ディスク装置の電源が未投入状態で資源管理を起動した場合、“qdg12079e”のシステムメッセージが出力され、当該資源管理の管理領域がアクセス禁止状態になります。また、資源管理の管理領域が割り付けられているローデバイスの容量や属性が変更されている状態で資源管理を起動した場合、“qdg12353e”、“qdg12354e”または“qdg12355e”のシステムメッセージが出力され、当該資源管理の管理領域がアクセス禁止状態になります。
ディスク装置の電源が未投入状態の場合のリカバリ方法は、ディスク装置の電源を投入したときに、システム上で当該ディスク装置が参照可能となるか、参照可能とならないかによってリカバリ操作の手順が異なります。ディスク装置が参照可能とならない場合には、システムの再起動の処理が必要です。
以下に、ディスク装置の電源が未投入の状態または資源管理の管理領域が割り付けられているローデバイスの容量や属性が変更されている状態で資源管理を起動した場合のリカバリ方法について説明します。
資源管理の管理領域をPRIMECLUSTER GDSボリュームなどのディスク管理製品のボリュームに割り付けている場合は、ディスク管理製品のマニュアルに従ってリカバリ操作を実施してください。また、ネットワークファイルを配置したディスク装置上の資源管理の管理領域、および、PRIMECLUSTER GDSボリュームなどのディスク管理製品のボリューム上の資源管理の管理領域で、上記のメッセージが出力されてアクセス禁止となった場合、出力されたすべての資源管理の管理領域に対して、rdbexspcコマンドで接続処理を行う必要があります。
$ rdbexspc -mattach pmt -p INFOSTORAGEDB.STDBSP001
図2.8 リカバリ操作の流れ
(1) 資源管理を起動します。 ――― rdbstartコマンド ★ 障害発生 (2) 対象の資源管理の管理領域がハードウェア障害が ――― rdbinfコマンド 原因でアクセス禁止の状態であるかを確認します。 (pオプション) (3) ディスク装置の電源が未投入であるかを確認します。 未投入 → (4)へ 投入済 → “本節”を参照し、資源管理をリカバリして ください。 (資源管理の管理領域を割り付けたデバイスが、削除されている 可能性があります) (4) 対象の資源管理の管理領域が格納されたディスク装置の電源を投入し、システム上 から当該ディスク装置が参照可能であるかを確認します。 参照可能 → (6)へ 参照不可能 → (5)へ (5) 資源管理およびシステムを再起動します。 → (7)へ (6) 対象の資源管理の管理領域を資源管理に接続 ――― rdbexspcコマンド します。 (mattach pmtオプション) (7) 対象の資源管理の管理領域がリカバリされたことを確認 ――― rdbinfコマンド します。 (pオプション) (8) 運用を再開します。
例
以下の例は、ディスク装置の電源が未投入の状態で資源管理を起動した場合を想定しています。
ディスク装置の電源が未投入 $ rdbstart rdb: INFO: qdg02600i: RDBIIの起動を開始します rdb: INFO: qdg02602i: 起動ステージ0完了 rdb: ERROR: qdg12079e: 資源管理の管理領域'INFOSTORAGEDB.STDBSP001'のデバイスが削除 されています デバイス名='/dev/raw/raw30' rdb: ERROR: qdg02469e: 資源管理の管理領域'INFOSTORAGEDB.STDBSP001'をアクセス禁止状態 にしました rdb: INFO: qdg02602i: 起動ステージ1完了 rdb: INFO: qdg02602i: 起動ステージ2完了 rdb: INFO: qdg02602i: 起動ステージ3完了 rdb: INFO: qdg02601i: RDBIIの起動が完了しました $ rdbinf -p INFOSTORAGEDB.STDBSP001 -a RDBII rdbinf DATE:2007/04/14 TIME:11/45/21 Directory : /home/rdbdir/DIR_FILE1 Database : INFOSTORAGEDB DBspace : STDBSP001 Cond State Cause Used Free Size NON INH/DBS HER 100% 0% 1048576 オペレータ操作 … 資源管理の管理領域'INFOSTORAGEDB.STDBSP001'を格納している ディスク装置の電源を確認する。 オペレータ操作 … ディスク装置の電源を投入し、システム上から当該ディスクが 参照可能であるかを確認する。 $ rdbexspc -mattach pmt -p INFOSTORAGEDB.STDBSP001 $ rdbinf -p INFOSTORAGEDB.STDBSP001 -a RDBII rdbinf DATE:2007/04/14 TIME:11/45/21 Directory : /home/rdbdir/DIR_FILE1 Database : INFOSTORAGEDB DBspace : STDBSP001 Cond State Cause Used Free Size NON ---/--- --- 100% 0% 1048576 運用の再開