには特殊文字の(‘,’、‘=’)を使用できません。
データソースクラス名のデフォルト表示について
Interstage Java EE管理コンソールを使用する場合、JDBC接続プールの作成時にデータソースクラス名にはデフォルトで以下の情報が表示されます。
データベースベンダー | リソースタイプ | データソースクラス名 |
---|---|---|
Java DB | javax.sql.DataSource | org.apache.derby.jdbc.ClientDataSource |
javax.sql.XADataSource | org.apache.derby.jdbc.ClientXADataSource | |
javax.sql.ConnectionPoolDataSource | org.apache.derby.jdbc.ClientConnectionPoolDataSource | |
Oracle | javax.sql.DataSource | oracle.jdbc.pool.OracleDataSource |
javax.sql.XADataSource | oracle.jdbc.xa.client.OracleXADataSource | |
javax.sql.ConnectionPoolDataSource | oracle.jdbc.pool.OracleConnectionPoolDataSource | |
Microsoft SQL Server | javax.sql.DataSource | com.microsoft.sqlserver.jdbc.SQLServerDataSource |
javax.sql.XADataSource | - | |
javax.sql.ConnectionPoolDataSource | com.microsoft.sqlserver.jdbc.SQLServerXADataSource | |
Symfoware | javax.sql.DataSource | - |
javax.sql.XADataSource | - | |
javax.sql.ConnectionPoolDataSource | com.fujitsu.symfoware.jdbc2.SYMConnectionPoolDataSource | |
PostgreSQL | javax.sql.DataSource | org.postgresql.ds.PGSimpleDataSource |
javax.sql.XADataSource | - | |
javax.sql.ConnectionPoolDataSource | org.postgresql.ds.PGConnectionPoolDataSource |