インストール先システムの環境について確認事項を説明します。
OS共通の確認事項
ソフトウェア説明書の参照
ソフトウェア説明書には、Systemwalker Centric Managerに関する基本的な注意事項が記載されています。インストール前に必ずお読みください。
イベントの自動対処を行う場合のホスト名の設定
イベントの自動対処を確実に行うためには、運用管理サーバ、部門管理サーバ、業務サーバ、および、“イベント監視”機能をインストールしたクライアントで、システムのネットワーク設定による名前解決の方法が統一されていることが前提となります。そのうえで自ホスト名の取得方法をシステムの設定に合わせる必要があります。
ポート番号について
ポート番号161、162を使用しているアプリケーションがないかを確認します。ポートを使用しているアプリケーションがある場合は、別のポートに移動するなどの方法で重複しないようにしてください。
ポート番号1105を使用しているアプリケーションがないかを確認します。使用している場合は、ほかのポート番号に変更可能な場合は変更してください。変更が不可能な場合は、インストール後にファイル転送が使用するポート番号(サービス名:ftranhc)を1105以外の重複しない番号に変更してください。ただし、すべてのサーバ/クライアント間でポート番号を合わせる必要があります。
Windows版(Windows Server 2008 STD/Windows Server 2008 DTC/Windows Server 2008 EE/Windows Server 2008 for Itanium-Based Systems/Windows Server 2008 Foundation/Windows Server 2008 R2を除く)の場合、ほかのアプリケーションが1105を使用していなくても、1105はOSが一時的に割り当てるポート番号(1024~5000)の範囲内のため、ほかのアプリケーションの一時ポートとして1105が割り当てられ、ファイル転送起動時に重複してしまうことがあります。これを防ぐためにはMicrosoft社のホームページを参考にして、OSが1105を一時的に割り当てないように設定してください。
リモート操作機能を使用する場合は、以下のポートが使用できる環境が必要です。
リモート操作エキスパート: TCP/1513
リモート操作クライアント: TCP/1513
リモート操作コネクションマネージャ: TCP/1514
OSによっては、システムがTCPポート番号 1024~5000を一時ポートとして使用する場合があります。それにより、Live Help(リモート操作)が使用するTCPポートとシステムが使用するTCPポートに競合が発生すると、Live Helpが正常に動作しなくなります。
この競合を回避するためには、Live Helpが使用するTCPポート番号をシステムが一時ポートとして使用しないようにする対処が必要です。詳細は、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 リモート操作機能編 ユーザーズガイド”の“ポート番号重複の回避”を参照してください。
【Windows版】
他社製ソフトウェアとの共存について
他社のリモートコントロール製品とSystemwalker Centric Managerのリモート操作を共存させることはできません。他社のリモートコントロール製品(例えば、pcAnywhere、LapLink、ReachOut、Intel LANDesk Server Managerのリモート操作機能、Systems Management Serverのリモート操作機能、など)がインストールされているコンピュータにリモート操作機能のリモート操作エキスパート、リモート操作クライアントをインストールすると、Windows(R)システムが矛盾を起こして立ち上がらなくなるおそれがあります。リモート操作をインストールする前に、他社のリモートコントロール製品がインストールされていないことを確認してください。インストールされている場合には、必ずアンインストールしてからリモート操作をインストールしてください。
MetaFrameについて
Live Help(リモート操作機能)は、ターミナルサービスに対するアドオンソフトMetaFrameと共存させることはできません。
Systemwalker Live Help Expert、Clientまたは、Systemwalker Desktop Patrolのリモート操作機能とSystemwalker Centric Managerのリモート操作エキスパート、クライアント機能の共存について
Systemwalker Live Help Expert、Clientまたは、Systemwalker Desktop Patrolのリモート操作機能と、Systemwalker Centric Managerのリモート操作エキスパート、クライアント機能を共存させることはできません。これらの製品がすでにインストールされている場合は、先にアンインストールするか、Systemwalker Centric Managerのインストール時に、リモート操作エキスパート、クライアント機能をインストールしないようにしてください。
使用状況の確認について
次の製品をインストールしている場合、Webブラウザからの使用も含めてそれらの機能を終了してください。使用している場合は、インストールに失敗することがあります。
Systemwalker CentricMGR
SystemWalker/CentricMGR
Systemwalker OperationMGR
SystemWalker/OperationMGR
ローカルグループについて
Systemwalker Centric Managerの部門管理サーバ、または業務サーバをインストールする場合、以下のローカルグループを作成します。このグループは、セキュリティロールと関係付けられます。
