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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 14.2 運用手引書 Copy Control Module編

C.2 ハードウェア障害の対処方法

ETERNUS ディスクアレイは、ハードウェア障害によりアドバンスト・コピーを継続できない状態になると、自動的にアドバンスト・コピーを中断します。

障害が発生した場合は、アドバンスト・コピーの状態とエラーコードを確認して、対処を実施してください。

障害が発生した場合の対処方法を説明します。

表C.1 ハードウェア障害の原因と対処方法

アドバンス・コピーの状態

エラーコード

原因・対処

OPC Error Suspend

0xBA

[原因]

QuickOPCが物理コピー未実施かつトラッキング処理中にコピー元の論理ボリュームに不良セクタが発生しました。

[対処]

  1. A.7.3 acopc cancel (OPCまたはQuickOPCのコピー停止コマンド)」で異常の発生している処理をキャンセルします。コマンドによるキャンセルができない場合は、ETERNUS Web GUIを使用してキャンセルします。

  2. 不良セクタ領域はその領域を上書きすることによって復旧されます。複製元ボリュームの用途/使用状況に応じて、以下の復旧方法から適切な方法を選択して復旧を行ってください。

    • 復旧方法1

      上位ソフト(ファイルシステム、DBMS等)から再構築できる領域の場合は再構築を行う。

    • 復旧方法2

      不良セクタ領域が未使用領域やテンポラリ領域のような使用されていない領域の場合は、専用ツール(例:UNIXのddコマンド)で書込みを行う。

    • 復旧方法3

      逆向きのコピーを実施して、コピー先の論理ボリュームからデータを復旧する(なお、不良セクタが発生したコピー処理の複製先ボリュームからの復旧も可能です)。

0xBA以外

[原因]

0xBA以外のエラーが発生しました。エラーの詳細は、富士通技術員(SE)に確認してください。

[対処]

  1. A.7.3 acopc cancel (OPCまたはQuickOPCのコピー停止コマンド)」で異常の発生している処理をキャンセルします。コマンドによるキャンセルができない場合は、ETERNUS Web GUIを使用してキャンセルします。

  2. A.6.6 acpair remove (コピーペアの削除コマンド)」を使用して、異常の発生しているコピーペアを削除します。

  3. A.6.5 acpair add (コピーペアの追加コマンド)」を使用して、新しいコピーペアを追加します。

EC Error Suspend

0xBA

[原因]

EC/RECがサスペンド状態(複製確立状態)でコピー元の論理ボリュームに不良セクタが発生しました。

[対処]

  1. A.8.7 acec cancel (同期型高速コピーの停止コマンド)」で異常の発生している処理をキャンセルします。コマンドによるキャンセルができない場合は、ETERNUS Web GUIを使用してキャンセルします。

  2. 不良セクタ領域はその領域を上書きすることによって復旧されます。複製元ボリュームの用途/使用状況に応じて、以下の復旧方法から適切な方法を選択して復旧を行ってください。

    • 復旧方法1

      上位ソフト(ファイルシステム、DBMS等)から再構築できる領域の場合は再構築を行う。

    • 復旧方法2

      不良セクタ領域が未使用領域やテンポラリ領域のような使用されていない領域の場合は、専用ツール(例:UNIXのddコマンド)で書き込みを行う。

    • 復旧方法3

      逆向きのコピーを実施して、コピー先の論理ボリュームからデータを復旧する(なお、不良セクタが発生したコピー処理の複製先ボリュームからの復旧も可能です)。

0xBA以外

[原因]

0xBA以外のエラーが発生しました。エラーの詳細は、富士通技術員(SE)に確認してください。

[対処]

  1. A.8.7 acec cancel (同期型高速コピーの停止コマンド)」で異常の発生している処理をキャンセルします。コマンドによるキャンセルができない場合は、ETERNUS Web GUIを使用してキャンセルします。

  2. A.6.6 acpair remove (コピーペアの削除コマンド)」を使用して、異常の発生しているコピーペアを削除します。

  3. A.6.5 acpair add (コピーペアの追加コマンド)を使用して、新しいコピーペアを追加します。

EC Hardware Suspend

---

[原因]

全パス閉塞(halt)が発生しました。

[対処]

RECのRecoveryモードによって、RECを再開(Resume)する方法が異なります。

EC Hardware Suspend(Use REC DISK)

---

[原因]

転送データがREC Diskバッファに退避されている状態で全パス閉塞(halt) が発生しました。

[対処]

RECのRecoveryモードによって、RECを再開(Resume)する方法が異なります。

Snap Error Suspend

0xBB

[原因]

Snap Data VolumeまたはSnap Data Poolの容量不足が発生しました。

[対処1 (Snap Data Volumeの容量不足の復旧方法)]

A.7.6 acsnap cancel (SnapOPC+のコピー停止コマンド) 【Linux 5 for Itanium版を除く】」で異常の発生している処理をキャンセルします。コマンドによるキャンセルができない場合は、ETERNUS Web GUIを使用してキャンセルします。

Snap Data Volumeの容量不足が発生する原因は、以下が考えられます。

  1. Snap Data Volumeの物理容量の見積りが適切でない。

  2. Snap Data Volumeの物理容量の見積りは適切だが、SnapOPC+セッションが存在しない状態でSnap Data Volumeに大量の更新を行ったため、Snap Data Volumeの物理容量が無駄に消費されている。

Snap Data Volumeの使用状況は、「A.9.5 acsdv stat (Snap Data Volumeの状態表示コマンド) 【Linux 5 for Itanium版を除く】」で確認できます。

上記 a.に該当する場合は、Snap Data Volumeの物理容量を再度見積もり、Snap Data Volumeを再作成してください。
上記 b.に該当する場合は、ETERNUS Web GUIまたは「A.9.4 acsdv init (Snap Data Volumeの初期化コマンド) 【Linux 5 for Itanium版を除く】」を使用して、Snap Data Volumeを初期化してください。
なお、Snap Data Volumeの再作成および初期化を行った後は、パーティション(スライス)の再作成が必要になります。

[対処2 (Snap Data Poolの容量不足の復旧方法)]

A.7.6 acsnap cancel (SnapOPC+のコピー停止コマンド) 【Linux 5 for Itanium版を除く】」で異常の発生している処理をキャンセルします。コマンドによるキャンセルができない場合は、ETERNUS Web GUIを使用してキャンセルします。

Snap Data Poolの容量不足が発生する原因は、以下が考えられます。

  1. Snap Data Poolの容量の見積りが適切でない。

  2. Snap Data Poolの容量の見積りは適切だが、SnapOPC+セッションが存在しない状態でSnap Data Volumeに大量の更新を行ったため、Snap Data Poolの容量が無駄に消費されている。

Snap Data Poolの使用状況は、「A.9.6 acsdv poolstat (Snap Data Poolの状態表示コマンド) 【Linux 5 for Itanium版を除く】」で確認できます。

上記 a.に該当する場合は、Snap Data Poolの容量を再度見積もり、Snap Data Poolの容量を増設した後、Snap Data Volumeを再作成してください。
上記 b.に該当する場合は、ETERNUS Web GUIまたは「A.9.4 acsdv init (Snap Data Volumeの初期化コマンド) 【Linux 5 for Itanium版を除く】」を使用してSnap Data Volumeの初期化をしてください。

なお、Snap Data Volumeの再作成および初期化を行った後は、パーティション(スライス)の再作成が必要になります。