すでに運用管理サーバ二重化運用されている主系側運用管理サーバのポリシー情報を従系側運用管理サーバへ移行します。運用管理サーバ二重化環境が構築されていない場合は、エラー終了します。
機能説明
本コマンドは、運用管理サーバを二重化運用している環境で、主系側の運用管理サーバのポリシー情報を、従系側の運用管理サーバに退避/復元して、ポリシー情報を同期させます。
記述形式
【Windows】
mppolcopy | {-b|-r} 退避先ディレクトリ /SN |
【UNIX】
mppolcopy | {-b|-r} 退避先ディレクトリ -SN |
オプション
ポリシー情報を退避することを指定します。
ポリシー情報を復元することを指定します。
ポリシー情報の退避先ディレクトリを指定します。
退避先ディレクトリは、半角英数字で指定します。空白を含むことはできません。
ポリシー情報をオンラインバックアップ(監視機能を継続したままバックアップ)するときに指定します。
ポリシー情報をオンラインバックアップ(監視機能を継続したままバックアップ)するときに指定します。
復帰値
正常終了
異常終了
参照
コマンド格納場所
Windows | Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\mpcmtool\backup\bin |
Solaris | /opt/systemwalker/bin |
実行に必要な権限/実行環境
【Windows】
ローカルコンピュータ上のAdministratorユーザで実行する必要があります。
運用管理サーバで実行可能です。
以下のWindows OS上で本コマンドを実行する場合、[管理者として実行]を選択して起動したコマンドプロンプト上で実行してください。
Windows 7
Windows Vista
Windows Server 2008 STD/Windows Server 2008 DTC/Windows Server 2008 EE/Windows Server 2008 for Itanium-Based Systems
Windows Server 2008 Foundation
Windows Server 2008 R2
以下にコマンドプロンプトの起動例を示します。
例:
[スタート]-[アクセサリ]-[コマンド プロンプト]を右クリックして表示されるメニューから、[管理者として実行]を選択して起動する。
【Solaris/Linux】
システム管理者(スーパーユーザ)権限が必要です。
運用管理サーバで実行可能です。
注意事項
本コマンドは、Systemwalker Centric Managerの運用管理サーバ二重化環境だけで使用することができます。
本コマンドを実行する前に、退避先ディレクトリとするディレクトリへの書き込みが可能かどうかを必ず確認してください。
本コマンドを実行する前に、退避先ディレクトリとするディレクトリに十分な空き容量があることを必ず確認してください。
退避先ディレクトリとしてネットワークドライブを指定することはできません。
UNIX版で本コマンドを実行した場合、以下のメッセージが出力される場合がありますが、運用への影響はありません。
MpNmdisc: WARNING: 155: The error in communication with MpNmex occurred. [%1]
MpNmnode: WARNING: 155: The error in communication with MpNmex occurred. [%1]
MpNmhost: WARNING: 155: The error in communication with MpNmex occurred. [%1]
MpNmnost: WARNING: 155: The error in communication with MpNmex occurred. [%1]
※ %1はmppolcopyコマンドを実行したサーバのIPアドレスです。
オンラインバックアップを実行中、イベントログに一部のサービスの停止/起動メッセージが出力されますが、監視業務は問題なく行われています。また、オンラインバックアップによるサービスの停止(一部)が原因でサービスの異常が通知されることはありません。
本コマンドを実行してポリシー情報の退避/復元を実施すると、資源配付機能については資産全体の退避/復元が行われます。資源配付機能について、主系側と従系側で異なる環境定義を実施している場合は、主系側の環境定義で従系側の環境定義が置き換わりますので注意してください。影響が生じる場合は、従系側の資源配付環境を予め退避しておき、ポリシー情報の同期完了後に復元するか、または、ポリシー情報の同期完了後に従系側の環境定義を修正する必要があります。
本コマンドの実行により、退避/復元を行うファイルとファイルの置き換えによる影響範囲は以下のとおりです。
DRMS編集ファイル
資源配付のインストール後にオプションの追加/変更を行っている場合、追加/変更内容が従系側に反映されます。
DRMS管理ファイル
コマンドやGUIで実施した「管理情報の定義内容」「資源データの登録内容」が従系側に反映されます。
スケジュール情報ファイル
スケジュール情報ファイルの設定内容が従系側に反映されます。
ポリシー同期作業前に従系側の資源配付環境を予め退避しておき、ポリシー同期後に復元する場合の作業手順は以下のとおりです。
待機系の資源配付環境をバックアップ
mpbkc -b 退避先ディレクトリ名 -FD
ポリシーの同期コマンドを実行
待機系の資源配付環境をリストア
mprsc -b 退避先ディレクトリ名 /FD
使用例1
【Windows】
“CドライブのTEMP”ディレクトリにポリシー情報を退避します。
mppolcopy -b c:\TEMP
【Solaris/Linux】
“/TMP”ディレクトリにポリシー情報を退避します。
mppolcopy -b /TMP
使用例2
【Windows】
“CドライブのTEMP”ディレクトリに退避したポリシー情報を復元します。
mppolcopy -r c:\TEMP
【Solaris/Linux】
“/TMP”ディレクトリに退避したポリシー情報を復元します。
mppolcopy -r /TMP
使用例3
【Windows】
ポリシー情報を“CドライブのTEMP”ディレクトリにオンラインバックアップします。
mppolcopy -b c:\TEMP /SN
【Solaris/Linux】
ポリシー情報を“/TMP”ディレクトリにオンラインバックアップします。
mppolcopy -b /TMP -SN