ここでは、テナントフォルダーの作成について説明します。
テナントフォルダーの作成は、特権管理者(supervisor)で行ってください。
オーケストレーションツリーで、ルートフォルダーを右クリックし、表示されたメニューで[作成]-[テナント]を選択します。
[テナントの作成]ダイアログが表示されます。
[テナントの作成]ダイアログの[テナント情報]タブで以下の情報を設定します。
テナントフォルダーの名前を入力します。
先頭半角英数字(大文字/小文字)で、半角英数字(大文字/小文字)、アンダースコア("_")およびハイフン("-")で構成された32文字以内の文字列を入力します。
テナントフォルダーに登録するユーザーグループ名を入力します。
指定されたユーザーグループが作成されます。
先頭半角英数字(大文字/小文字)で、半角英数字(大文字/小文字)、アンダースコア("_")およびハイフン("-")で構成された32文字以内の文字列を入力します。
ユーザーグループに登録するユーザー名を入力します。
作成されるユーザーの権限は"管理者"になります。
先頭半角英字(大文字/小文字)で、半角英数字(大文字/小文字)、アンダースコア("_")、ハイフン("-")およびピリオド(".")で構成された32文字以内の文字列を入力します。
ユーザー名に対応するパスワードを入力します。
半角英数字(大文字/小文字)と記号で構成された16文字以内の文字列を入力します。
パスワードを再入力します。
リソースフォルダーのラベルを入力します。
日本語(半角カナを含む)、半角文字に関係なく32文字以内の文字列を入力します。
コメントを入力します。
日本語(半角カナを含む)、半角文字に関係なく256文字以内の文字列を入力します。
[テナントの作成]ダイアログの[プール設定]タブで以下の情報を設定します。
ローカルプールを利用する場合、テナントフォルダー配下にローカルプールを作成します。
<追加>ボタンをクリックすると、[ローカルプールの追加]ダイアログが表示されます。
以下の項目を入力してください。
名前
種別
優先度
グローバルプールを利用する場合、テナントフォルダーにグローバルプールを登録します。
<追加>ボタンをクリックすると、[グローバルプールの追加]ダイアログが表示されます。
"プール種別"で追加したいグローバルプールのプール種別を選択し、一覧からグローバルプールを選択してください。
<OK>ボタンをクリックします。
作成されたテナントフォルダーがツリーに表示されます。
コマンドでは、rcxadm tenant createを実行します。
rcxadm tenant createコマンドについては、「ServerView Resource Orchestrator リファレンスガイド」の「1.3.11 rcxadm tenant」を参照してください。
ポイント
テナントフォルダーを作成するとリソースプール、リソースフォルダー、ユーザー、ユーザーグループは一括して作成されますが、リソースの登録は行われません。「5.3 リソースプールへの登録」を参照してリソースを登録してください。
注意
ユーザーグループおよびユーザーには、すでに存在するユーザーを指定することはできません。
テナント配下のフォルダーを選択したとき、テナントは作成できません。
ディレクトリサービスを利用してユーザーを管理する場合、ユーザーおよびユーザーグループの作成方法が異なります。
詳細は、「C.4 ディレクトリサービスによるユーザー管理」を参照してください。
参考
RCコンソールを利用してテナントフォルダーを作成するときの初期値を変更できます。
テナントフォルダー作成時の初期値を変更するには、テナントフォルダー作成初期定義ファイルを修正します。
【Windows】
インストールフォルダー\Manager\etc\customize_data\tenant_config.xml
【Linux】
/etc/opt/FJSVrcvmr/customize_data/tenant_config.xml
<?xml version='1.0' encoding='utf-8'?> <Tenant> <Pools> <Pool name="リソースプール名" type="リソースプール種別"> <Priority>優先順位</Priority> </Pool> </Pools> <GlobalPoolLinks> <GlobalPoolLink>グローバルプール名</GlobalPoolLink> </GlobalPoolLinks> </Tenant> |
要素名 | 説明 | 取り得る値、または例 |
---|---|---|
リソースプール名 | テナントフォルダーに作成するリソースプールの名前 | テナントフォルダー内に作成するリソースプール名を指定してください。 リソースプール名は、先頭半角英数字で、半角英数字、アンダースコア("_")およびハイフン("-")で構成された32文字以内の文字列にしてください。 その他の値が設定された場合、テナントの作成画面で<OK>ボタンをクリックするとエラーになります。 |
リソースプール種別 | リソースプールの種別 | テナントフォルダー内に作成されるリソースプール種別を指定してください。以下の種別を指定できます。
その他の値が設定された場合、テナントの作成画面では"undefined"が表示され、<OK>ボタンをクリックするとエラーになります。 |
優先順位 | リソースプールの優先順位 | リソースプールの優先順位を指定します。 優先順位は1~10の数値で指定してください。 それ以外の値が設定されるとテナントの作成画面で<OK>ボタンをクリックするとエラーになります。 |
グローバルプール名 | グローバルプールの名前 | テナントフォルダーで利用するグローバルプールの名前を、以下のように階層指定で記載します。 /リソースフォルダー名/グローバルプール名 以下の場合、テナントの作成画面にグローバルプール名は表示されません。
|
定義ファイルの例を以下に示します。
<?xml version='1.0' encoding='utf-8'?> <Tenant> <Pools> <Pool name="TenantVMHostPool" type="vm"> <Priority>5</Priority> </Pool> <Pool name="TenantServerPool" type="server"> <Priority>5</Priority> </Pool> <Pool name="TenantStoragePool" type="storage"> <Priority>5</Priority> </Pool> <Pool name="TenantNetworkPool" type="network"> <Priority>5</Priority> </Pool> <Pool name="TenantAddressPool" type="address"> <Priority>5</Priority> </Pool> <Pool name="TenantImagePool" type="image"> <Priority>5</Priority> </Pool> </Pools> <GlobalPoolLinks> <GlobalPoolLink>/VMHostPool</GlobalPoolLink> <GlobalPoolLink>/ServerPool</GlobalPoolLink> <GlobalPoolLink>/StoragePool</GlobalPoolLink> <GlobalPoolLink>/NetworkPool</GlobalPoolLink> <GlobalPoolLink>/AddressPool</GlobalPoolLink> <GlobalPoolLink>/ImagePool</GlobalPoolLink> </GlobalPoolLinks> </Tenant> |
運用形態に応じて適切なリソースプールだけ定義した、サンプル定義ファイルを用意しています。
テナントの運用に適したサンプル定義ファイルを、定義ファイルの格納先にコピーしてください。
インストール先
【Windows】
インストールフォルダー\Manager\etc\files\tenant_config_samples
【Linux】
/etc/opt/FJSVrcvmr/files/tenant_config_samples
サンプル定義ファイル
仮想L-Server/物理L-Server混在運用テナント
lserver_multi/tenant_config.xml
物理L-Server運用テナント
lserver_physical/tenant_config.xml
仮想L-Server運用テナント
lserver_vm/tenant_config.xml
リソースプールを利用しないテナント
pool_nothing/tenant_config.xml