DBチェック機能について説明します。
DBチェックでは、以下の処理が行われます。
データベースリソースの状態確認
以下のデータベースリソースの状態を確認します。
インスタンス起動状態
データベース・インスタンスが、OPEN起動されているかを確認します。
RAC環境では、すべてのスレッドのインスタンス起動状態をチェックします。
注意
チェック対象のデータベース(ターゲットデータベース)に接続できる静的に構成されたリスナーがない場合、正しくチェックできないことがあります。
ログ・モード
データベース・ログ・モードが、アーカイブ・モードになっているかを確認します。
ログ・モードがノーアーカイブ・モードでも、データベースは正常に稼動しますが、オンラインバックアップやリカバリーは正しく実施できません。
注意
インスタンスが未起動の場合、正しくチェックできないことがあります。
制御ファイル
制御ファイルが破損していないかどうかを確認します。
注意
インスタンスが未起動の場合、正しくチェックできないことがあります。
制御ファイルが破損している場合、DBチェック実行時にターゲットデータベースが停止してしまうことがあります。
オンラインREDOログ・ファイル
オンラインREDOログ・ファイルが破損していないかどうかを確認します。
注意
同一REDOログ・グループ内のすべてのREDOログ・メンバーが破損している場合、DBチェック実行時にターゲットデータベースが停止してしまうことがあります。
1つのREDOログ・グループ内の一部のREDOログ・メンバーが破損している場合、破損状態を正しく検知できないことがあります。
非アクティブなREDOログ・グループが破損している場合、破損状態を正しく検知できないことがあります。
インスタンスがOPENしていない場合、正しくチェックできません。
表領域・データファイル
表領域内のデータファイルが破損していないかどうかを確認します。
注意
DBチェック実行時に、OFFLINEの表領域はすべてONLINEに変更されます。
SYSTEM表領域が破損している場合など、DBチェック実行時にターゲットデータベースが停止してしまうことがあります。
Read Only(読み込み専用)表領域がある場合、正しくチェックできません。
インスタンスがOPENしていない場合、正しくチェックできません。
一時表領域・一時ファイル
一時表領域内の一時ファイルが破損していないかどうかを確認します。
注意
破損状態を正しく検知できないことがあります。
インスタンスがOPENしていない場合、正しくチェックできません。
DBチェック結果の表示
データベースリソース状態のチェック結果を、以下のように表示します。
●インスタンスチェック結果 異常なし ●アーカイブログモードチェック結果 異常なし ●制御ファイルチェック結果 異常なし ●REDOログ・ファイルチェック結果 異常なし ●一時表領域チェック結果 異常なし ●表領域チェック結果 異常あり USERS
表示される内容とその意味については、以下のとおりです。
チェック内容 | チェック結果 | 意味 |
---|---|---|
インスタンスチェック結果 | 異常なし | インスタンスはOPENされています。 |
異常あり | インスタンスがOPENされていません。 | |
アーカイブログモードチェック結果 | 異常なし | データベース・ログ・モードは、アーカイブ・モードです。 |
異常あり | データベース・ログ・モードは、ノーアーカイブ・モードです。 | |
制御ファイルチェック結果 | 異常なし | 制御ファイルは破損していません。 |
異常あり | 制御ファイルが破損しています。 | |
REDOログ・ファイルチェック結果 | 異常なし | REDOログ・ファイルは破損していません。 |
異常あり | REDOログ・ファイルが破損しています。 | |
一時表領域チェック結果 | 異常なし | 一時表領域内の一時ファイルは破損していません。 |
異常あり | 一時表領域内の一時ファイルが破損しています。 | |
表領域チェック結果 | 異常なし | 表領域内のデータファイルは破損していません。 |
異常あり | 表領域内のデータファイルが破損しています。 |
破損しているファイル名などの詳細情報は、DBチェックの実行ログに出力されます。
実行ログについては、「第11章 実行ログ」を参照してください。
注意
ターゲットデータベースに接続できない状態の場合(ターゲットデータベース接続用のリスナーが停止している場合など)、ターゲットデータベースが正常な場合でも、異常となる場合があります。
参照
Oracleデータベースに関する用語などについては、「Oracle Database管理者ガイド」などのマニュアルを参照してください。