対象バージョンレベル
Windows版:V5.0L10以降
Solaris版:5.0以降
Linux版:5.2、V10.0L10以降
Linux for Itanium版:V12.0L10以降
HP-UX版:5.1以降
AIX版:5.1以降
DS版:V20L10
以下のすべての対処に該当していないかチェックしてください。
対処1
(V10.0L10/10.0以前の場合)
確認ポイント
[登録-ジョブ]ウィンドウ-[基本情報]シート-[ジョブ名]にジョブ名として指定できない文字が含まれていませんか
[監視-ジョブ]ウィンドウ-[前回履歴]シート-[出力情報]に“Unable to create command line file.”または“Unable to create spooled script file.”のエラーメッセージが出力されていませんか
原因
[登録-ジョブ]ウィンドウ-[基本情報]シート-[ジョブ名]に以下の半角文字が指定されたジョブは、コード243で異常終了します。
/ ? * ; , \ " < > | : ( ) ' .
対処方法
[ジョブ名]には空白、仮名半角、ユーザ定義文字および以下の半角文字を指定することができませんので、該当の文字を削除する、別の文字を使用する(例えば、全角文字を使用する)などの対処を実施してください。
/ ? * ; , \ " < > | : ( ) ' .
ネットワークジョブおよび分散実行ジョブの場合は、& も指定することはできません。
対処2
確認ポイント
[Systemwalker Operation Manager 環境設定]ウィンドウの[共通パラメタ]を指定して表示される[Operation Manager共通パラメタの定義]ウィンドウで、Systemwalker Operation Managerの利用者を制限する設定をしていませんか
[監視-ジョブ]ウィンドウ-[前回履歴]シートの[出力情報]または[ジョブの出力情報(標準出力/標準エラー出力)]に、“Not registered to swadmin group.”のエラーメッセージが出力されていませんか
原因
[Systemwalker Operation Manager 環境設定]ウィンドウの[共通パラメタ]を指定して表示される[Operation Manager共通パラメタの定義]ウィンドウで、Systemwalker Operation Managerの利用者を制限する設定をしている場合、許可されていない利用者によるジョブは実行できません。
対処方法
システム管理者は、運用上利用を許可すべき利用者であれば、本利用者をswadminグループに所属させてください。なお、その際、プライマリグループではなく、セカンダリグループとして、swadminグループに所属させる必要がありますので、ご注意ください。
対処3【UNIX版】
確認ポイント
クラスタシステムの環境設定は正しいですか
[監視-ジョブ]ウィンドウ-[前回履歴]シートの[出力情報]または[ジョブの出力情報(標準出力/標準エラー出力)]に“Unable to create job directory.”のエラーメッセージが出力されていませんか
原因
クラスタシステムを導入し、環境設定するときに、共有ディスクに移動した資源を運用ノードおよび待機ノードのどちらからでも利用できるように、それぞれのノードでシンボリックリンクを作成します。このシンボリックリンクが正しく作成されていない可能性があります。
対処方法
以下のマニュアルを参照して、正しくシンボリックリンクを作成してください。
10.0以降の場合
“クラスタ適用ガイド”の
“資源の共用ディスクへの移動”または“資源の共有ディスクへの移動”
5.2の場合
“導入手引書”の
“資源のSafeCLUSTER共用ディスクへの移動”または“資源のSun Cluster共有ディスクへの移動”
5.0/5.1の場合
“インストールガイド補足”の
“資源の共用ディスクへの移動”
対処4
確認ポイント
OSが管理するユーザ情報から、プロジェクトの所有者または実行ユーザ(注)が削除されていませんか
ネットワークジョブの場合、実行ユーザ(注)は、スケジュールサーバのOSが管理するユーザ情報に登録されていますか
[監視-ジョブ]ウィンドウ-[前回履歴]シートの[出力情報]または[ジョブの出力情報(標準出力/標準エラー出力)]に“No such user on this machine.”のエラーメッセージが出力されていませんか
[登録/監視-ジョブ]ウィンドウ-[詳細情報]シートの[実行ユーザ] (10.1/V10.0L20以降)
原因
プロジェクトの所有者、または実行ユーザが、OSが管理するユーザ情報に登録されていない場合、コード243で異常終了します。
対処方法
プロジェクトの所有者、または実行ユーザをOSが管理するユーザ情報に登録してください。
対処5
確認ポイント
キューの投入可能ジョブ数の設定は正しいですか
[監視-ジョブ]ウィンドウ-[前回履歴]シートの[出力情報]または[ジョブの出力情報(標準出力/標準エラー出力)]に“Over the job limit.”のエラーメッセージが出力されていませんか
原因
キューの投入可能ジョブ数に誤りがあると、コード243で異常終了します。
対処方法
以下のマニュアルを参照して、適切なキューの投入可能ジョブ数を設定してください。
“解説書”の“ジョブ実行環境の制御”
参考
