管理者が、データの構造やデータの扱い方を情報管理辞書(以降、辞書と呼びます)に定義しておくことにより、エンドユーザは、自分自身の手で、自由自在にデータの情報活用を行うことができます。辞書の詳細については、“第7章 情報管理辞書の基礎知識”を参照してください。
辞書では、以下の内容を管理します。
日常用語による注釈と見出し
データソース、スキーマおよびテーブルに注釈、項目に見出しをそれぞれ設定することにより、一般利用者にとって分かりずらい項目名などではなく、日常の業務用語を用いてデータの分析・活用を行うことができます。
データの構造
テーブルの種類、テーブル間の結合関係、項目属性などを定義することにより、多次元ビューを作成することができます。エンドユーザは、多次元ビューに対する簡単な操作で、データの分析・活用を行うことができます。
共通の管理ポイント(情報の切り口)
データベースに格納されたデータ値を用いて、データベースにはない新たな分類キーを、管理ポイントとして定義することができます。作成した管理ポイントを共通グループに登録することで、各利用者が同じ視点・同じ基準でデータの分析・活用を行うことができます。
Navigatorを導入することで、情報活用における情報システム部門の役割が見直され、エンドユーザによる自立した情報活用が可能となります。
Navigatorの導入・運用時の役割は、以下を参考にしてください。
システム管理者
Navigatorの運用全般にわたる管理者であり、データベースの構築・維持を含むシステム全体の管理者です。システム管理者は、通常は、情報システム部門が担当します。
システム管理者は、以下の作業を行います。
データベースの維持・管理
Navigatorの利用者管理
Navigatorの運用環境の構築・維持
辞書の管理者(全社管理者/部門管理者)
辞書の管理者は、辞書の運用形態によって異なります。エンタープライズ辞書運用の場合全社管理者、部門辞書の運用の場合部門管理者になります。
全社管理者は、複数部門の環境を一括して管理する管理者で、通常は情報システム部門が担当します。
部門管理者は、特定部門の環境を管理する管理者で、通常はユーザ部門から選任します。
辞書の管理者は、以下の作業を行います。
データベースの公開範囲の設定
データの見出しや構造の定義
共通の管理ポイントの設定
グループ内の適用推進
一般利用者
ユーザ部門における直接的な利用者であり、Navigatorを使用して、レポートの作成やデータの分析を行います。
開発者
必要に応じて作成する業務用アプリケーションの開発者で、通常は、情報システム部門が担当します。開発者は、以下の作業を行います。
定型業務用アプリケーションの開発
EIS(Executive Information Service:役員情報サービス)の開発