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Symfoware Server V10.0.0/V10.0.1 アプリケーション開発ガイド(ODBCドライバ編)

D.2.9 エラー処理

エラー処理を行うサンプルコードについて説明します。

On Errorステートメントで、エラー発生時のエラー処理ルーチンを指定します。ADOを使用してODBCエラーが発生した場合、ErrorオブジェクトにSQLSTATEやエラーメッセージなどが格納されます。SQLSTATEやエラーメッセージをキーにしてエラー処理を切り分け、その後の振る舞いを決めることが可能です。

参照

エラーメッセージの対処法は“メッセージ集”を参照してください。

ODBC以外のエラーは、Errオブジェクトにエラー情報が格納されます。ODBC以外のエラーの対処方法は、Microsoft Visual Studio .NETドキュメントを参照してください。

本サンプルコードでは、接続文字列を間違えて入力しエラーを発生させます。発生したエラーのメッセージとSQLSTATEをWebページ上に表示します。

アプリケーションの手順

  1. Connectionオブジェクトを生成します。
    (Connection. ConnectionStringプロパティに接続文字列を間違えて設定する)

  2. On Errorステートメントを使用して、エラー処理ルーチンを設定します。

  3. Connection.Openメソッドでコネクションを接続します。
    (パスワードを間違えて指定しエラーを発生させます)

  4. エラー処理ルーチンを記述します。
    Errors.Countプロパティで格納されているErrorオブジェクト数を取得します。
    Error.DescriptionプロパティでODBCのエラーメッセージを取得します。
    Error.SQLStateプロパティでSQLSTATEを取得します。
    Error.ClearメソッドでErrorオブジェクトを削除します。
    Err.Descriptionプロパティでエラーメッセージを取得します。
    Err.ClearメソッドでErrオブジェクトを削除します。

'オブジェクト宣言
Dim Con As ADODB.Connection

Dim i As Integer
Dim Err_Count As Integer
Dim msgstr As String

'1. Connectionオブジェクトの生成と設定(接続文字列を間違えて設定)
Con = New ADODB.Connection
Con.ConnectionString = " DSN=DSN01;UID=USER01;PWD=XXXXXX;"

'2. エラー処理ルーチンの設定
On Error GoTo ErrorProc

'3. コネクション接続(エラー発生)
Con.Open()

'コネクション切断
Con.Close()

'オブジェクトの破棄
Con = Nothing

Exit Sub

'4. エラー処理ルーチン
ErrorProc:
Err_Count = Con.Errors.Count
If Err_Count > 0 Then
    For i = 0 To Err_Count - 1
        msgstr &= Con.Errors(i).Description & "<br>"
        msgstr &= "SQLSTATE: " & Con.Errors(i).SQLState & "<br>"
    Next
    Con.Errors.Clear()
Else
    msgstr &= Err.Description
    Err.Clear()
End If
Label1.Text = "Error<br>" & msgstr
'オブジェクトの破棄
Con = Nothing