API連携機能、および抽出コマンド機能に指定する抽出条件には、抽出したいレコードや文書を特定するための抽出条件式を指定します。抽出条件式とは、「目的に合ったXML文書またはCSVレコード」を抽出するための条件を表現したものです。抽出条件式は、単一または複数の条件式から構成されます。複数の条件式を指定する場合は論理演算子(ANDまたはOR)を使用して条件式を連結します。
ある抽出条件を満たしたXML文書またはCSVレコードの中から、必要な要素だけを取り出したい場合には、リターン式を指定します。リターン式には取り出したいレコードや文書の項目名やパス名を指定します。リターン式を指定しない場合、全要素を取り出します。
抽出条件式を指定して、データの抽出を行う場合の抽出条件式と抽出結果の例を示します。なお、リターン式の指定はないものとします。
CSVレコードの場合
データ例
"empno","name","date","expense","area","train","taxi" "19980120","鈴木太郎","2010年06月30日","15700円","東京都千代田区","7200円","" "20012111","佐藤花子","2010年07月01日","16020円","大阪府大阪市阿倍野区","14200円","1820円" "19980120","鈴木太郎","2010年07月02日","2400円","神奈川県横浜市港北区","2400円",""
抽出条件式
項目「date」が「2010年06月30日」と一致する、かつ項目「area」の先頭文字が「東京都」と一致するCSVデータレコードを抽出します。
$date=="2010年06月30日" AND $area="^東京都"
抽出結果
"empno","name","date","expense","area","train","taxi" "19980120","鈴木太郎","2010年06月30日","15700円","東京都千代田区","7200円",""
XML文書の場合
データ例
<doc> <date>2010年06月30日</date> <detail> <destination area="東京都千代田区">東京営業所</destination> <purpose>販売推進会議</purpose> </detail> </doc> <doc> <date>2010年07月01日</date> <detail> <destination area="大阪府大阪市阿倍野区">大阪支店</destination> <purpose>導入報告</purpose> </detail> </doc> <doc> <date>2010年07月02日</date> <detail> <destination area="神奈川県横浜市港北区">本社</destination> <purpose>定例会議</purpose> </detail> </doc>
抽出条件式
パス式「/doc/date」が「2010年07月02日」と一致し、かつパス式「/doc/detail/purpose」が「定例会議」を含むXML文書を抽出します。
/doc/date=="2010年07月02日" AND /doc/detail/purpose="定例会議"
抽出結果
<doc> <date>2010年07月02日</date> <detail> <destination area="神奈川県横浜市港北区">本社</destination> <purpose>定例会議</purpose> </detail> </doc>
参照
抽出条件の書式の詳細については、“アプリケーション開発ガイド”の“条件の書式”を参照してください。