ここでは不整合検出コマンド(dcccheck)について説明します。
運用中に発生しうる、蓄積データファイルと資源管理の管理レコードの状態との不整合を以下に示します。
管理レコードが作成中・無効状態である
dccunlockコマンドにより異常な管理レコードを無効化すると発生します。
管理レコードは作成中・有効状態だが、dlofentryコマンドは実行されていない
dlofentryコマンドを強制終了した、または資源管理に異常が発生して管理レコードの更新ができなかった場合に発生します。
放置すると、同じ蓄積データファイル名ではdlofentryコマンドを再実行できません。
dccunlockコマンドにより、管理レコードを無効状態に変更する必要があります。
管理レコードは作成済み・有効状態だが、対応する蓄積データファイルが存在しない
利用者が誤って蓄積データファイルを削除してしまった、またはディスク障害後のリカバリで最新状態に戻せなかった場合に発生します。
放置すると、抽出時に対象ファイルが見つからずエラーになります。
管理レコードは削除済み・有効状態だが、蓄積データファイルが存在する。
dccdeleteコマンドが、何らかの理由により蓄積データファイルが削除できなかった場合に発生します。
dccdeleteコマンドは蓄積データファイルの削除に失敗しても、対応する管理レコードを「削除済み」状態に変更して終了します。
dcccheckコマンドは、Interstage Information Storageに格納されている蓄積データファイルと資源管理の状態を相互に確認することで、これらの不整合状態を検出します。
例
sampleカテゴリに対して不整合検出コマンドを実行し、結果を/DATA/mismatch.txtに出力する
dcccheck out_file=/DATA/mismatch.txt cat_name=sample
参照
注意
dcccheckコマンドはカテゴリに登録されているすべての管理レコードに対して不整合の確認をします。
そのため、登録されている管理レコード数(無効状態、削除済み状態含む)によっては、コマンドの完了までに長時間を要することがあります。
dcccheckコマンド実行中は、データの格納や削除、管理レコードの無効化、管理レコードの削除など運用のコマンドを実行しないでください。誤ってdcccheckコマンドと運用のコマンドを同時に実行した場合、正しくない情報が取得されることがあります。