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Interstage Application Server アプリケーション作成ガイド(CORBAサービス編)
Interstage

A.10 コンポーネントトランザクションサービスにおけるIDLの利用範囲


コンポーネントトランザクションサービスではIDLの文法に準拠していますが、次のように利用範囲を限定しています。

トランザクションアプリケーション向けの利用範囲を、以下に示します。

データ型

サポート可否

備考

基本データ型

整数型(注)

long long
long
short
unsigned long
unsigned short

符号つきlong long:-263~263-1
符号つきlong :-231~231-1
符号つきshort :-215~215-1
符号なしlong :0~232-1
符号なしshort :0~216-1

浮動小数点型

float
double
long double

COBOLでは、long doubleは未サポートです。

文字型

char
wchar

  

オクテット型

octet

  

ブーリアン型

boolean

  

列挙型

enum

×

  

any型

any

×

  

文字列型

string
wstring

  

シーケンス型

sequence

要素のデータ型は、基本データ型とします。

配列

array

配列要素のデータ型は、基本データ型および構造体とします。また、配列の次元数は1次元までとします。

構造体

struct

構造体メンバのデータ型は、基本データ型だけとします。

共用体

union

×

  

固定小数点型

fixed

×

  

オブジェクトリファレンス

Object

×

  

interface

×

  

タイプコード

TypeCode

×

  

○:サポート
△:一部サポート
×:未サポート

COBOLマッピングでは、以下の数値が使用可能です。他言語とは異なるため、注意してください。

また、IDLの文法全体に対して、利用不可の項目を以下に示します。


(1) モジュールのないインタフェース

未サポート

module A {
   interface B {
       ...
    };
};
interface C {};     → 不可

(2) Web連携時におけるモジュール宣言の入れ子

未サポート


(3) 属性

未サポート


(4) 例外

一部サポート
基本データ型、配列以外は、使用できません。
配列要素のデータ型に、基本データ型以外を使用できません。
また、配列の次元数は1次元までとします。

typedef struct  A {
    long   a1;
} A_str;
    exception  B {
         A_str   b1[4];
};

(5) コンテキスト

未サポート


(6) オブジェクト名の文字数が255文字を超えている

未サポート


(7) 復帰値のデータ型がlong、oneway void以外のオペレーション

未サポート


(8) struct typedef宣言

一部サポート
サーバアプリケーション言語がCOBOL言語の場合は、使用できません。


(9) インタフェースの継承記述以外のスコープ記述

module M1 {
    interface I1 {
        typedef long L1;
        long ope1();
    };
    interface I2 {
        long ope2(in M1::I1::L1 para1);  → 不可
    };
};

注意

以下の予約語は、TDであらかじめ用途が決められた固有の意味を持つ語のため、識別子に記述できません。

  • TD_RTNVAL