記述形式
【Windows版】
jobschmsgevent メッセージ事象名[:プロジェクト名[/ジョブネット名]] |
【UNIX版】
jobschmsgevent メッセージ事象名[:プロジェクト名[/ジョブネット名] |
“[-sys { all | サブシステム番号}]”はSystemwalker Operation Manager EEのオプションです。
機能説明
メッセージ事象を発生させます。
本コマンドでメッセージ事象を発生させた場合、イベントログにソース名“MpJobsch”、イベントID“2301”、メッセージテキスト“nnnnメッセージ事象が発生しました”(nnnnはメッセージ事象名)のメッセージ事象が出力されます。【Windows版】
本コマンドで発生させたメッセージ事象は、プロジェクト名を省略した場合、すべてのプロジェクトのすべてのジョブネットに対して有効となります。
ホスト名およびファイル名の両方を省略した場合、自ホストに対してメッセージ事象を発生させます。【Windows版】
オプション
メッセージ事象名
発生させるメッセージ事象名を12バイト以内で指定します。
プロジェクト名
特定のプロジェクト内のジョブネットに対してのみメッセージ事象を発生させる場合に、プロジェクト名を指定します。
ジョブネット名
特定のジョブネットに対してのみメッセージ事象を発生させる場合に、対象となるジョブネットを指定します。
メッセージテキスト【UNIX版】
任意の文字列を指定します。
ホスト名【Windows版】 -h ホスト名【UNIX版】
メッセージ事象を発生させるホスト名を指定します。ホスト名は64バイト以内の英数字で指定します。省略した場合、自ホストに対してメッセージ事象を発生させます。
-f: ファイル名【Windows版】
発生させるサーバのホスト名一覧を記述したファイル名を指定します。
-t: 種別【Windows版】
発生させるメッセージ事象名のイベントログに出力される種別を指定します。
省略値は“-t:INFO”になります。
以下のどれか1つを指定します。
“情報”を出力します。
“警告”を出力します。
“エラー”を出力します。
-p param
メッセージ事象により起動されるジョブネットの各ジョブに渡す可変パラメタを指定します。本オプションを指定すると、メッセージ事象を受信したジョブネットの起動時に、ジョブ定義中に記述された変数“@.VPARAM@”を、指定した可変パラメタに置き換えます。
可変パラメタは200バイト以内の文字列で指定します。仮名半角およびユーザ定義文字を含むことはできません。
可変パラメタは省略可能です。省略した場合、ジョブ定義中に記述された変数“@.VPARAM@”は空文字列に置き換えられてジョブが起動されます。
本オプションで指定した可変パラメタを受信できるのは、単一のメッセージ事象を待ち合わせるジョブネット、または複数のメッセージ事象のうちいずれかのメッセージ事象を待ち合わせるジョブネットです。
可変パラメタは、階層化されたジョブネットの2階層目以降のジョブネット(子ジョブネット)にも渡されます。
本オプションを複数指定することはできません。
-c suffix
複写起動するジョブネット名につけるサフィックスを、30バイト以内の文字列で指定します。本オプションを指定すると、可変パラメタを指定して起動される対象のジョブネットが、指定したサフィックスつきのジョブネット名に複写され、複写されたジョブネットが起動されます。階層化されたジョブネットの場合、2階層目以降のジョブネットも複写されます。
半角英数字およびハイフン(-)が使用できます。先頭文字は半角英数字のみ使用可能です。必ず-pオプションとともに指定し、-pオプションよりも後ろに指定します。
複写されるジョブネットのジョブネット名およびジョブネット名称は、“複写元のジョブネット名(またはジョブネット名称)+アンダーバー(_)+suffixで指定した文字列”となります。
複写は、ジョブネットが起動されるタイミング(階層化されたジョブネットの場合は、親ジョブネットが起動されるタイミング)で行われます。また、複写されたジョブネットは、次回、同じ名前のジョブネットが複写されるタイミングで上書きされます。
グループ内ジョブネットに対しては、本オプションは無効となります。
コマンド格納場所
Windows | Systemwalker Operation Managerインストール先ディレクトリ\MpWalker.JM\bin |
Solaris | /usr/bin |
注意事項
コマンドを実行するユーザーIDが、メッセージ事象を発生させるホストにも必要です。
メッセージ事象を待ち合わせているジョブネットが以下の状態の場合は、メッセージ事象が発生しても認識されません。
ジョブネットが実行中状態(注1)
ジョブネットが警告状態(注1)(注2)
ジョブネットが無効状態
ジョブネットが異常終了状態(注3)
ジョブネットが強制終了状態(注4)
メッセージ事象の累積の発生回数が255回を超えている場合(注5)
メッセージ事象を待ち合わせているジョブネットが非起動日の場合(注6)
[メッセージ事象発生時のみ起動]の[1日1回]が指定してあり、ジョブネットがすでに起動した場合(注7)
「ジョブネット実行中も有効」をチェックしている場合は認識されます。
実行属性が“ジョブ実行制御”のジョブネットのみが警告状態になります。
グループに含まれるジョブネットの場合は認識されます。また、グループに含まれないジョブネットの場合でも、[確認操作の詳細設定]ウィンドウで「ジョブネットの確認操作を有効とする」をチェックしていない場合は認識されます。
グループに含まれるジョブネットの場合は認識されます。また、グループに含まれないジョブネットの場合でも、[確認操作の詳細設定]ウィンドウ定で「強制終了を確認操作の対象とする」をチェックしていない場合は認識されます。
[メッセージ事象発生時のみ起動]のジョブネットは、内部でメッセージ事象の発生回数を保持しています。この発生回数を累積の発生回数といいます。累積の発生回数は、メッセージ事象の発生により、1つ増加します。逆にメッセージ事象の発生により、ジョブネットが起動した場合、発生回数が1つ減少します。メッセージ事象の累積の発生回数が255を超えないよう注意してください。
