運用時に必要なディスク容量
データベース格納先には、以下の計算式から算出されるディスク領域が必要です。データベース格納先には、この計算式から算出される値の空き容量が確保されたディスクを指定してください。
0.1 × n × s / 500 + 200Mバイト
nはエントリ数、sは1エントリをLDIFで記述したときのサイズ(バイト単位)
レプリケーション環境の場合、マスタのリポジトリだけ次の計算式となります。
0.2 × n × s / 500 + 200Mバイト
計算式は目安です。ディスク容量は十分に余裕を持たせてください。
データベース格納先に指定したディスク領域が不足すると、メッセージirep30023を表示し、リポジトリを強制終了します。メッセージirep30023の対処は、「メッセージ集」の「メッセージ番号がirepで始まるメッセージ」を参照してください。
エントリ操作に関する注意事項
属性値が空白値だけの属性を含むエントリを登録できません。
また、属性値が空白値だけの属性をエントリに追加できません。
RDNに、特殊文字 「+」、「,」、「\」が含まれているエントリを検索した場合、特殊文字は以下の形式で通知されます。
特殊文字 | Interstage ディレクトリサービスでの検索結果 |
---|---|
「+」 | 「\2b」 |
「,」 | 「\2c」 |
「\」 | 「\5c」 |
なお、上記特殊文字をRDNに指定する際は、エスケープする必要があります。
下位エントリが多いエントリの名前の変更(エントリの識別名変更)を行った場合、タイムアウトになる場合があります。下位エントリが多い場合、以下の手順でエントリの名前を変更してください。
下位エントリを含む上位エントリをLDIFでファイルに移出する。
上記1のファイルを開く、変更後の名前に置換する。
上記2で編集したファイルを移入する。
変更前のエントリをすべて削除する。
属性値には、2つ以上連続して空白を指定できません。2つ以上連続して空白を登録した属性値を検索する場合は、連続する空白をアスタリスク(*)に置き換えて検索条件を指定してください。
例
dscription属性値に3つの連続空白("abc xyz")を登録した場合の検索条件は、連続する空白をアスタリスク(*)に置き換えた"dscription=abc *xyz"で指定してください。
RDNに指定されている属性の属性値には、先頭文字および最終文字に空白を指定できません。
RDNに指定されている属性の属性値には、先頭文字に「:」(コロン)を指定できません。
エントリの検索結果に含まれるオブジェクトクラス名(オブジェクトクラスの属性値)は、以下のように必ず小文字で通知されます。
dn: cn=user001,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com objectClass: top ← 小文字で通知される objectClass: person ← 小文字で通知される objectClass: organizationalperson ← 小文字で通知される objectClass: inetorgperson ← 小文字で通知される cn: user001 sn: fujitsu telephoneNumber: 1234
エントリを登録する場合、リーフRDNと同一の文字列(大文字、小文字も含めて)で、属性、属性値を指定してください。
以下のように、エントリを登録してください。
dn: cn=user001,ou=interstage,o=fujitsu,dc=com ← cn属性と同一の属性、属性値を指定する。 objectClass: top objectClass: person objectClass: organizationalPerson objectClass: inetOrgPerson cn: user001 ← リーフRDNのcn属性と同一の属性、属性値を指定する。 sn: fujitsu telephoneNumber: 1234
RDNに指定されている属性の属性値は、変更できません。
レプリケーション形態を構築する場合の注意事項
Interstage ディレクトリサービスのレプリケーション形態は、以下の条件で構築してください。
マスタサーバ・スレーブサーバの各サーバは、同一のプラットフォームであること。
マスタサーバ・スレーブサーバの各サーバが同じバージョンであること。