ノード切替えの注意事項を説明します。
ノード切替えを開始してから完了するまでの間はデータベースへのアクセスはできません。
ノード切替え中は、データベースへのSQLやRDBコマンドの操作を実行しないでください。
ノードの生存監視は、正系ノードと副系ノード間のネットワークを利用して実現しているため、ネットワーク障害が発生した場合でもノード間の監視異常として検知することがあります。ノード間の監視異常を検知した場合、正系ノードの状態を確認してください。
DBミラーリングシステムがノードの生存監視の異常を認識すると、以下のメッセージをシステムログに出力し、利用者判断を促します。
相手ノードとの通信が切断された場合
SYMFOWARE_SYMDX: WARNING: 22002: The communication to the other node is terminated.
相手ノード監視でタイムアウトが発生した場合
SYMFOWARE_SYMDX: WARNING: 22001: Timeout occurred by other node monitoring.
このメッセージが出力された場合、利用者は正系ノードのデータベースの状態を調査して、以下のいずれかの対処を行います。
正系ノードのデータベースが正常に動作している場合
通信切断やタイムアウトの原因を調査して(モニタデーモンやネットワークの状態など)、必要な対処を行います。この場合、現状の正系ノードのデータベースで業務を継続します。
正系ノードのデータベースが正常に動作していない場合
正系ノードのデータベースやOSの強制停止を行うことで、正系ノードのデータベースを停止します。その後、ノード切替えを実施して、利用者業務を継続します。
ノード間の通信環境が異常となった場合は、dxswitchコマンド(オプションなし)によるノード切替えおよび副系ノードのデータベースの異常をメッセージ出力することができません。
このような場合、以下の方法でノード切替えを実施することで利用者業務を継続してください。
DBミラーリングシステムでは、ノード間の通信環境の異常を検知すると、副系ノードに以下のメッセージを出力します。この場合、正系ノードのデータベースの状態を確認し、データベースが正常な場合、早急にノード間の通信環境をリカバリしてください。
データベースに異常が発生している場合は、正系ノードのデータベースを停止した後で、副系ノードからdxswitchコマンドのnオプションを実行することで、強制ノード切替えを行うことができます。
SYMFOWARE_SYMDX: WARNING: 22002: The communication to the other node is terminated.
ポイント
正系ノードのOSやハードに無応答などの異常が発生し、正系ノードの状態が確認できない場合や、Symfoware/RDBの強制停止ができない場合も、正系ノードのシャットダウンなどを行いdxswitchコマンドのnオプションを実行することでノード切替えが可能です。
計画的にノードを切り替える場合や正系ノードと副系ノードの保守を交互に行う場合、DBミラーリングサービスの通常停止は、Symfoware/RDBを停止せずにノードを切り替えます。この場合は、アプリケーションサーバの操作として以下の点に注意してください。
DBミラーリングサービスの通常停止にオプションを省略したdxsvstopコマンドを使用する場合
ノード切替えの前に業務アプリケーションのコネクションを一旦停止してください。また、停止したコネクションはノードの切替え後に再開してください。
ノード切替えの前の、正系ノードのDBミラーリングサービス停止を行う前にアプリケーションサーバのConnection Managerを停止してください。
ノード切替えの後、正系ノードのDBミラーリングサービスを開始してからアプリケーションサーバのConnection Managerを再起動してください。
DBミラーリングサービスの通常停止にmcオプションを指定したdxsvstopコマンドを使用する場合
DBミラーリングサービスの通常停止中に業務アプリケーションのコネクションが強制切断されます。強制停止されたコネクションは、ノードの切替え後に再開してください。
参照
計画的なノード切替えについては“1.1.3 ノードの計画切替えの運用”を参照してください。
正系ノードと副系ノードの保守を交互に行う手順については“1.2.2.1 正系ノードと副系ノードを交互に行う保守”を参照してください。
業務アプリケーション作成時の注意事項については“Mirroring Controller セットアップガイド”の“アプリケーション作成時の注意事項”を参照してください。