各J2EE1.4アプリケーションをInterstage Application ServerのJ2EEコンテナ(IJServer)で動作確認する方法を説明します。
J2EEアプリケーションを動作確認するには、J2EEアプリケーションをサーバに配備して、サーバを起動します。これらの操作はサーバビューで行います。クライアントからJ2EEアプリケーションを呼び出すことで動作確認を行います。また、プログラムの実行を中断してコードを一行ずつ実行したり、変数の値を確認するには、デバッグを行います。
サーバを操作するための準備
サーバの起動や停止といった操作を行うために、サーバビューに操作対象とするサーバを追加します。
サーバを追加する
動作確認を行うアプリケーションの配備先となるサーバビューをサーバに追加します。サーバの追加には、新規サーバウィザードを使用します。サーバビューでコンテキストメニューから[新規] > [サーバ]を選択します。ウィザードの設定項目については、以下を参考にしてください。
設定項目 | 設定内容 |
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サーバのホスト名 | サーバがあるホストの名前を指定します。ローカルマシンの場合は"localhost"を指定します。 |
サーバのタイプ | サーバのタイプを選択します。対象とするバージョンのサーバタイプを選択します。InterstageのV10のJ2EEコンテナの場合は、[FUJITSU LIMITED] > [Interstage Application Server V10.0 IJServer (J2EE)]を選択します。 |
サーバ名 | サーバ名をカスタマイズできますが、Interstage Studioでは、ここでの変更は反映されず、以下の形式となります。 「IJServer名 [サーバタイプ名] (ホスト名)」 |
サーバランタイム環境 | サーバのタイプに対応するランタイム設定を指定します。サーバタイプとサーバランタイムは1対1で関連付いているため、特に変更する必要はありません。InterstageのV10のJ2EEコンテナの場合は、[Interstage Application Server V10.0 IJServer (J2EE)]を選択します。 サーバランタイム環境が登録されていない場合は、[サーバランタイム環境]の項目は表示されずに、[Interstage Application Server]ページが表示されます。サーバランタイム環境は自動的に登録されるので、[次へ]ボタンを押してください。 |
管理コンソールへの接続にHTTPS通信を使用する | Interstage管理コンソールを表示する際に、SSL暗号化通信を使用する場合にチェックします。サーバの設定に合わせる必要があります。 Interstage管理コンソールの運用に、SSL暗号化通信を使用するかどうかの設定は、Interstageインストール時に"運用形態の選択"で選択することができます。 |
Interstage管理コンソールのポート番号 | Interstage管理コンソールのポート番号を指定します。通常は変更する必要はありません。デフォルトのポート番号は12000です。サーバ環境に合わせて変更してください。 |
Interstage JMX サービスのポート番号 | Interstage JMXサービスが、Interstage管理コンソールの要求を受け付けるポート番号を指定します。デフォルトのポート番号は12200です。サーバ環境に合わせて変更してください。ホストがリモート環境の場合に設定可能です。 |
ログイン | サーバへの接続を行います。既に接続済みもしくは、ボタンを押してログインに成功するとボタンは押せない状態となります。 接続先のサーバがlocalhost以外の場合は、認証ダイアログボックスが表示されるので、ユーザ名とパスワードを指定します。ただし、localhostの場合でも、管理者権限のないユーザの場合は、認証ダイアログボックスが表示されるので、管理者権限を持つユーザ名および、パスワードを設定してください。 |
ユーザ名 | サーバ接続に使用するユーザ名を指定します。ここで指定したユーザ名でアプリケーションサーバの認証が行われます。認証に使用するユーザ名によっては、操作が制限されます。認証と制限される操作の詳細は、"Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)"を参照してください。 |
パスワード | 認証に使用するパスワードを指定します。 |
IJServerクラスタ | 接続したサーバに定義されているIJServerクラスタの一覧が表示されるので、対象とするIJServerクラスタを選択します。 |
