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ETERNUS SF Storage Cruiser 14.2 ユーザーズガイド仮想ストレージ管理編

1.1 仮想ストレージとは

アプリケーションが処理するデータを参照するには、データを蓄積するボリュームが必要です。ボリュームを業務サーバに割り当てるには、ディスク装置から必要なディスク容量を作成しなければならないため、ストレージ管理者は、業務サーバごとに必要なディスク容量を見積もり、見積りに応じた論理ユニットを作成する作業を実施しています。

仮想ストレージとは、ディスク装置で作成した論理ユニットの属性(容量やRAIDグループ)に依存せずに、自由な容量のボリュームを作成できる機能を表したものです。

SAN(Storage Area Network)環境における、仮想ストレージ機能の提供レイヤーは、以下の3つに分けられます。

図1.1 仮想ストレージの実現レイヤー

サーバレイヤー

アプリケーションが稼働する業務サーバ内に、仮想ストレージ機能用のソフトウェアを稼働させて、アプリケーションに仮想ストレージを提供します。

ネットワークレイヤー

アプリケーションが稼働する業務サーバとディスク装置の間に、仮想ストレージ機能専用のサーバが位置を占めます。その専用サーバが、ディスク装置から割り当てられた論理ユニットを仮想ストレージとして、業務サーバに提供します。

ストレージレイヤー

ディスク装置が、RAIDグループ機能やハードディスクドライブの容量に依存しない論理ユニットを提供します。