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Systemwalker Service Quality Coordinator 導入手引書

7.1 Manager/Enterprise Managerでの作業

Manager/Enterprise Managerのアップグレードインストールの手順を、以下に示します。


■実行に必要な権限

【Windows版】

Administratorsグループに所属するユーザ権限が必要です。

【UNIX版】

システム管理者(スーパ・ユーザ)権限が必要です。


■本手順を行う前に

Manager/Enterprise Managerの常駐プロセスが起動している場合は、「A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、サービス/デーモンを停止してください。また、常駐プロセスが正しく停止しているか確認してください。


■手順

以下の順にそって実施してください。


【Windows版】

  1. Manager/Enterprise Managerアップグレードインストール

    初回インストールと同様に「3.1.1 Managerのインストール/3.1.5 Enterprise Managerのインストール」に従ってManager/Enterprise Managerのインストールを開始します。

    「このシステムには、既に本製品の旧バージョンがインストールされています。アップグレードしますか?」の問い合わせがありますので、「はい」を選択してください。その後、ログデータ(Troubleshoot)の保持期間の問い合わせがあった場合は、保持期間の指定を行ってください。なお、アップグレードインストールでは自動で以下のことが行われます。

    • サービスの停止

    • 前回のインストール時の問い合わせ項目での入力情報を引き継いだ上書きインストール

    • 上書き対象外の定義ファイルのバックアップ

    • V11, V12からアップグレードする場合、PDBファイルのファイル名が変更される(V11.0L10はpdbV11L10.dat、V12.0L10はpdbV12L10.dat、V12.0L11はpdbV12L11.dat)。


  2. Manager/Enterprise Managerサービスの起動と確認

    A.8 常駐プロセス、起動と停止」 を参照して、一旦、「Systemwalker SQC DCM」サービスを起動してください。また、常駐プロセスが正しく起動しているか確認してください。


  3. PDBファイル(pdb.dat)の確認

    以下のディレクトリに本バージョンのPDBファイル(pdb.dat)が存在することを確認します。

    <可変ファイル格納ディレクトリ>\data


  4. Manager/Enterprise Managerサービス停止と確認

    A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、「Systemwalker SQC DCM」サービスを停止してください。また、常駐プロセスが正しく停止しているか確認してください。


  5. pdb_convert.exeコマンドの実行

    注意

    V11, V12からアップグレードする場合のみ、pdb_convert.exeコマンドを実行してください。

    <インストールディレクトリ>\bin\pdb_convert.exe -f<可変ファイル格納ディレクトリ>\control\ConvertV13.opt

    ポイント

    • ConvertV13.optファイルに以下のパラメタを指定します。

      • -o 古いPDB(V11,V12)ファイルのPATHを指定

      • -n V13のPDBファイルのPATHを指定。

      • -s SYSTEM SQLのCREATEファイルのPATHを指定


      このオプションのConvertV13.optへの設定例を以下に示します。

      下記のオプションにパラメタを指定する際は、オプションとパラメタの間に空白を空けないで下さい。

      ファイルには既にデフォルトの値が設定されています。記述されている内容で問題ない場合は変更の必要はありません。

      -oC:\SystemwalkerSQC\data\pdbV12L10.dat

      -nC:\SystemwalkerSQC\data\pdb.dat

      -sC:\SystemwalkerSQC\control\createpdb_data.sql


    ■実行例

    pdb_convert.exeの実行例を以下に示します(V12.0L10からアップグレートした場合の例)。

    C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>pdb_convert.exe -fC:\SystemwalkerSQC\control\ConvertV13.opt
    Processing:
      Old PDB: "C:\SystemwalkerSQC\data\pdbV12L10.dat"
      New PDB: "C:\SystemwalkerSQC\data\pdb" Extension: ".dat"
      create sql file: "C:\SystemwalkerSQC\control\createpdb_data.sql"
    Converting system tables
      Converting table "system"
      Converting table "system_route"
    Converting other tables
      Converting table "compound_data"
      Converting table "ryg_data"
    Converting consolidated tables
      Converting table "consumer_data"
      Converting table "conres_data"
      Converting table "resource_data"
      Converting table "resource_data_wide"
      Converting table "resource_data_vwide"
      Converting table "resource_data_uwide"
      Converting table "resource_data_uuwide"
      Converting table "resource_data_twide"
      Converting table "resource_data_ttwide"
    OK