HTTPポート番号 | サーバのHTTPポート番号を指定します。サーバ環境に合わせて変更してください。 |
プロジェクトの追加および除去 | サーバに配備するプロジェクトを指定します。使用可能なプロジェクトにプロジェクトの一覧が表示されるので、配備するプロジェクトを構成プロジェクトに追加します。 プロジェクトの追加は、サーバ追加後にもコンテキストメニューから実施することができます。 |
注意
EJB2.1のアプリケーションおよび、Webサービスアプリケーションが動作可能なIJServerの種別はWebアプリケーションとEJBアプリケーションを同一JavaVMで運用のみとなります。
[サーバのタイプ]で旧版のサーバタイプを選択する場合は、サーバタイプで選択したバージョンのInterstage Application Serverのクライアント機能がインストールされている必要があります。また、接続するサーバにはリモート環境にあるサーバを指定してください。
プロジェクトとサーバの関連付け
サーバに配備するプロジェクトの指定は、プロジェクトをサーバビューのサーバに追加することによって行います。サーバに配備するプロジェクトを追加するには、プロジェクトの追加および除去ウィザードを使用します。プロジェクトの追加および除去ウィザードを起動するには、サーバビューでサーバを選択し、コンテキストメニューから[プロジェクトの追加および除去]を選択してください。
ダイアログボックスの設定項目については、以下を参考にしてください。
設定項目 | 設定内容 |
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プロジェクトの追加および除去 | サーバに配備するプロジェクトを指定します。使用可能なプロジェクトにプロジェクトの一覧が表示されるので、配備するプロジェクトを構成プロジェクトに追加します。 |
注意
サーバに既に別環境などで配備済みのアプリケーションが存在する場合は、サーバビューでは、プロジェクト名ではなく、モジュール名で表示されます。既存で配備済みのアプリケーションがあり、そのプロジェクトをインポートして配備した場合、サーバビュー上は「プロジェクト名」と「アプリケーション名」の両方が表示される状態となりますが、APSへの配備モジュールは同一のものとなります。
サーバの起動
サーバビューでサーバを選択し、コンテキストメニューから[開始]または[デバッグ]を選択します。サーバを起動するときにアプリケーションを自動的に配備することができます。
ポイント
IJServerクラスタへの接続がまだ行われていない場合には、サーバビューでのIJServerクラスタの[状態]欄に何も表示されず、起動や停止といった操作が行えません。その場合はサーバビューでそのIJServerクラスタを選択し、コンテキストメニューから[接続/ログイン]を選択してIJServerクラスタへの接続を行ってください。
サーバを停止するには、サーバビューでサーバを選択して、ツールバーの[停止]を選択します。
注意
IJServerクラスタへ接続されている状態で、サーバのInterstage基盤サービスが停止された場合は、IJServerクラスタへの接続が切断されるため、サーバビューでのIJServerクラスタの操作に失敗します。操作に失敗した場合は、サーバビューでIJServerクラスタを選択し、コンテキストメニューから[最新表示]を選択してIJServerクラスタの状態を更新してから、コンテキストメニューの[接続/ログイン]を選択してIJServerクラスタへの再接続を行ってください。
アプリケーションの実行
サーバに配備したJ2EEアプリケーションの動作を確認するには、J2EEアプリケーションを呼び出すクライアントアプリケーションを実行します。
クライアントアプリケーションが、Webアプリケーションの場合は、Webブラウザを起動し、アプリケーションのURLにアクセスすることで動作確認を行います。
ポイント
Webプロジェクトの場合は、サーバビューで、配備されているWebプロジェクトを選択して、コンテキストメニューから[Webブラウザ]を選択すると、URLを内部的に組み立ててWebブラウザを起動します。
アプリケーションのデバッグ
アプリケーションをデバッグするには、サーバビューでサーバを選択し、コンテキストメニューから[デバッグ]を選択します。ブレークポイントを設定して、起動されたプログラムを中断し、コードを1行ずつ実行し、変数の内容を確認することによって行います。
デバッグの詳細については、"6.2.7.1 デバッグする"を参照してください。