Systemwalker Centric Managerをインストールするコンピュータに、以下のローカルグループと同名のユーザ、ローカルグループまたはグローバルグループがすでに存在する場合は、インストール前にあらかじめ改名しておく必要があります。
DmAdmin
DmOperation
DmReference
DistributionAdmin
DistributionOperation
DistributionReference
なお、Systemwalker Centric Managerをインストールしている状態でこれらのローカルグループを削除すると、Systemwalker Centric Managerの各機能が利用できなくなります。
システム環境変数TMP、およびTEMPについて
WindowsにSystemwalker Centric Managerをインストールする場合、システム環境変数TMPおよびTEMPに不正な値(例えば、システム環境変数TMP、TEMPに対し、複数のドライブや複数のフォルダが指定されている場合など)が設定されていると、プログラムが誤動作します。
システム環境変数TMPおよびTEMPが設定されている場合は、インストールを行う前に、そのフォルダが存在していることを確認します。
システム性能収集エージェントについて
性能監視機能を使用する場合、Windowsにシステム性能収集エージェントをインストールするには、事前にSNMPサービスをインストールしておきます。SNMPサービスをインストールしていない場合は、警告メッセージが表示されます。
Serverサービスについて
以下のWindows OSにSystemwalker Centric Managerをインストールする場合、事前にServerサービスが起動していることを確認します。
Windows(R) 2000
Windows Server 2003 STD/Windows Server 2003 DTC/Windows Server 2003 EE
Windows Server 2008 STD/Windows Server 2008 DTC/Windows Server 2008 EE/Windows Server 2008 for Itanium-Based Systems/Windows Server 2008 Foundation/Windows Server 2008 R2
起動中のプログラムの停止について
インストールを行う前に以下のプログラムを停止します。
ウィルスチェックプログラムを含む常駐プログラム
スクリーンセーバ
また、以下の製品を導入している場合は、サービス“Fujitsu 帳票管理”、“Spooler”を停止します。
HOST PRINT V3.5 L25以前
SymfoNET/基本運用 V4.1以前
インストール時のサービスの停止について
インストール時には、すべてのSystemwalker Centric ManagerとSystemwalker Operation Managerのサービスが自動的に停止しますが、まれにサービスの停止に失敗したり、サービスの停止が終了しない場合があります。そのような場合は、インストーラが停止しますので、インストーラを終了し、[コントロールパネル]または[管理ツール]の[サービス]ダイアログでサービスを手動で停止してからインストールを再実行してください。サービス一覧の詳細については、“起動の制御【Windows】”を参照してください。
なお、V5.0以降の場合、サービスの停止はコマンドにより実行できます。pcentricmgr(サービス/デーモンの停止コマンド)の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
バンドル製品について
以下のバンドル製品をインストールしている場合で、かつインストールされているバンドル製品のバージョンがSystemwalker Centric Managerにバンドルされているバージョンよりも古い場合は、Systemwalker Centric Managerをインストールすることにより、以下の製品もアップグレードされます。この場合、アップグレードによる非互換はないため、システムの既存のアプリケーションに影響はありません。
F3FSSMEE
Securecryptoライブラリ ランタイム
NetBIOS over TCP/IPの設定について
Active Directoryを利用してユーザの管理を行う場合、NetBIOS over TCP/IPが有効になっている必要があります。
NetBIOS over TCP/IPの設定は以下の手順で行います。
コントロールパネルの[ネットワークとダイアルアップ接続]から[ローカル エリア接続]を選択し、[ローカル エリア接続 状態]ウィンドウを表示します。
[ローカル エリア接続 状態]ウィンドウで[プロパティ]ボタンをクリックし、[ローカル エリア接続のプロパティ]ダイアログボックスを表示します。
[ローカル エリア接続のプロパティ]ダイアログボックスで[インターネット プロトコル(TCP/IP)]を選択した後[プロパティ]ボタンをクリックし、[インターネット プロトコル(TCP/IP)のプロパティ]ダイアログボックスを表示します。
[インターネット プロトコル(TCP/IP)のプロパティ]ダイアログボックスで[詳細設定]ボタンをクリックし、[TCP/IP 詳細設定]ダイアログボックスを表示します。
[TCP/IP 詳細設定]ダイアログボックスの[WINS]タブで、[NetBIOS over TCP/IPを有効にする]をチェックし、[OK]ボタンをクリックします。
ユーザプリンシパル名でのアクセス制御
ユーザプリンシパル名でのユーザ認証、画面のアクセス制御およびツリーのアクセス制御はできません。