    注意

    • V11、V12からアップグレードする場合はPDBがコンバートされます。PDBのコンバートに要する時間は、ディスクのI/O性能に依存します。内蔵ディスク上の5GbyteのPDBをコンバートする場合、約1時間が目安になります。

    • PDBがコンバートされた場合、モニタデータとリソースデータ(10分間隔)は、コンバートの対象にはなりませんので、アップグレード後はモニタ画面、ドリルダウン画面、10分単位のレポートで、アップグレード以前のデータが参照できなくなります。

    • モニタデータとリソースデータ(10分間隔)もコンバートの対象にしたい場合は、ConvertV13.optに以下のオプションを指定してください。ただし、コンパート時間は2~3倍長くなります。

      モニタデータを追加する場合 : -isummary

      リソースデータ(10分間隔)を追加する場合 : -i600

      ※ -isummary,-i600はスペースで区切ることで同時に指定できます。


  6. 上書き対象外の定義ファイルに行われていたユーザ定義の反映

    上書きが行えないファイルが、<可変ファイル格納ディレクトリ>\SystemwalkerSQC\control配下および<インストールディレクトリ>\SystemwalkerSQC\bin配下に ”ファイル名VnnLnn.拡張子” または ”ファイル名Vnnn.拡張子” というファイル名でバックアップされています(VnnLnn、Vnnn部分は、アップグレード前のバージョンレベルです)。アップグレード前に編集を行っていたファイルが、バックアップされていた場合には、バックアップファイルを元に、再度、編集作業を行ってください。


    上記でバックアップされるファイルは以下のものです。

    • DSAconfiguration.txt

    • template.dat

    • threshold.bat

    • tsconfig.txt

    注意

    バックアップファイルは、編集の有無に係わらず作成されます。


  7. Manager/Enterprise Managerサービスの起動と確認

    A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、サービスを起動してください。また、常駐プロセスが正しく起動しているか確認してください。



【UNIX版】

  1. /var/opt/FJSVssqc/配下のファイルバックアップ

    /var/opt/FJSVssqc/配下のファイルをバックアップしておきます。

    注意

    • ファイルにはPDBが含まれます。データサイズが大きくなるので、バックアップ先の領域サイズに注意してください。

    • V11、V12からアップグレードする場合は、PDBファイル(/var/opt/FJSVssqc/PDB/pdb.dat)のファイル名を、“pdbold.dat” という名前に変更してください。


  2. Manager/Enterprise Managerアップグレードインストール

    初回インストールと同様に「3.1.1 Managerのインストール/3.1.5 Enterprise Managerのインストール」に従ってManager/Enterprise Managerのインストールを開始します。

    アップグレードを行うかの問い合わせがありますので、YES を選択してください。その後、ログデータ(Troubleshoot)の保持期間の問い合わせがあった場合は、保持期間の指定を行ってください。なお、アップグレードインストールでは自動で以下のことが行われます。

    • デーモンの停止

    • その他定義ファイル(/etc/opt/FJSVssqc/配下)の退避

    • 旧バージョンパッケージのアンインストール

    • 前回の問い合わせ項目での入力情報を引き継いだインストール。

    • 退避してあったその他定義ファイルの書き戻し


  3. Manager/Enterprise Managerデーモンの起動と確認

    A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、デーモンを起動してください。また、常駐プロセスが正しく起動しているか確認してください。


