バックアップ資源の管理について、特に注意すべき点について説明します。
バックアップ履歴情報について
RMANバックアップ資源の管理について
バックアップ履歴情報について
Recovery Manager for Oracleでオンラインバックアップを実行すると、以下の情報が生成・保持されます。
バックアップ履歴情報
Recovery Manager for Oracleが管理するバックアップ履歴情報です。
運用環境設定で設定したバックアップ管理世代数分のバックアップ履歴を保持します。
リカバリ・カタログ・リポジトリ情報
Oracle Recovery Managerで管理されるリカバリ・カタログ・リポジトリ内のバックアップ情報です。
運用環境設定で設定したバックアップ保存期間の日数分のバックアップ情報を保持します。
バックアップ保存期間を超えたバックアップ情報は、オンラインバックアップ時に削除します。
ただし、バックアップ保存期間に0日を指定した場合は、すべてのバックアップ情報を保持します(バックアップ情報は削除されません)。
AdvancedCopy Managerバックアップ履歴情報
AdvancedCopy Managerで管理されるバックアップ情報です。
バックアップ方法にアドバンスト・コピー機能を使用した場合のみ存在する情報です。
AdvancedCopy Managerのバックアップポリシーに設定された保存世代数分のバックアップ情報が管理されます。
AdvancedCopy Managerのバックアップポリシーの保存世代数は、Recovery Manager for Oracleの運用環境設定で設定するバックアップ管理世代数とあわせる必要があります。
参照
AdvancedCopy Managerのバックアップポリシーおよび保存世代数については、「ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書」を参照してください。
Recovery Manager for Oracleでアーカイブログバックアップを実行すると、以下の情報が生成・保持されます。
アーカイブログバックアップ履歴情報
Recovery Manager for Oracleが管理するアーカイブログバックアップ履歴情報です。
リカバリ・カタログ・リポジトリ情報
オンラインバックアップ実行時と同様です。
Recovery Manager for Oracleでオンラインバックアップ初期化を実行すると、以下の情報が削除されます。
すべてのバックアップ履歴情報
すべてのアーカイブログバックアップ履歴情報
すべてのリカバリ・カタログ・リポジトリ情報
すべてのAdvancedCopy Managerバックアップ履歴情報
RMANバックアップ資源の管理について
Recovery Manager for Oracleでは、RMANで生成されたバックアップ・セットを、バックアップ管理世代数分管理します。
バックアップ管理世代数を超えたバックアップ・セット資源は、オンラインバックアップ時に削除されます。
バックアップ管理世代数を超えた不要バックアップ・セットの削除タイミングを、運用環境設定で設定します。
オンラインバックアップの処理中に、RMANバックアップを取得した後で、バックアップ管理世代を超えたバックアップ・セットを削除します。
2世代分のバックアップ・セットが格納できる容量のバックアップ領域を、バックアップ管理世代数分用意する必要があります。
以下のような、3世代バックアップ運用を行っている環境の場合を例に説明します。
以下の図では、各バックアップ領域に1世代ずつ、3世代分のバックアップが取得されています。
オンラインバックアップを実行すると、まず、一番古い世代のバックアップ領域に、バックアップ・セットが生成されます。
この時、1つのバックアップ領域には、一時的に、過去に取得したバックアップと今回新たに取得したバックアップが同時に存在するため、1つのバックアップ領域に対して、2世代分のバックアップ・セットが格納できる容量が必要になります。
バックアップ・セットの生成が完了すると、バックアップ管理世代を超えたバックアップ・セットが削除されます。
オンラインバックアップの処理中に、今回のバックアップでバックアップ管理世代を超える予定のバックアップ・セットを削除してから、RMANバックアップを取得します。
1世代分のバックアップ・セットが格納できる容量のバックアップ領域を、バックアップ管理世代数分用意します。
ただし、バックアップ管理世代が1世代の場合、オンラインバックアップ中にエラーが発生して処理が異常終了すると、バックアップがなくなるため、注意が必要です。
以下のような、3世代バックアップ運用を行っている環境の場合を例に説明します。
以下の図では、各バックアップ領域に1世代ずつ、3世代分のバックアップが取得されています。
オンラインバックアップを実行すると、まず、一番古い世代のバックアップ領域に格納されているバックアップ・セットを削除します。
この時点で、1世代分のバックアップがなくなりますので、これ以降、オンラインバックアップの処理が異常終了した場合は、1世代分のバックアップが欠落することになります。
バックアップ・セットの削除が完了すると、バックアップを削除した領域に、新たにバックアップ・セットが生成されます。
注意
本製品では、バックアップ取得後に古いバックアップを削除すること(後削除)を推奨します。バックアップ取得前に古いバックアップを削除(前削除)した場合、バックアップが異常終了すると、1世代分のバックアップが消失します。