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Interstage Application Server OLTPサーバ運用ガイド

5.3.2 コマンドを利用してOTSシステムを作成する場合

  通常はisinitコマンドを利用して、Interstage全体の環境構築の延長でOTSシステムを作成します。ただし、ネーミングサービスの配置場所など特定の条件下でデータベース連携サービスを利用する場合は、otssetupコマンドを利用します。

5.3.2.1 Interstage動作環境定義の生成

  Interstageシステム定義ファイルの登録を実施することにより、Interstage動作環境定義が自動的に生成されます。

  Interstage動作環境定義の詳細は、“Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)”を参照してください。

Interstage動作環境定義の格納先

C:\Interstage\td\etc\isreg\isinitdef.txt

/opt/FSUNtd/etc/isreg/isinitdef.txt

/opt/FJSVtd/etc/isreg/isinitdef.txt

5.3.2.2 isinitコマンドとotssetupコマンドについて

  Interstageの初期化はisinitコマンドによって行います。

  isinitコマンドを使用してInterstageの初期化を行うには、Interstage動作環境定義を生成し、必要項目を設定しておく必要があります。

  Interstage動作環境定義については、“Interstage Application Server 運用ガイド(基本編)”を参照してください。

  データベース連携サービスを利用するには、type2で初期化する必要があります。EJBアプリケーションを利用する場合には、ejbを指定する必要があります。

isinit type2 ejb

  リモートのネーミングサービスを利用する場合、isinitはtype3で実施する必要があります。type3ではOTSシステムの環境設定は行われません。

  そのため、OTSシステムやリソース管理プログラムの環境設定はotssetupコマンドを使用して行わなければなりません。

  ここでは、otssetupコマンドによる動作環境の設定と動作環境の削除について説明します。

otssetup -f セットアップ情報ファイル

  OTSシステムを削除する場合は、以下のように指定してコマンドを実行します。

otssetup -d

5.3.2.3 ローカルのネーミングサービスを利用する場合(推奨)

  データベース連携サービス(OTSシステム)が動作するホストと同じホストのネーミングサービスを利用する場合の設定方法を説明します。
  データベース連携サービスに必要な以下の定義項目は、Interstageがシステム規模に合わせて値を設定しています。運用環境に合わせて値を変更する場合は、以下の項目の値を変更してください。
  ただし、セットアップ種別とシステムログファイル名は必ず設定する必要があります。

1. Interstage動作環境定義の設定

# OTSのセットアップ種別の設定
OTS Setup mode = sys

# OTSシステムのスレッド多重度
OTS Multiple degree=5

# データベース連携サービスのリカバリプロセスの多重度
OTS Recovery=2

# データベース連携サービスで使用するシステムログファイル名を
#必ず設定してください
OTS path for system log=

# データベース連携サービスのトランザクション最大数
# システム規模が small の場合
# システム規模により最大接続クライアント数を指定します
OTS maximum Transaction=50

2. Interstageの初期化
  isinitコマンドでInterstageを初期化します。

isinit type2 ejb

5.3.2.4 リモートのネーミングサービスを利用する場合

  データベース連携サービス(OTSシステム)が動作するホストと異なるホストのネーミングサービスを利用する場合の設定方法を説明します。
  リモートのネーミングサービスを利用する場合、isinitコマンドでOTSシステムの初期化は行えません。
  最初にネーミングサービスの環境設定を行った後、otssetupコマンドでOTSシステムを初期化する必要があります。

1. Interstage動作環境定義の設定

NS USE=remote

NS Host Name=利用するネーミングサービスが動作するホスト名

NS Port Number=利用するネーミングサービスのPort番号

2. Interstageの初期化
  isinitコマンドでInterstageを初期化します。

isinit type3

3. セットアップ情報ファイルの作成

# OTSのセットアップ種別の設定

MODE=SYS

# OTSシステムのスレッド多重度

OTS_FACT_THR_CONC=5

# データベース連携サービスのリカバリプロセスの多重度
OTS_RECV_THR_CONC=2

# データベース連携サービスで使用するシステムログファイル名を
#必ず設定してください

LOGFILE=

# データベース連携サービスのトランザクション最大数
# システム規模が small の場合
# システム規模により最大接続クライアント数を指定します

TRANMAX=10

4. データベース連携サービスの環境設定
  otssetupコマンドでOTSを初期化します。

otssetup -f セットアップ情報ファイル