ポイント
ユーザプリンシパル名
ユーザプリンシパル名とは、以下のWindows OSで、Active Directoryを導入することによって使用できるユーザの表現方法です。
Windows(R) 2000
Windows Server 2003 STD/Windows Server 2003 DTC/Windows Server 2003 EE
Windows Server 2008 STD/Windows Server 2008 DTC/Windows Server 2008 EE/Windows Server 2008 for Itanium-Based Systems/Windows Server 2008 Foundation/Windows Server 2008 R2
ユーザプリンシパル名は、“ユーザ名@DNS名”で表現されます。
ユーザ名“user”、DNS名“domain.fujitsu.co.jp”の場合、ユーザプリンシパル名は次のようになります。
user@domain.fujitsu.co.jp |
ドメインユーザでのアクセス制御
ユーザが以下の種別のドメインコントローラに登録されている場合は、ドメインの“Users”オブジェクト配下に登録されており、かつ、ユーザの“ユーザ ログオン名 (Windows 2000以前)”と“表示名”が一致している必要があります。
ドメイン操作モードが“ネイティブ”の場合
対象OS:
Windows Server 2003 STD/Windows Server 2003 DTC/Windows Server 2003 EE
Windows Server 2008 STD/Windows Server 2008 DTC/Windows Server 2008 EE/Windows Server 2008 for Itanium-Based Systems/Windows Server 2008 Foundation/Windows Server 2008 R2
ドメインの機能レベルが“Windows 2000 ネイティブ”または、“Windows Server 2003”の場合
【Windows(R) 2000】
Service Packの適用について
リモート操作クライアントでサービス自動起動を使用する場合は、SP2、SP3またはSP4を適用していることを確認します。
動作環境の詳細については、“Systemwalker Centric Manager 解説書”を参照してください。
【Windows(R) 2000/XP】
Microsoft Visual C++ 2005 Redistributableパッケージのインストールに伴うシステム再起動について
すでにMicrosoft Visual C++ 2005 Redistributableパッケージがインストールされている場合、本製品のインストール中にシステム再起動が必要な旨のポップアップが表示されます。以下のいずれかを行ってください。
そのまま本製品をインストールして、ポップアップが表示された場合は[いいえ]を選択し、本製品のインストールが完了した後にシステムを再起動する。
なお、ポップアップが表示されたときに[はい]を選択しても、本製品のインストールはそのまま継続されます。本製品のインストールが正常に終了したことを確認した後、システムを再起動してください。
本製品にバンドルされているMicrosoft Visual C++ 2005 Redistributableパッケージを事前にインストールし、システムを再起動した後に本製品をインストールする。(この場合、本製品のインストール中にシステム再起動が必要な旨のポップアップが表示されることはありません。)
本製品にバンドルされているMicrosoft Visual C++ 2005 Redistributableパッケージをインストールするには、本製品のCD-ROM内の以下のファイルを起動してください。
(Disk1):\win32\vcredist\JPN\vcredist_x86.exe |
なお、上記の「Microsoft Visual C++ 2005 Redistributableパッケージがインストールされている環境」には、本製品のV13.3.0/V13.3.1からバージョンアップする場合も含まれます。
【UNIX版】
部門管理サーバまたは業務サーバをインストールする場合
部門管理サーバまたは業務サーバに、すでにSystemwalker Centric Manager V13.1.0以前がインストールされている場合、自動的に移行処理が実行されます。移行時には、/var/opt/FJSVftlc_trans配下を、Systemwalker Centric Manager V13.1.0以前のデータの退避領域に使用します。そのため、/var/optの空き領域が少ないとインストールできません。詳細については、“Systemwalker Centric Manager バージョンアップガイド”を参照してください。
FJSVsmee、FJSVsclrパッケージがすでに存在する場合
Systemwalker Centric Managerがサポートしている FJSVsmee(SMEEライブラリ)、FJSVsclr(SCLRライブラリ)は下記バージョンレベル以上になります。
【Solaris】
FJSVsmee 3.1.5 (注)
FJSVsclr 1.4.4
【Linux】
FJSVsmee 3.3-5
FJSVsclr 1.4-6
Systemwalker Centric Managerをインストールするコンピュータに、上記バージョンより古いFJSVsmee、またはFJSVsclrパッケージがすでにインストールされている場合は、Systemwalker Centric Managerをインストールできません。古いバージョンのFJSVsmee、またはFJSVsclrパッケージをアンインストールした後、Systemwalker Centric Managerをインストールしてください。
