リストア機能について説明します。
リストアでは、以下の処理が行われます。
リカバリー方法の決定
リカバリー方法を決定します。
デフォルトでは、すべてのバックアップをリストアして、最新世代のバックアップ取得が完了した時点までリカバリーを行います。
ユーザーが復元ポイントを指定することもできます。
注意
コマンドでリストア機能を実行する場合、復元ポイントの指定はできません。復元ポイントは自動的に以下の値が設定されます。
復元ポイント種別:「世代指定」
指定ポイント:「最新世代」
リストアで指定できる復元ポイントは、以下のとおりです。
復元ポイント指定方法 | 説明 |
---|---|
破損直前 | データベースを破損直前の状態に復旧します。 |
バックアップ履歴(世代指定) | データベースを、指定されたオンラインバックアップ履歴(世代)の取得時点まで復旧します。 |
ログ順序番号 | データベースを、指定されたログ順序番号-1の時点まで復旧します。 |
時刻(時間) | データベースを、指定された時間まで復旧します。復旧する時間は、秒単位まで指定できます。 |
注意
復元ポイントにログ順序番号を指定する場合は、必ず、復旧したいログ順序番号に1を足した数を指定してください。リストア時は、指定されたログ順序番号-1の時点までしかデータベースが復旧されません。
リカバリー計画の提示
決定されたリカバリー方法の詳細が表示されます。
提示されたリカバリー方法でデータベースを復旧したくない場合は、リストアの実施を取り止めることもできます。
リカバリー計画は、以下のように表示されます。
■ 制御ファイルリストア:する ■ 表領域リストア:する 表領域リストア方法:RMAN 修復対象: SYSTEM SYSAUX UNDOTBS1 USERS ■ 一時ファイル修復:する 修復対象: TEMP,/oradata/ora11g/datafile/temp01.dbf ■ REDOログ・メンバー修復:しない ■ メディアリカバリー:する 不完全リカバリー データベースリカバリー RESETLOGS:あり ■ オフライン復旧 [注意]RESETLOGSが実行されるため、過去に取得したバックアップはすべて無効になります。 ■ 復元ポイント:世代指定 指定ポイント:最新世代 データベース復旧地点:2009/01/21 20:48:51
リカバリー計画の表示内容やその意味に関しては、「表5.1 リカバリー計画」を参照してください。
注意
リカバリー計画には、提示したリカバリー計画でリストアを実行するに当たっての注意事項や警告メッセージも表示されますので、必ず内容を確認・了承の上、リストアを続行してください。
リストアでは、リカバリー計画に「[注意]RESETLOGSが実行されるため、過去に取得したバックアップはすべて無効になります。」という警告メッセージが出力されます。RESETLOGSが実行されると、リストア時にREDOログがリセットされ、リストア実施前に取得したバックアップがすべて無効になるため、データベース復旧後、すぐにオンラインバックアップを取得する必要があります。
リストアの実行
リカバリー計画に従って、データベースのリストアを実行します。
注意
リストアが完了すると、リストア実施前に取得されたオンラインバックアップがすべて無効になります。リストア後は、すぐにオンラインバックアップを取得してください。
RAC構成では、システムダウンしているクラスタノードがある場合、データベースの復旧ができません。すべてのクラスタノードを起動した後、リストアを行ってください。
データベースがノーアーカイブ・モードの場合は、正常にリカバリーできません。
データベースファイルの正常性チェック
DBチェックを行い、データベースが正常に復旧されたことを確認します。