Manager/Enterprise Managerのアップグレードインストールの手順を、以下に示します。
■実行に必要な権限
【Windows版】
Administratorsグループに所属するユーザ権限が必要です。
【UNIX版】
システム管理者(スーパ・ユーザ)権限が必要です。
■本手順を行う前に
Manager/Enterprise Managerの常駐プロセスが起動している場合は、「A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、サービス/デーモンを停止してください。また、常駐プロセスが正しく停止しているか確認してください。
■手順
以下の順にそって実施してください。
【Windows版】
Manager/Enterprise Managerのアップグレードインストール
初回インストールと同様に「3.1.1 Managerのインストール/3.1.5 Enterprise Managerのインストール」に従ってManager/Enterprise Managerのインストールを開始します。
「このシステムには、既に本製品の旧バージョンがインストールされています。アップグレードしますか?」の問い合わせがありますので、「はい」を選択してください。その後、ログデータ(Troubleshoot)の保持期間の問い合わせがあった場合は、保持期間の指定を行ってください。なお、アップグレードインストールでは自動で以下のことが行われます。
サービスの停止
前回のインストール時の問い合わせ項目での入力情報を引き継いだ上書きインストール
上書き対象外の定義ファイルのバックアップ
V11, V12からアップグレードする場合、PDBファイルのファイル名が変更される(V11.0L10はpdbV11L10.dat、V12.0L10はpdbV12L10.dat、V12.0L11はpdbV12L11.dat)。
Manager/Enterprise Managerのサービスの起動と確認
「A.8 常駐プロセス、起動と停止」 を参照して、一旦、「Systemwalker SQC DCM」サービスを起動してください。また、常駐プロセスが正しく起動しているか確認してください。
PDBファイル(pdb.dat)の確認
以下のディレクトリに本バージョンのPDBファイル(pdb.dat)が存在することを確認します。
<可変ファイル格納ディレクトリ>\data |
Manager/Enterprise Managerのサービスの停止と確認
「A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、「Systemwalker SQC DCM」サービスを停止してください。また、常駐プロセスが正しく停止しているか確認してください。
pdb_convert.exeコマンドの実行
注意
V11, V12からアップグレードする場合のみ、pdb_convert.exeコマンドを実行してください。
<インストールディレクトリ>\bin\pdb_convert.exe -f<可変ファイル格納ディレクトリ>\control\ConvertV13.opt |
ポイント
ConvertV13.optファイルに以下のパラメタを指定します。
-o 古いPDB(V11,V12)ファイルのPATHを指定
-n V13のPDBファイルのPATHを指定。
-s SYSTEM SQLのCREATEファイルのPATHを指定
このオプションのConvertV13.optへの設定例を以下に示します。
下記のオプションにパラメタを指定する際は、オプションとパラメタの間に空白を空けないで下さい。
ファイルには既にデフォルトの値が設定されています。記述されている内容で問題ない場合は変更の必要はありません。
-oC:\SystemwalkerSQC\data\pdbV12L10.dat -nC:\SystemwalkerSQC\data\pdb.dat -sC:\SystemwalkerSQC\control\createpdb_data.sql |
■実行例
pdb_convert.exeの実行例を以下に示します(V12.0L10からアップグレートした場合の例)。
C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>pdb_convert.exe -fC:\SystemwalkerSQC\control\ConvertV13.opt |
注意
V11、V12からアップグレードする場合はPDBがコンバートされます。PDBのコンバートに要する時間は、ディスクのI/O性能に依存します。内蔵ディスク上の5GbyteのPDBをコンバートする場合、約1時間が目安になります。
PDBがコンバートされた場合、モニタデータとリソースデータ(10分間隔)は、コンバートの対象にはなりませんので、アップグレード後はモニタ画面、ドリルダウン画面、10分単位のレポートで、アップグレード以前のデータが参照できなくなります。
モニタデータとリソースデータ(10分間隔)もコンバートの対象にしたい場合は、ConvertV13.optに以下のオプションを指定してください。ただし、コンパート時間は2~3倍長くなります。
モニタデータを追加する場合 : -isummary
リソースデータ(10分間隔)を追加する場合 : -i600
※ -isummary,-i600はスペースで区切ることで同時に指定できます。
上書き対象外の定義ファイルに行われていたユーザ定義の反映
上書きが行えないファイルが、<可変ファイル格納ディレクトリ>\SystemwalkerSQC\control配下および<インストールディレクトリ>\SystemwalkerSQC\bin配下に ”ファイル名VnnLnn.拡張子” または ”ファイル名Vnnn.拡張子” というファイル名でバックアップされています(VnnLnn、Vnnn部分は、アップグレード前のバージョンレベルです)。アップグレード前に編集を行っていたファイルが、バックアップされていた場合には、バックアップファイルを元に、再度、編集作業を行ってください。