複数のジョブを同時に投入する場合はキューの投入可能ジョブ数を上げてください。キューの投入可能ジョブ数を1にすると、そのキューにはジョブを1つしか投入できません。複数のジョブを同時に投入するには、キューの投入可能ジョブ数を上げてください。
対処6
確認ポイント
ジョブ実行制御のスプールディレクトリが存在するディスクの空き容量が不足していませんか
[監視-ジョブ]ウィンドウ-[前回履歴]シートの[出力情報]または[ジョブの出力情報(標準出力/標準エラー出力)]に“Error creating spooled version of script file.”,“Unable to write job information file.”または“Unable to create job directory”のエラーメッセージが出力されていませんか
原因
ジョブ実行制御のスプールディレクトリが存在するディスクの空き容量が不足している場合、ジョブはコード243で異常終了します。
対処方法
ジョブ実行制御のスプールディレクトリが存在するディスクの空き容量を増やしてください。
スプールディレクトリは、以下にあります。
[Windows版の場合(デフォルト)]
Systemwalker Operation Managerインストールディレクトリ\MPWALKER.JM\mpmjessv\mjespool
[UNIX版の場合]
/var/spool/mjes
対処7【Windows版】
確認ポイント
ウィルスチェックソフトを使用していませんか
[監視-ジョブ]ウィンドウ-[前回履歴]シートの[出力情報]または[ジョブの出力情報(標準出力/標準エラー出力)]に“Request is rejected by Systemwalker MpMjes service.”または“Unable to rename job directory.”のエラーメッセージが出力されていませんか
原因
ウィルスチェックソフトを使用している場合、ファイル競合によりジョブが異常終了することがあります。
対処方法
異常終了したジョブは実行前の内部処理で異常となっていますので、当該ジョブを再実行するなど適切な対処を実施してください。
対処8【Windows版】
確認ポイント
ジョブの動作中にドメインコントローラ(PDC,BDC)を停止または再起動していませんか
[監視-ジョブ]ウィンドウ-[前回履歴]シートの[出力情報]または[ジョブの出力情報(標準出力/標準エラー出力)]に“No such user on this machine.”のエラーメッセージが出力されていませんか
原因
ジョブの動作中にドメインコントローラを停止または再起動された場合、ドメインコントローラへのユーザ認証処理がエラーとなり、コード243で異常終了します。
対処方法
ジョブの動作中にはドメインコントローラを停止または再起動しないでください。ドメインコントローラを停止または再起動する場合は、ジョブが動作していない時間帯に実施してください。
対処9【UNIX版】
確認ポイント
ジョブ実行制御のディレクトリがファイルになっていませんか
[監視-ジョブ]ウィンドウ-[前回履歴]シートの[出力情報]または[ジョブの出力情報(標準出力/標準エラー出力)]に“Unable to create job directory.”のエラーメッセージが出力されていませんか
原因
OSのファイルシステムが故障したような場合に、ディレクトリがファイルになることがあります。ジョブ実行制御は、以下のディレクトリ配下にファイルを作成するため、ディレクトリがファイルになっていた場合、コード243で異常終了します。
/var/spool/mjes/mjespool/_neti
サブシステムnの場合、/var/spool/mjes/mjesn/mjespool/_neti
/var/spool/mjes/mjespool/_inpt
サブシステムnの場合、/var/spool/mjes/mjesn/mjespool/_inpt
対処方法
ジョブ実行制御の以下のディレクトリをオーナ:root、グループ:other、アクセス権:777として、手動で作成してください。
/var/spool/mjes/mjespool/_neti
サブシステムnの場合、/var/spool/mjes/mjesn/mjespool/_neti
/var/spool/mjes/mjespool/_inpt
サブシステムnの場合、/var/spool/mjes/mjesn/mjespool/_inpt
例) ファイル_inptを削除し、ディレクトリ_inptを手動で作成します。
# cd /var/spool/mjes/mjespool # rm _inpt # mkdir _inpt # chown root _inpt # chgrp other _inpt # chmod 777 _inpt
対処10
確認ポイント
[監視-ジョブ]ウィンドウ-[前回履歴]シート-[出力情報]に“The job file is empty. Job not queued.”のエラーメッセージが出力されていませんか
原因
[登録-ジョブ]ウィンドウ-[基本情報]シートの[コマンド]に、空ファイル(ファイルのサイズが0バイト)のジョブファイルを指定されたジョブは、コード243で異常終了します。
対処方法
[コマンド]には空ファイル(ファイルのサイズが0バイト)を指定することができませんので、正しいジョブファイルを指定してください。