Recovery Manager for Oracleで環境設定を行う前に、ターゲットデータベースがバックアップ・リカバリーを行うための要件を満たしていることを確認する必要があります。確認する項目は、以下のとおりです。
注意
クラスタ構成の運用環境の場合、すべてのクラスタ構成ノードで準備・確認を行ってください。
Recovery Manager for Oracleでバックアップ・リカバリーを行う場合、ターゲットデータベースのデータベース・ログ・モードは、アーカイブ・モードで運用されている必要があります。データベース・ログ・モードを確認して、アーカイブ・モードでない場合はログ・モードを変更してください。
例
データベース・ログ・モードの確認
$ sqlplus /nolog SQL> connect / as sysdba SQL> select log_mode from v$database; LOG_MODE ------------ ARCHIVELOG
Recovery Manager for Oracleでバックアップ・リカバリーを行う場合、パスワードファイル認証でターゲットデータベースに接続できる環境が必要です。バックアップ・リカバリーを行うサーバで、パスワードファイル認証によるデータベースへの接続ができることを確認してください。
クラスタ構成の場合は、クラスタを構成するすべてのノードで確認してください。
Recovery Manager for Oracleでバックアップ・リカバリーを行う場合、Net Services環境が正しく設定されている必要があります。以下の手順で、Net Services環境が正しく設定されていることを確認してください。
ターゲットデータベース接続用リスナーを用意します
Recovery Manager for Oracleでバックアップ・リカバリーを行う場合、静的に構成されたリスナーでターゲットデータベースに接続できる必要があります。
Recovery Manager for Oracle専用のターゲットデータベース接続用リスナーを静的サービス構成で作成するか、既存のリスナーで静的サービス構成の設定を行ってください。Recovery Manager for Oracleでは、専用のターゲットデータベース接続用リスナーを作成することを推奨します。
注意
RAC環境でのリスナー構成について
ターゲットデータベース接続用リスナーには、ロードバランスを使用しないでください。
ターゲットデータベース接続用リスナーとして、Oracle Cluster Ready Services(CRS)でリソース管理されていないバックアップ・リカバリー専用のリスナーを用意することを推奨します。
ターゲットデータベース接続用リスナーが起動されていることを確認します
用意したリスナーを起動して、ターゲットデータベースに接続できることを確認してください。
例
リスナーの起動確認
$ lsnrctl status LISTENER_ORA10G1 LSNRCTL for Solaris: Version 10.2.0.4.0 - Production on 28-11月-2008 19:48:43 Copyright (c) 1991, 2007, Oracle. All rights reserved. : (省略) : サービスのサマリー... サービス"ora10g_rmfo "には、1件のインスタンスがあります。
インスタンス"ora10g1"、状態UNKNOWNには、このサービスに対する1件のハンドラがあります... コマンドは正常に終了しました。
ターゲットデータベースの接続文字列が定義されていることを確認します
ターゲットデータベースの$ORACLE_HOME/network/admin配下にある、tnsnames.oraの定義ファイルに、ターゲットデータベースの接続文字列が定義されていることを確認します。接続文字列が定義されていない場合は、定義ファイルに追記してください。
注意
Recovery Manager for Oracleは、tnsnames.oraファイルの格納先が変更された環境をサポートしていません。TNS_ADMIN環境変数は使用しないでください。
1サーバ複数インスタンス運用の場合は、それぞれのインスタンスについて、必要な情報を設定する必要があります。すべてのインスタンス分の定義を$ORACLE_HOME/network/admin/tnsnames.oraファイルに設定してください。
クラスタ運用時は、すべてのノード上の$ORACLE_HOME/network/admin/tnsnames.oraファイルに設定してください。
参照
データベース・ログ・モードの変更方法、および、パスワードファイル認証の設定方法については、「Oracle Database管理者ガイド」を参照してください。
Net Services環境については、「Oracle Net Services 管理者ガイド」を参照してください。