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ServerView Resource Coordinator VE V2.2.2 導入ガイド

3.3.1 ストレージの構成

システムに必要なストレージの構成を決定します。

本製品がサポートするストレージ構成は以下のとおりです。

表3.1 サポートするストレージ構成

構成

システムディスク

データディスク

1

SANストレージ

SANストレージ

2

ローカルディスク (*1)

ローカルディスク (*1)、NAS

3

ローカルディスク (*1)

SANストレージ

4

iSCSIストレージ

iSCSIストレージ (*2)

5 (*3)

ローカルディスク (*1)

iSCSIストレージ

*1: ローカルディスクには、サーバの内蔵ディスクとストレージブレードを含みます。
*2: データディスクを使用する場合は、ハードウェア・イニシエータを使用してください。ソフトウェア・イニシエータを使用してクローニングマスタの採取・配付を行った場合、データが破損する危険性があるため、ソフトウェア・イニシエータは使用しないでください。
*3: 本構成を使用する場合は、ソフトウェア・イニシエータとiSCSIディスク用LANに接続するLANスイッチのポートに対するVLAN設定を、組み合わせて使用してください。LANスイッチのポートに対するVLAN設定は、運用サーバとiSCSIストレージに接続するポートに対して行ってください。予備サーバとクローニング配付先サーバに接続するポートに対しては行わないでください。

参考

  • 構成1、構成3および構成4の場合、I/O仮想をサポートします。

  • HBA address renameを利用しサーバ切替えをする場合は、1台のサーバにSAN/iSCSIストレージが1台だけ接続されている構成で行えます。
    1台のサーバに複数ストレージが接続されている構成ではできません。

  • VIOMを利用しサーバ切替えをする場合は、1台のサーバに複数ストレージを接続できます。
    これはVIOMがBIOSに設定するストレージ起動順番を、サーバ切替え時に引き継ぐことができるためです。

  • SANストレージをクラスタの共有ディスクとして利用できます。
    なお、クラスタ定義されているサーバに対するサーバ切替えはできません。

  • SAN/iSCSIストレージへのパスはシングル・マルチの両方をサポートします。

  • 構成5でサーバ切替えを行う場合、サーバ切替え時にVLAN設定を自動変更する設定が必要です。

  • 構成5でクローニングマスタ採取を行う場合、以下の操作が必要です。

    【Windows】
    採取完了後に再起動またはiSCSIディスクのマウントを行います。

    【Linux】
    採取前に、iSCSIディスクのマウント設定についてOS起動時のfsckチェックを外します。また、採取完了後に再起動またはiSCSIディスクのマウントを行います。

  • 構成5でクローニングマスタ配付を行う場合、配付完了後に配付先サーバで、iSCSIディスク用LANに接続するLANスイッチのポートのVLAN設定を行う前に、ソフトウェア・イニシエータ設定を変更してください。ソフトウェア・イニシエータの設定が同じサーバが複数存在する場合、データが破損する危険性があるため、変更した設定に問題がないか確認してください。

  • システムディスクがSANストレージで、データディスクがローカルディスクの構成では、バックアップ・リストア、サーバ切替え、クローニングの機能を使用しない範囲で利用できます。


本製品で実現する機能

本製品では、I/O仮想を利用し、サーバに搭載されているHBAのWWN、NICのMACアドレス、ブート設定およびネットワーク設定を引き継ぐことで、サーバに接続されるストレージ装置の設定を変更しなくても、サーバ切替えやサーバ交換ができます。また、I/O仮想を利用できない環境では、サーバに接続されるファイバーチャネルスイッチ、ストレージ装置の設定を変更することで、サーバ切替えができます。
WWNには、WWNN、WWPNの2種類の値があり、それぞれノードの値、ポートの値として使用されます。
以下にサーバ切替えの例を示します。

図3.8 I/O仮想を利用したサーバ切替え例(WWNを切り替える場合)