Solaris版の場合、FJSVsmeeを削除する場合は、下記の手順を実施してください。
次の【条件】に該当する場合、下記【手順】を実施してください。
【条件】
V13.1.0以前より前のSystemwalker Centric Managerがインストールされている。かつ、
業務サーバ、または部門管理サーバがインストールされている。かつ、
バージョンが3.1.5未満のFJSVsmeeパッケージがインストールされている。かつ、
当バージョンのSystemwalker Centric Managerにアップグレードインストールする場合。
【手順】
スーパーユーザでログインします。
Systemwalker Centric ManagerをインストールするUNIX端末のコンソール上で、スーパーユーザでログインします。
インストール媒体をセットします。
インストール媒体を装置にセットします。ボリューム管理デーモンが動作していない場合、CD-ROMをマウントします。CD-ROM装置のデバイス名は、環境によって異なる場合がありますので事前に確認してください。
/usr/sbin/mount -F hsfs -o ro /dev/~ /cdrom |
備考.デバイス名(/dev/~)は、システムによって異なる場合があります。/cdromまたは/mnt/cdromがない場合はあらかじめ作成してください。
証明書管理機能(FJSVfwcrt)の移行コマンドを実行します。
# CD-ROMのマウントポイント/unx/tool/bin/mvsfwcrt -b /var/opt/FJSVfwcrt_trans |
/var/opt/FJSVfwcrt_transフォルダがすでに存在する場合は、先に削除してください。また、/var/opt/FJSVfwcrt_transは固定です(変更不可)。
FJSVsmeeパッケージをアンインストールします。
Systemwalker Centric Managerをインストール(アップグレードインストール)します。
ServerView Linux が、すでに導入されている場合(部門管理サーバの場合)
ServerView Linux が、すでに導入されているサーバに部門管理サーバをインストールする場合、ServerViewトラップ転送プログラムを導入することで、ServerView AlarmServiceとの共存が可能です。
ServerViewトラップ転送プログラムは、富士通のホームページ(http://jp.fujitsu.com/)の「ダウンロード」から以下の方法で入手することができます。
入手方法
富士通のホームページ(http://jp.fujitsu.com/)の「サポート情報」から「ダウンロード」を選択する。
「ダウンロード」の「タイプ別ダウンロード」から「ドライバ、アップデータ」を選択する。
「ドライバ、アップデータ」の「サーバ」から、「PCサーバ」の「PRIMERGY、GRANPOWER5000」を選択する。
PRIMERGYの「ダウンロード」で、「ドライバ&修正プログラム」の、「ダウンロード検索」から、対象のサーバ製品名/型名で検索し、ServerViewトラップ転送プログラムを入手する。
sw000001~sw000009グループについて
Systemwalker Centric Managerをインストールするとsw000001~sw000009までのグループが作成されます。このグループは、セキュリティロールと関係付けられます。
sw000001~sw000009までのグループとセキュリティロールとの対応づけは、固定ではありません。sw000001~sw000009グループのグループIDは、変更しても問題ありません。
なお、Systemwalker Centric Managerをインストールしている状態でこれらのグループを削除すると、Systemwalkerの各機能が利用できなくなります。
SUNWjfpuパッケージについて【Solaris版】
日本語版ではSUNWjfpuパッケージがインストールされている必要があります。
SUNWaccuパッケージについて【Solaris版】
性能監視機能によりSolarisサーバのサーバ性能を監視する場合には、SolarisサーバにSUNWaccuパッケージがインストールされている必要があります。
Zone機能について【Solaris版】
部門管理サーバの場合
Solaris 10でNon-global Zoneが存在する環境には、部門管理サーバをインストールできません。Global Zoneだけが存在する環境にしてください。
業務サーバの場合
Solaris 10のNon-global Zoneへ業務サーバをインストールする場合、以下の注意があります。
論理ネットワークインタフェースがGlobal Zoneから1つ以上割り当てられている必要があります。
以下に示すディレクトリは、Zoneの機能である「ディレクトリの継承」は利用することができません。
/opt 以下すべて
/etc 以下すべて
/var 以下すべて
/usr 以下すべて
/lib 以下すべて
Systemwalkerインストールディレクトリ、および以下のディレクトリをほかのZoneと共用して使用することはできません。
/opt
/etc
/var
/usr
/lib
SELinux機能が有効に設定されている場合【Linux版】
SELinux機能が有効に設定されているLinux環境には、本製品をインストールすることができません。本製品をインストールするには、SELinux機能を無効に設定してから、本製品をインストールしてください。SELinux機能を無効に設定する方法は、Linuxのオンラインマニュアル等を参照してください。