[起動日のみ有効]をチェックしていない場合は認識されます。
[終了取消]操作後は再び認識されます。
ホスト名一覧を記述する場合、1行に1つのホスト名を64バイト以内で指定します。【Windows版】
ホスト名一覧を記述する場合、ホスト名は1カラム目から指定します。なお、ファイル中にコメントは記述できません。【Windows版】
メッセージ事象を発生させるホストは、Windows版のSystemwalker Operation Managerサーバ機能がインストールされている必要があります。【Windows版】
メッセージ事象を発生させるホストは、Windows版のServerサービスがあらかじめ起動されている必要があります。【Windows版】
jobschmsgeventコマンドは指定されたホストのアプリケーションイベントログにイベントを記録する動作をします。このため、以下の点に注意が必要です。【Windows版】
jobschmsgeventコマンドを実行するユーザーIDが、メッセージ事象を発生させるホストにも認証可能である必要があります。
例えば、Systemwalker Operation Managerのジョブとして実行する場合は、"Systemwalker MpMjes"サービスのログオンアカウントが相手サーバにおいて認証可能であることを確認してください。
記録先のイベントログの容量が一杯となっている場合、イベントの書き込みができずjobschmsgeventコマンドの実行が失敗する場合があります。
運用を開始する前に、記録先のアプリケーションイベントログのプロパティで、ログサイズを十分に大きくするか、「必要に応じてイベントを上書きする」設定をし、イベントログの容量が不足しないようにしてください。
イベントログの記録にはNetBIOSインタフェースが利用されるため、メッセージ連携するサーバ間にファイヤーウォールを構築し、NetBIOSインタフェースのポートを制限する場合、メッセージ事象の通知が正しく実施されなくなります。この場合はjobschmsgeventのホスト名指定の利用は取り止め、ネットワークジョブとして実行するようにしてください。
他ホストでメッセージ事象を発生させる場合は、ネットワークジョブを利用して、依頼先ホストでメッセージ事象を発生させることを推奨します。なお、Windows Server 2003の環境では、Administratorsグループに所属しているユーザでないと、ネットワークジョブを利用してメッセージ事象を発生させることができません。また、Windows Server 2008の環境で、ネットワークジョブを利用してメッセージ事象を発生させるためには、Administratorsグループに所属しているユーザで、さらに、ユーザアカウント制御(UAC)を無効にする必要があります。【Windows版】
jobschmsgeventコマンドを発行するユーザーIDがGuestsグループに所属する場合、メッセージ事象の発生に失敗する場合があります。Guestsグループ以外のユーザーIDでjobschmsgeventコマンドを発行してください。【Windows版】
-hオプションで指定するホストには、UNIX版のSystemwalker Operation Managerがインストールされている必要があります。ただし、ホスト名の指定を行わない時には、ジョブ実行制御がインストールされている必要はありません。【UNIX版】
EE版からSE版のSystemwalker Operation Managerに対してメッセージ事象を発生させる場合は、以下のスクリプトを実行してください。
【Windows版】
[jobschmsgevent.bat]
set JOBSCH_SUB_SYSTEM= |
上記スクリプトを実行するためのジョブのコマンド名欄の例を示します。
ドライブ名:\パス名\jobschmsgevent.bat MsgA HostName |
【UNIX版】
[jobschmsgevent.sh]
#!/bin/csh |
上記スクリプトを実行するためのジョブのコマンド名欄の例を示します。
/パス名/jobschmsgevent.sh MsgA -h HostName |
-pオプションで可変パラメタを指定する場合、以下の点に注意してください。
指定する可変パラメタには、起動するジョブネットのジョブ定義中にある変数“@.VPARAM@”が置き換えられたときに、その定義項目の使用不可文字が含まれない、かつ文字数の上限値を超えない文字列を指定してください。置き換え後の結果、ジョブ定義が不正になった場合は、ジョブは実行されず、終了コード245または246で異常終了します。
可変パラメタを受け付けることができないジョブネットに対して、本オプションを指定してメッセージ事象を発生させないでください。
メッセージ事象を発生させるホストがV13.3.1以前の場合、本オプションは指定できません。
-cオプションを指定してジョブネットを複写する場合、以下の点に注意してください。
複写先のジョブネット名およびジョブネット名称には、アンダーバー(_)とサフィックスが付加されます。複写元のジョブネット名長、ジョブネット名称長、およびサフィックスの長さは、複写により作成されるジョブネット名長、ジョブネット名称長がそれぞれの上限値を超えない名前にしてください。上限値を超えた場合、ジョブネットの複写に失敗しジョブネットは起動されません。
SE版では、1つのプロジェクト内に登録できるジョブネット数は最大255個までです。ジョブネットが複写されることにより上限値を超えないよう、最大数を考慮してください。
EE版およびGEE版では、登録するジョブネット数の制限はありませんが、ジョブネットを大量に複写する場合は、 “Systemwalker Operation Manager 使用手引書”の“性能のチューニングについて”および“Systemwalker Operation Manager 解説書”の“参考情報(ノウハウなど)”を参考にして、スケジュールどおりに問題なくジョブネットが起動されるか、十分に性能検証を行ってから運用してください。