PRIMECLUSTER Wizard for Oracle 導入運用手引書 4.2 - Oracle Solaris 版 - |
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第3章 運用 |
ここでは、Oracle の設定変更、Oracle のパッチ適用、Oracle データベースのバックアップ・リカバリなど、メンテナンス時の操作について説明します。
クラスタシステムにおいては、Oracle の起動・停止と Oracle のデータが格納されている共用ディスク装置の活性/非活性制御が連動して行われます。
そのため、Oracle コールドバックアップなどメンテナンス作業のために Oracle を手動で制御する必要がある場合は、事前に PRIMECLUSTER の保守モードを使用し、更に Oracle インスタンス、リスナーの監視を一時的に中断する必要があります。
Oracle のメンテナンス時の基本的な手順を以下に示します。メンテナンスを行うノードにて実施してください。
Oracle RAC 10g以降 のリソースを制御する場合は、srvctl コマンドや shutdown コマンドなどを使用せず、RMS の userApplication に対して操作を行ってください。これらのコマンドを使用すると、PRIMECLUSTER にて異常と判断してリカバリが実行される場合があります。これらのコマンドを実行したい場合は、userApplication を保守モードにして実行してください。
userApplication を保守モードに移行すると、リソース異常は無視されるようになります。つまり、Oracle を手動停止させても、再起動やフェイルオーバが発生しません。これにより、Oracle を含めた全てのリソースのメンテナンスを実施することができます。
詳しくは、「PRIMECLUSTER RMS 導入運用手引書」 の「5.4.11 Maintenance (保守) モードの使用」 を参照してください。
hvoradisable および hvoraenable コマンドを使って、Oracle インスタンスおよびリスナーの監視を中断・再開することができます。
userApplication の保守モードだけでは、監視用の Oracle セッションが残ったままの状態となります。ここで更に Oracle インスタンスリソースの監視を中断することで、セッションが切断されます。これにより、Oracle 手動停止の際に shutdown コマンドを normal オプションで実行することができます。
Oracle インスタンス、リスナーの監視中断・再開についての詳細は、"4.1 hvoradisable - リソース監視の中断", "4.2 hvoraenable - リソース監視の再開" を参照してください。
リソースの監視を中断した後、Oracle インスタンス、リスナーを手動停止した場合、監視を再開する前に、Oracle インスタンス、リスナーの手動起動を行ってください。起動されないまま監視を再開すると、リソース異常が発生する場合があります。
hvoradisable コマンドによりリソースの監視が正しく中断された場合、リソースの状態は Warning になります。
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