アプリケーションがデータベースにアクセスする場合、SQLサーバに接続します。SQLサーバは、Connection Managerが提供する仮想的なサーバです。
SQLサーバと、RDBシステムまたはユーザロググループを対応づけることで、アプリケーションと、RDBシステムまたはユーザロググループが接続されます。
RDBシステムと接続する場合の例を、以下に示します。
フェイルオーバ運用では、SQLサーバとRDBシステムを対応づけるために、APC動作環境ファイルのSQLSERVERにRDBシステム名を指定します。
ロードシェア運用では、SQLサーバとユーザロググループを対応づけるために、APC動作環境ファイルのSQLSERVERにユーザロググループ名を指定します。
ポイント
フェイルオーバ運用の場合、アプリケーションが扱うデータベース資源は、RDBシステム全体を単位とします。異常が発生した場合は、運用ノードで稼動していたRDBシステムごと待機ノードに引き継ぎます。
ロードシェア運用の場合、アプリケーションが扱うデータベース資源は、RDBシステムの中のユーザロググループを単位とします。異常が発生した場合は、引継ぎ元ノードに存在するユーザロググループを、引継ぎ先ノードに引き継ぎます。
フェイルオーバ運用では、運用・待機のノードで構成するRDBシステムを定義しSQLサーバと対応づけます。Connection Managerは運用・待機システムの動作状況を監視し、アプリケーション接続中に運用系システムでダウンが発生すると、ダウンを検知して自動的に待機系システムに切り替えます。アプリケーションは接続先のシステムを意識することなくフェイルオーバ運用のデータベースサーバと接続することができます。
データベースサーバがロードシェア運用を行っている場合、SQLサーバは1つまたは複数のロググループと対応づけることができます。
アプリケーションはSQLサーバに対応づけたロググループの偏在先ノードへ接続します。
すべてのロググループをSQLサーバと対応づける必要はありませんが、APC動作環境ファイルのSQLSERVERに指定していないロググループにアクセスする場合、データベースサーバ側でノード間通信が発生し、性能に影響を与える場合があります。したがって、業務が主にアクセスするロググループをSQLSERVERに指定することを推奨します。
Connection Managerは引継ぎ元・引継ぎ先システムの動作状況を監視し、アプリケーション接続中に引継ぎ元システムでダウンが発生すると、ダウンを検知して自動的に引継ぎ先システムに切り替えます。アプリケーションは接続先のシステムを意識することなくロードシェア運用のデータベースサーバと接続することができます。