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Symfoware Server V10.1.0 RDB運用ガイド

11.2.5 ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルのリカバリ

ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルをリカバリする場合は、リカバリ時の運用状態により、rdbrcvdicコマンドのOverwriteモードまたはLOADモードで、ロググループ名を指定してリカバリします。

参照

rdbrcvdicコマンドの指定方法の詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。

11.2.5.1 Symfoware/RDB運用中のリカバリ

Symfoware/RDB運用中にリカバリする場合は、rdbrcvdicコマンドのOverwriteモードでリカバリします。

Symfoware/RDB運用中にリカバリする場合のリカバリ操作の手順とリカバリ操作例を以下に示します。

リカバリ操作の手順

DIR_FILE1: ユーザデータベース用のRDBディレクトリファイル

DIR_FILE2: RDBディクショナリ用のRDBディレクトリファイル

DIR_FILE: ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイル

      RDBDICONBUFFERの指定によるフォールバック運用の場合   → (1)へ
      rdbpldicコマンドによるフォールバック運用の場合       → (2)へ
      メモリ常駐化を行わないフォールバック運用の場合       → (2)へ
(1) RDB構成パラメタファイルに“RDBDICONBUFFER=YES”を設定します。 
(2) Symfoware/RDBを起動します。                        ――― rdbstartコマンド 
(3) データベースを定義します。                         ――― rdbddlexコマンド 
      RDBDICONBUFFERの指定によるフォールバック運用の場合   → (5)へ
      rdbpldicコマンドによるフォールバック運用の場合       → (4)へ
      メモリ常駐化を行わないフォールバック運用の場合       → (5)へ
(4) RDBディクショナリの情報をメモリに展開します。      ――― rdbpldicコマンド
                                                              (Fオプションかつ
                                                               Uオプション)
(5) 目的業務を実行します。 

              ★ 障害発生 

(6) ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルを    ――― rdbexdirコマンド 
  Symfoware/RDBから切り離します。                             (mdetachオプションかつ
                                                               gオプション)
(7) 媒体障害の場合は、障害ボリュームを取り換えます。   ――― CE作業 
(8) ボリュームを取り換えた場合は、ボリュームの構成     ―――【RHEL-AS4の場合】
  情報をリカバリします。                                       partedコマンドかつ
                                                               rawコマンド
                                                             【RHEL5またはRHEL6の場合】
                                                               partedコマンド
(9) 切り離したユーザロググループ用のRDBディレクトリ    ――― rdbexdirコマンド 
  ファイルを接続します。                                      (mattachオプションかつ
                                                               gオプション)
(10) ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルを   ――― rdbrcvdicコマンド 
   リカバリします。                                           (Overwriteモードかつ
                                                               gオプション)
(11) ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルが   ――― rdbscldirコマンド 
   正常にリカバリされたことを確認します。                     (Vオプション) 
       リカバリした以外に、状態(Status)が“inhibit”の ユーザロググループ用の
       RDBディレクトリファイルが存在する場合  → (10)へ 
リカバリ操作例

ここでは、以下の場合を想定しています。

  • rdbpldicコマンドによるフォールバック運用を行っている

    $ rdbstart 
    
    $ rdbddlex -d 在庫管理DB /rdb/ddl.dat 
    
    $ rdbpldic -F -U -d 在庫管理DB -T
    
    目的業務の実行 
    
    rdb: ERROR:qdg13273u: ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルをアクセス
         禁止状態にします ロググループ名='grp1' ファイル名='/home/grp1/DIR_FILE_G1'
         原因コード='1' 調査コード='2 12320 5' (システム名=rdbsys1) 
    
    $ rdbexdir -mdetach -g grp1 
    
    CE作業 … 媒体障害の場合は、障害ボリュームの交換およびボリューム構成情報のリカバリ
    
    $ rdbexdir -mattach -g grp1 
    
    $ rdbrcvdic -O -g grp1 
    
    rdb: INFO:qdg02654i: rdbrcvdicコマンドの処理を開始します (システム名=rdbsys1) 
         :
    rdb: INFO:qdg02655i: rdbrcvdicコマンドの処理が正常終了しました 
         (システム名=rdbsys1)
    
    $ rdbscldir -V 
    
    RDBII rdbscldir DATE:2007/04/14 TIME:10/20/30 
    LogGroup Status  DBspace Size(Used rate)  Directory file path 
    system   normal  Exist   2048K(12%)       /home1/rdbdir/DIR_FILE1 
    grp1     normal  Exist   1024K(23%)       /home/grp1/DIR_FILE_G1 

11.2.5.2 Symfoware/RDB停止中のリカバリ

Symfoware/RDB停止中にリカバリする場合は、rdbrcvdicコマンドのLOADモードでリカバリします。

Symfoware/RDB停止中にリカバリする場合のリカバリ操作の手順とリカバリ操作例を以下に示します。

リカバリ操作の手順

DIR_FILE: ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイル

(1) Symfoware/RDBを起動します。                       ――― rdbstartコマンド 
(2) データベースを定義します。                        ――― rdbddlexコマンド 
(3) 目的業務を実行します。 

              ★ 障害発生 

(4) Symfoware/RDBを停止します。                       ――― rdbstopコマンド 
(5) 媒体障害の場合は、障害ボリュームを取り換えます。  ――― CE作業 
(6) ボリュームを取り換えた場合は、ボリュームの構成情報をリカバリします。
                                                      ―――【RHEL-AS4の場合】
                                                              partedコマンドかつ
                                                              rawコマンド
                                                            【RHEL5またはRHEL6の場合】
                                                              partedコマンド
(7) ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルを   ――― rdbrcvdicコマンド 
  リカバリします。                                           (LOADモードの
                                                              gオプション) 
(8) ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルが   ――― rdbscldirコマンド 
  正常にリカバリされたことを確認します。                     (Vオプション) 
      リカバリした以外に、状態(Status)が“inhibit”の ユーザロググループ用の
      RDBディレクトリファイルが存在する場合   → (7)へ 
(9) Symfoware/RDBを起動します。                       ――― rdbstartコマンド 
リカバリ操作例
$ rdbstart 

$ rdbddlex -d 在庫管理DB /rdb/ddl.dat 

目的業務の実行 

rdb: ERROR:qdg13273u: ユーザロググループ用のRDBディレクトリファイルをアクセス禁止
     状態にします ロググループ名='grp1' ファイル名='/home/grp1/DIR_FILE_G1' 
     原因コード='1' 調査コード='2 12320 5' (システム名=rdbsys1) 

$ rdbstop 

CE作業 … 媒体障害の場合は、障害ボリュームの交換およびボリューム構成情報のリカバリ

$ rdbrcvdic -L -g grp1 

rdb: INFO:qdg02654i: rdbrcvdicコマンドの処理を開始します (システム名=rdbsys1) 
     :
rdb: INFO:qdg02655i: rdbrcvdic コマンドの処理が正常終了しました (システム名=rdbsys1)

$ rdbscldir -V 

RDBII rdbscldir DATE:2007/04/14 TIME:10/20/30 
LogGroup  Status  DBspace  Size(Used rate)  Directory file path 
system    normal  Exist      2048K(12%)     /home1/rdbdir/DIR_FILE1 
grp1      normal  Exist      1024K(23%)     /home/grp1/DIR_FILE_G1 

$ rdbstart