ユーティリティワークユニットを使用するために必要な環境設定手順について説明します。
作成したアプリケーションモジュールをサーバ環境に格納します。
格納場所は任意のディレクトリですが、格納したディレクトリは後述のワークユニット定義で指定する必要があります。
一般プリケーションをワークユニットで運用するためには、ワークユニット定義の登録が必要です。ワークユニット定義は、テキストファイルで作成し、コマンドでInterstage Application Serverに登録します。
ワークユニット定義の定義項目とその内容について、以下に示します。
ワークユニット定義の構文規約については、「付録A ワークユニット定義」を参照してください。
セクション名 | 定義項目名 | 必須項目 | 設定内容 |
---|---|---|---|
WORK UNIT | Name | ◎ | ワークユニット名を設定します。 |
Kind | ◎ | ワークユニット上で一般アプリケーションを動作させる場合に「UTY」と設定します。 | |
Control Option | Path | ◎ | サーバアプリケーションの実行モジュールが格納されているフォルダのパスを設定します。 |
Current Directory | ◎ | アプリケーションカレントディレクトリを作成するためのパスを設定します。 | |
Path for Application | ○ | アプリケーションが動作時に使用するパス(環境変数「PATH」)を設定します。 | |
Library for Application | ○ | アプリケーションが動作時に使用するライブラリパス(環境変数「LD_LIBRARY_PATH」)を設定します。 | |
Environment Variable | ○ | アプリケーションが動作時に使用する環境変数を設定します。 | |
Start Log | ○ | CORBAワークユニットのプロセス起動時のログを採取します。 | |
Application Retry Count | △ | 自動再起動不可となるまでのアプリケーションの連続異常終了回数を設定します。 | |
Maximum Processing Time for Exit Program | △ | 出口プログラムの最大処理時間の監視値を設定します。 | |
WorkUnit Exit Program | △ | ワークユニット起動時と終了時に、1回ずつ発行される出口プログラムの名前を設定します。 | |
Executable File of Exit Program for Salvage | △ | ワークユニット出口プログラム、プロセス回収出口プログラムの実行ファイル名を設定します。 | |
Number of Revision Directories | △ | ワークユニットのカレントディレクトリの退避世代数を指定することができます。 | |
Application Program | Executable File | ◎ | CORBAアプリケーションの実行モジュールを指定します。 |
Param for Executable File | ○ | アプリケーション起動時に渡すパラメタを設定します。 | |
Concurrency | ○ | アプリケーションのプロセス多重度を設定します。 | |
Environment Variable | ○ | アプリケーションが動作時に使用する環境変数を設定します。 | |
Path | △ | 実行可能ファイルが格納されているフォルダのパスを設定します。 | |
Maximum Processing Time for Exit Program | △ | 出口プログラムの最大処理時間の監視値(秒)を設定します。 | |
Exit Program for Process Salvage | △ | プロセス回収出口プログラム名を設定します。ただし、C言語のプログラム名しか指定できません。 | |
Exit Program for Terminating Process | ◎ | プロセス停止出口プログラム名を設定します。ただし、C言語のプログラム名しか指定できません。 | |
Executable File of Exit Program for Salvage | ◎ | プロセス回収出口プログラムおよびプロセス停止出口プログラムの実行ファイル名を設定します。 |
◎:必須 ○:推奨 △:省略可
例
ワークユニット定義ファイルの記述例
# SAMPLE PROGRAM WU DEFINITION [WORK UNIT] Name:UTYSAMPLE Kind:UTY [Control Option] Path: /apl/bin Current Directory: /apl/tmp Path for Application:/DB/bin Library for Application:/DB/lib Environment Variable:APLENV=ABC Start Log:Yes [Application Program] Executable File:aplbin Param for Executable File:sample Concurrency:2 Environment Variable:APLENV2=XYZ Maximum Processing Time for Exit Program:stop_exit Exit Program for Terminating Process:libstop_exit.so
ワークユニット定義の登録
isaddwudefコマンドでワークユニット定義を登録します。
isaddwudef -o utysimple.wu