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Symfoware Server V10.0.0/V10.0.1 アプリケーション開発ガイド(ODBCドライバ編)

D.3.3 任意の方向で更新可能な参照

DataSetオブジェクトを使用して、任意の方向で更新可能なデータ参照をするサンプルコードについて説明します。

カーソルとは異なりデータをVisual Basic .NETの内部にコレクション(DataSet)として取り込んで参照します。

更新方法については“D.3.6 データのメモリ内キャッシュを使用した更新”を参照してください。

本サンプルコードでは、取得データをデータグリッドコントロールで表示します。事前にフォームへデータグリッドコントロール(DataGrid1)を追加してください。

アプリケーションの手順

  1. OdbcConnectionオブジェクトでコネクションを接続します。詳細は、“D.3.1 接続および切断”を参照してください。

  2. OdbcDataAdapterオブジェクトを生成します。(SelectCommandTextプロパティへSELECT文を設定する)

  3. DataSetオブジェクトを生成します。

  4. OdbcDataAdapter.FillメソッドでデータをDataSetへ取得します。

  5. DataSet のデータをデータグリッドコントロールにて参照します。

  6. コネクションを切断します。

  7. オブジェクトを破棄します。

エラー処理については、“D.3.9 エラー処理”を参照してください。

'オブジェクト宣言
Dim con As Microsoft.Data.Odbc.OdbcConnection
Dim adp As Microsoft.Data.Odbc.OdbcDataAdapter
Dim dst As DataSet

'OdbcConnectionオブジェクトの生成
con = New Microsoft.Data.Odbc.OdbcConnection("DSN=DSN01;UID=USER01;PWD=PASS01")

Try
    '1. コネクション接続
    con.Open()

    '2. OdbcDataAdapterオブジェクトの生成
    adp = New Microsoft.Data.Odbc.OdbcDataAdapter("SELECT * FROM TESTTBL", con)
    '3. DataSetオブジェクトの生成
    dst = New DataSet
    '4. DataSet オブジェクトへデータを取得
    adp.Fill(dst, "TESTTBL")

    '5. DataSet のデータを DataGrid コントロールで参照する
    DataGrid1.DataSource = dst
    DataGrid1.DataMember = "TESTTBL"
    DataGrid1.DataBind()

    '6. コネクション切断
    con.Close()

    '7. オブジェクトの破棄
    con.Dispose()
    adp.Dispose()
    dst.Dispose()

'エラー処理
Catch ex As Microsoft.Data.Odbc.OdbcException

    'エラー処理ルーチンを記述

End Try