  4. /var/opt/FJSVssqc/配下のファイルの書き戻し

    「1. /var/opt/FJSVssqc/配下のファイルバックアップ」でバックアップしておいた、/var/opt/FJSVssqc/配下のファイルを、元のパスに書き戻します。


  5. pdb.datファイルの確認

    以下のディレクトリにpdb.datファイルが存在することを確認します。

    /var/opt/FJSVssqc/PDB/


  6. Manager/Enterprise Managerデーモン停止と確認

    A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照してデーモンを停止してください。また、常駐プロセスが正しく停止しているか確認してください。


  7. ConvPDBV13コマンドの実行

    注意

    V11, V12からアップグレードする場合のみ、ConvPDBV13コマンドを実行してください。

    /opt/FJSVssqc/bin/ConvPDBV13 -f/etc/opt/FJSVssqc/ConvertV13.opt

    ポイント

    • ConvertV13.optファイルに以下のパラメタを指定します。

      • -o 古いPDB(V11,V12)ファイルのPATHを指定

      • -n V13のPDBファイルのPATHを指定。

      • -s SYSTEM SQLのCREATEファイルのPATHを指定


    【実行例】

    下記のオプションにパラメタを指定する際は、オプションとパラメタの間に空白を空けないで下さい。

    #cd /opt/FJSVssqc/bin

    ./ConvPDBV13 -f/etc/opt/FJSVssqc/ConvertV13.opt
    Processing:
      Old PDB: "/var/opt/FJSVssqc/PDB/pdbold.dat"
      New PDB: "/var/opt/FJSVssqc/PDB/pdb" Extension: ".dat"
      create sql file: "/etc/opt/FJSVssqc/createpdb_data.sql"
    Converting system tables
      Converting table "system"
      Converting table "system_route"
    Converting other tables
      Converting table "compound_data"
      Converting table "ryg_data"
    Converting consolidated tables
      Converting table "consumer_data"
      Converting table "conres_data"
      Converting table "resource_data"
      Converting table "resource_data_wide"
      Converting table "resource_data_vwide"
      Converting table "resource_data_uwide"
      Converting table "resource_data_uuwide"
      Converting table "resource_data_twide"
      Converting table "resource_data_ttwide"
    OK

    注意

    • V11、V12からアップグレードする場合は、PDBがコンバートされます。PDBのコンバートに要する時間は、ディスクのI/O性能に依存します。内蔵ディスク上の5GbyteのPDBをコンバートする場合、約1時間が目安になります。

    • PDBのコンバートが実施された場合、モニタデータとリソースデータ(10分間隔)は、コンバートの対象にはなりませんので、アップグレード後は参照できなくなります。

    • モニタデータとリソースデータ(10分間隔)もコンバートの対象にしたい場合は、ConvertV13.optに以下のオプションを指定してください。ただし、コンパート時間は2~3倍長くなります。

      モニタデータを追加する場合 : -isummary

      リソースデータ(10分間隔)を追加する場合 : -i600

      ※ -isummary,-i600はスペースで区切ることで同時に指定できます。


  8. 書き戻し対象外の定義ファイルに行われていたユーザ定義の反映

    自動で書き戻しが行えないファイルが、/etc/opt/FJSVssqc配下および/opt/FJSVssqc/bin配下に ”ファイル名VnnLnn.拡張子” または ”ファイル名Vnnn.拡張子” というファイル名でバックアップされています(VnnLnn、Vnnn部分は、アップグレード前のバージョンレベルです)。アップグレード前に編集を行っていたファイルが、バックアップされていた場合には、バックアップファイルを元に、再度、編集作業を行ってください。


    上記でバックアップされるファイルは以下のものです。

    • DSAconfiguration.txt

    • template.dat

    • threshold.sh

    • tsconfig.txt

    • pdbmanage.txt

    注意

    バックアップファイルは、編集の有無に係わらず作成されます。

  9. Manager/Enterprise Managerのデーモンの起動と確認

    A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、デーモンを起動してください。また、常駐プロセスが正しく起動しているか確認してください。