アプリケーションをコンパイル・リンクするためには、作業に先立って必要な環境を設定しておく必要があります。設定すべき環境には、以下のものがあります。
環境変数の設定
作業用のディレクトリ構成
アプリケーションをコンパイルするときに必要に応じて設定する環境変数を以下に示します。これらの環境変数を設定しておくことにより、コンパイル時にsqlccまたはsqlcobolでオプションを指定する必要がなくなります。
環境変数名 | 意味 |
---|---|
RDBDB | アプリケーションで指定するデータベース名を指定します。 |
環境変数“RDBDB”の設定の例を以下に示します。 set RDBDB=DB1 | |
SQLPC (Cプログラム時) | コンパイル時の起動オプションを指定します。起動オプションには、以下のものがあります。
|
環境変数“SQLPC”の設定の例を以下に示します。 set SQLPC=-I C:\USERS\DEFAULT\INCLUDE | |
SQLPCOB (COBOLプログラム時) | コンパイル時の起動オプションを指定します。起動オプションには、以下のものがあります。
|
環境変数“SQLPCOB”の設定の例を以下に示します。 set SQLPCOB=-I C:\USERS\DEFAULT\INCLUDE | |
INCLUDE | インクルードファイルのディレクトリを指定します。 環境変数“INCLUDE”は、アプリケーション中にINCLUDE文を記述した場合に、Cプログラムの場合は環境変数“SQLPC”と、COBOLプログラムの場合は、環境変数“SQLPCOB”と併用して設定できます。 環境変数の指定がない場合は、Cプログラム時は環境変数“SQLPC”およびコンパイル時だけ有効となり、COBOLプログラム時は環境変数“SQLPCOB”およびコンパイル時だけ有効となります。 |
環境変数“INCLUDE”の設定の例を以下に示します。 set INCLUDE=C:\USERS\DEFAULT\INCLUDE;C:\USERS\DEFAULT\INCLUDE2 |
注) -Wオプションに指定する値と、その値で利用可能なSQLの機能の関係は以下のとおりです。
-Wオプション | SQLの機能 | |
---|---|---|
-W2007 | 数値関数 | ACOS |
ASIN | ||
ATAN | ||
ATAN2 | ||
COS | ||
EXP | ||
LN | ||
POWER | ||
SIGN | ||
SIN | ||
SQRT | ||
TAN | ||
ASCII | ||
OCTET_POSITION | ||
データ列値関数 | LTRIM | |
RTRIM | ||
OCTET_SUBSTRING | ||
CHR | ||
日時値関数 | CNV_TIME | |
CNV_TIMESTAMP | ||
XMLQUERY関数 | ||
述語 | XMLEXISTS述語 | |
ROWNUM | ||
-W2000および-W2007 | ファンクションルーチン | |
ロール | ||
プロシジャ例外事象 | 条件宣言 | |
ハンドラ宣言 | ||
SIGNAL文 | ||
RESIGNAL文 | ||
-W96、-W2000および-W2007 | トリガ | |
行識別子 | ||
並列指定 | ||
-W95、-W96、-W2000および-W2007 | プロシジャルーチン | |
-W92、-W95、-W96、-W2000および-W2007 | 定数 | 日時定数 |
時間隔定数 | ||
データ型 | 日時型 | |
時間隔型 | ||
BLOB型 | ||
順序定義 | ||
一時表定義 | ||
数値関数 | POSITION | |
EXTRACT | ||
CHAR_LENGTH | ||
CHARACTER_LENGTH | ||
OCTET_LENGTH | ||
データ列値関数 | SUBSTRING | |
UPPER | ||
LOWER | ||
TRIM | ||
日時値関数 | CURRENT_DATE | |
CURRENT_TIME | ||
CURRENT_TIMESTAMP | ||
CAST指定 | ||
CASE式 | NULLIF | |
COALESCE | ||
CASE | ||
結合表 | ||
カーソルのSCROLL指定 |
ただし、環境変数RDBDBを指定した場合、またはSQLPCおよびSQLPCOBのコンパイル時の起動オプションに-dを指定した場合、そのアプリケーションからCONNECT文を実行することはできません。
COBOLプログラムのコンパイルのための環境変数の定義が必要となります。
参照
COBOLプログラムのコンパイルのために必要な環境変数の定義については、“NetCOBOL使用手引書”または“COBOL97使用手引書”を参照してください。
アプリケーションの対象プラットフォーム用のVisual C++ツールセットが動作するように環境を設定してください。
Microsoft(R) Visual Studio 2008での作成手順の例を以下に示します。
[スタート]メニューから、[プログラム(P)]で[Microsoft Visual Studio 2008]の[Visual Studio Tools]を選択します。
表示されたメニューから、対象プラットフォームに対応した項目を選択します。
Visual Studio 2008 コマンド プロンプト
Visual Studio 2008 Itanium Cross Tools コマンド プロンプト
Visual Studio 2008 x64 Cross Tools コマンド プロンプト
Windows Server(R) 2003 for Itanium、Windows Server(R) 2008 for ItaniumまたはWindows Server(R) 2008 R2 for Itaniumの場合
[Visual Studio 2008 Itanium Cross Tools コマンドプロンプト]を選択します。Itanium向けのコンパイラやリンカを使うための環境が整ったコマンドプロンプトが開きます。
参照
Visual C++ツールセットの設定方法については、“Microsoft(R)Visual C++のドキュメント”を参照してください。
注意
Windows(R)において、Symfoware/RDBまたはEsqlのインストールにより、アプリケーションのコンパイル・リンクに必要な環境変数“INCLUDE”および“LIB”が、自動的にシステム環境変数に設定されます。
ユーザ環境変数に“INCLUDE”および“LIB”を設定する場合、それぞれのユーザ環境変数の最後に“;%INCLUDE%”および“;%LIB%”を設定しシステム環境変数が継承されるようにしてください。
ユーザ環境変数“INCLUDE”の場合 : ~;%INCLUDE%
ユーザ環境変数“LIB”の場合 : ~;%LIB%