上記でバックアップされるファイルは以下のものです。
DSAconfiguration.txt
template.dat
threshold.bat
tsconfig.txt
注意
バックアップファイルは、編集の有無に係わらず作成されます。
Manager/Enterprise Managerのサービスの起動と確認
「A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、サービスを起動してください。また、常駐プロセスが正しく起動しているか確認してください。
【UNIX版】
/var/opt/FJSVssqc/配下のファイルバックアップ
/var/opt/FJSVssqc/配下のファイルをバックアップしておきます。
注意
ファイルにはPDBが含まれます。データサイズが大きくなるので、バックアップ先の領域サイズに注意してください。
V11、V12からアップグレードする場合は、PDBファイル(/var/opt/FJSVssqc/PDB/pdb.dat)のファイル名を、“pdbold.dat” という名前に変更してください。
Manager/Enterprise Managerのアップグレードインストール
初回インストールと同様に「3.1.1 Managerのインストール/3.1.5 Enterprise Managerのインストール」に従ってManager/Enterprise Managerのインストールを開始します。
アップグレードを行うかの問い合わせがありますので、YES を選択してください。その後、ログデータ(Troubleshoot)の保持期間の問い合わせがあった場合は、保持期間の指定を行ってください。なお、アップグレードインストールでは自動で以下のことが行われます。
デーモンの停止
その他定義ファイル(/etc/opt/FJSVssqc/配下)の退避
旧バージョンパッケージのアンインストール
前回の問い合わせ項目での入力情報を引き継いだインストール。
退避してあったその他定義ファイルの書き戻し
Manager/Enterprise Managerのデーモンの起動と確認
「A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、デーモンを起動してください。また、常駐プロセスが正しく起動しているか確認してください。
/var/opt/FJSVssqc/配下のファイルの書き戻し
「1. /var/opt/FJSVssqc/配下のファイルバックアップ」でバックアップしておいた、/var/opt/FJSVssqc/配下のファイルを、元のパスに書き戻します。
pdb.datファイルの確認
以下のディレクトリにpdb.datファイルが存在することを確認します。
/var/opt/FJSVssqc/PDB/ |
Manager/Enterprise Managerのデーモンの停止と確認
「A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照してデーモンを停止してください。また、常駐プロセスが正しく停止しているか確認してください。
ConvPDBV13コマンドの実行
注意
V11, V12からアップグレードする場合のみ、ConvPDBV13コマンドを実行してください。
/opt/FJSVssqc/bin/ConvPDBV13 -f/etc/opt/FJSVssqc/ConvertV13.opt |
ポイント
ConvertV13.optファイルに以下のパラメタを指定します。
-o 古いPDB(V11,V12)ファイルのPATHを指定
-n V13のPDBファイルのPATHを指定。
-s SYSTEM SQLのCREATEファイルのPATHを指定
【実行例】
下記のオプションにパラメタを指定する際は、オプションとパラメタの間に空白を空けないで下さい。
#cd /opt/FJSVssqc/bin ./ConvPDBV13 -f/etc/opt/FJSVssqc/ConvertV13.opt |
注意
V11、V12からアップグレードする場合は、PDBがコンバートされます。PDBのコンバートに要する時間は、ディスクのI/O性能に依存します。内蔵ディスク上の5GbyteのPDBをコンバートする場合、約1時間が目安になります。
PDBのコンバートが実施された場合、モニタデータとリソースデータ(10分間隔)は、コンバートの対象にはなりませんので、アップグレード後は参照できなくなります。
モニタデータとリソースデータ(10分間隔)もコンバートの対象にしたい場合は、ConvertV13.optに以下のオプションを指定してください。ただし、コンパート時間は2~3倍長くなります。
モニタデータを追加する場合 : -isummary
リソースデータ(10分間隔)を追加する場合 : -i600
※ -isummary,-i600はスペースで区切ることで同時に指定できます。
書き戻し対象外の定義ファイルに行われていたユーザ定義の反映
自動で書き戻しが行えないファイルが、/etc/opt/FJSVssqc配下および/opt/FJSVssqc/bin配下に ”ファイル名VnnLnn.拡張子” または ”ファイル名Vnnn.拡張子” というファイル名でバックアップされています(VnnLnn、Vnnn部分は、アップグレード前のバージョンレベルです)。アップグレード前に編集を行っていたファイルが、バックアップされていた場合には、バックアップファイルを元に、再度、編集作業を行ってください。
上記でバックアップされるファイルは以下のものです。
DSAconfiguration.txt
template.dat
threshold.sh
tsconfig.txt
pdbmanage.txt
注意
バックアップファイルは、編集の有無に係わらず作成されます。
Manager/Enterprise Managerのデーモンの起動と確認
「A.8 常駐プロセス、起動と停止」を参照して、デーモンを起動してください。また、常駐プロセスが正しく起動しているか確認してください。