ファイル送信について説明します。
ファイルを送信する場合のファイルの送信方法は、ファイル送信(自局主導)、ファイル送信(他局主導)の2種類があります。
ファイル送信の対象環境については、“4.2 相手側システムの接続について”を参照してください。
ファイル送信(自局主導)
処理が完了したファイルを、配付先システムに送信します。
ファイル送信(自局主導)には、以下の機能があります。
同報配信
同一のデータを複数の配付先システムへ送信します。マスタデータの送信業務などに利用します。
図1.11 同報配信
一括配付
処理が完了した複数のファイルを1つのファイルに集約して、配付先システムに送信します。伝票処理で単票データを集約して、送信する場合などに利用します。
図1.12 一括配付
個別配付
処理が完了した複数のファイルを、ファイル単位に、配付先システムに送信します。
図1.13 個別配付
ファイル送信(他局主導)
配付先システムからの送信要求により、Information Integratorにあるファイルを送信します。
ファイル送信(他局主導)は、配付先システムからの要求を受けた時点で、処理が完了している必要があります。
図1.14 ファイル送信(他局主導)
圧縮・解凍
ファイル送受信の転送時間は、転送データのサイズに比例します。大規模データの転送や、回線速度の遅いネットワークを利用する転送では、転送時間の増加が顕著になります。
このような場合、ファイルを圧縮、転送後に解凍することで、ネットワーク上に流すデータ量を削減し、転送時間を短縮することができます。
Information Integratorでは、ファイル送受信と連動して自動的に圧縮・解凍します。
圧縮・解凍は、データの転送時間を短縮することが目的です。データ圧縮、解凍の処理速度より、転送速度の方が遅い回線を利用している場合に指定してください。また、転送するデータがすでに圧縮されている場合は、データ圧縮を行わないで転送してください。
多重度制御
ファイル送受信、ジョブ起動、ジョブ結果通知を行うことによるシステムおよび通信パス単位での回線の同時使用数のことを転送多重度と呼びます。Information Integratorは、この転送多重度の上限値を設定できます。
多くの相手システムとファイル転送を同時多重実行する場合、Information Integratorサーバの負荷増大に伴いプロトコル応答電文の通知が遅延します。これにより、相手側システムでタイムアウトエラーやネットワークエラーを検出し、ファイル送受信異常が多発する場合があります。多重度制御で同時処理するファイル送受信数を制限することで、受付済みのファイル送受信の応答遅延を防止することができます。
また、HULFTを利用する場合の転送多重度は、HULFT製品の設定に従います。
転送速度制御
大容量ファイル転送で、回線速度が遅い場合に、データ転送速度を抑制することで通信路の負荷を軽減します。この場合にデータ転送速度を抑制しなければ、大容量ファイル転送で回線が占有されるため、その他の業務に影響を与えることが考えられます。
注意
ファイル送信時の転送速度の上限を設定する機能であり、必ずしも指定値どおりの転送速度を保証する機能ではありません。システム負荷やネットワーク負荷などの要因により、指定値よりも転送速度が遅くなることがあります。
ファイル置き換え/ファイル追加書き
ファイル送信時に、配付先システムのファイルを置き換えるか、追加書きするかの指定が可能です。