名前
tborestore - テープリストアの実行
形式
業務ボリュームのリストアを行う場合
/opt/FJSVswstm/bin/tborestore -h Storage-Server [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] [-r Restore-Device-Name] [-d Restore-Storage-Server] Device-Name
Symfowareデータベースを業務ボリューム指定でリストアを行う場合
/opt/FJSVswstm/bin/tborestore -h Storage-Server [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] -R Restore-RecCtrlFile-Directory Device-Name
Symfowareデータベースをロググループ指定でリストアを行う場合
/opt/FJSVswstm/bin/tborestore -n -h Storage-Server [-g Generation-No | -v Version-No | -t Backup-Time] -R Restore-RecCtrlFile-Directory Log-Group-Name[/RDB-Name]
機能説明
バックアップ履歴情報のうち、テープに格納されたデータのリストアを実施します。
このコマンドでリストアをした場合、Storageサーバ上で前後処理を行いません。Storageサーバが停止している状態、もしくは業務ボリュームにアクセスをしていない状態でリストアを実施する必要があります。
Symfowareの業務ボリュームをリストアする場合、バックアップ時にテープに退避したリカバリ制御ファイルも同時にリストアをします。このコマンドで、Symfowareデータベーススペースをリストアした場合、アーカイブログ適用を行いません。アーカイブログを適用するには、Symfowareが提供するコマンドの“rdbmrrcv”コマンドを用いて行います。アーカイブログの適用については、『Symfoware Server RDB運用ガイド』を参照してください。
オプション
-gオプション、-vオプション、-tオプションのいずれも指定されなかったときは、世代管理しているバックアップ履歴の中から最新の情報をリストアします。
Storageサーバ名を指定します。
リストアするデータの相対世代番号を指定します。
世代管理しているデータのリストアのみ指定できます。
相対世代番号については、14.4.8 tbohistdisp(テープ履歴情報表示コマンド)で確認してください。
-v、-tオプションと同時に指定できません。
リストアするデータの絶対世代番号を指定します。
世代管理しているデータのリストアのみ指定できます。
絶対世代番号については、14.4.8 tbohistdisp(テープ履歴情報表示コマンド)で確認してください。
-g、-tオプションと同時に指定できません。
リストアするデータの日数管理開始日時を指定します。
日数管理しているデータのリストアのみ指定できます。
日数管理開始日時については、14.4.8 tbohistdisp(テープ履歴情報表示コマンド)で確認してください。
バックアップ日時は「"YYYY/MM/DD hh:mm:ss"」の形式で指定します。「"YYYY/MM/DD hh:mm:ss"」は次のような形式となります。
YYYY:年(4桁)
MM:月(2桁)
DD:日(2桁)
hh:時(2桁)
mm:分(2桁)
ss:秒(2桁)
-g、-v オプションと同時に指定できません。
業務ボリューム以外のデバイスにリストアするときに、そのリストア先のデバイス名を指定します。
Symfowareの業務ボリュームの場合は指定できません。
GDSの論理ボリュームの場合は指定できません。
元の業務ボリュームのStorageサーバとは別のStorageサーバのボリュームにリストアするときに、そのリストア先のStorageサーバ名を指定します。
このオプションを指定したときは、-rオプションを指定する必要があります。
Symfowareの業務ボリュームの場合は指定できません。
ロググループによるリストアを行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。
リカバリ制御ファイルのリストア先ディレクトリ名を指定します。
Symfowareの場合は、必須です。
Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。
本オプションに指定するディレクトリは、テープサーバ上に存在している必要があります。
オペランド
StorageサーバがSolaris/Linux/HP-UX/AIXの場合、業務ボリュームのブロックデバイス名を指定します。
StorageサーバがWindowsの場合、業務ボリュームに対応するAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。AdvancedCopy Managerデバイス名の詳細については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書(Windows版)』の「AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について」を参照してください。
ロググループ名を指定します。
RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。
RDBシステム名がない時は、省略できます。
終了ステータス
=0:正常終了
>0:異常終了
使用例
相対世代番号=2のデータをリストアします(相対世代番号については、テープ履歴情報表示コマンドで表示されるデータを参照してください)。
# /opt/FJSVswstm/bin/tborestore -h server01 -g 2 /dev/dsk/c1t0d0s6 /dev/dsk/c1t0d0s6 tborestore completed #
ロググループ(LOG01/RDB1)の相対世代番号=2のデータをリストアします(相対世代番号については、履歴情報表示コマンドで表示されるデータを参照してください)。
# /opt/FJSVswstm/bin/tborestore -h server01 -n -g 2 -R /work/rcvfiledir LOG01/RDB1 LOG01/RDB1 tborestore completed # <この後、/work/rcvfiledir配下のリカバリ制御ファイルをStorageサーバ上に転送して、rdbmrrcvコマンドでログ適用をする必要があります。>
日数管理の2005/02/02 06:12:55に採取したデータをリストアします。
# /opt/FJSVswstm/bin/tborestore -h server01 -t "2005/02/02 06:12:55" /dev/dsk/c1t1d0s6 /dev/dsk/c1t1d0s6 tborestore completed #
注意事項
このコマンドでリストアをした場合、Storageサーバ上で前後処理を行いません。このため、業務ボリュームにアクセスをしている状態で、本コマンドを実行した場合、リストアデータの保証はされません。
このコマンドでリストア先ボリュームを指定したリストアをした場合、指定したボリュームにバックアップデータが存在する場合や同期処理が存在する場合でもリストアを実行します。このような状態でリストアを行うと、バックアップデータの破壊をすることになるため、リストア先にバックアップボリュームを指定する場合は、使用されていないものを指定してください。
以下のような場合は、リストアができません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。
相対世代番号と絶対世代番号の両方を指定したとき。
業務ボリュームとして登録されたデバイスを-rオプションのパラメーターとして指定したとき。
Symfoware用の業務ボリュームをリストアするときに、-rオプションを指定したとき。
SDXオブジェクトを -rオプションのパラメーターとして指定したとき。
通常業務ボリュームのリストア先ボリュームに、GDSの論理ボリュームを指定したとき。
ロググループにGDSのボリュームとGDSでないボリュームが混在している場合に、-nオプションを指定したとき。
テープからの読み込み中に何らかの異常を検出したとき。
ポイント
業務ボリューム以外の任意のデバイスにリストアすることができます。リストア先として指定できるデバイスは以下の条件を満たす必要があります。
業務ボリューム以外であること。
ボリュームサイズが元の業務ボリューム以上であること。
なお、Symfowareの業務ボリュームの場合は、元の業務ボリューム以外のデバイスにリストアすることはできません。